獣は沢山遊ぶ
凪さんは爆睡すると、なんとですよ、なんと! 私の布団に入って来てくれたのです!!!
「凪さん!? やはり、私と一緒に眠りたかったのですね!!!」
「ぐぅー。ぐがぁっ、ぐぅーー」
可愛いイビキをする凪さんもまた可愛いです!
私は凪さんが起きないように小声で言った。
「はぁぁぁあああ!!! 私の腕の中に凪さんが眠っている! しかも! 私の布団に入ってきてくれた! これは、もしかして、もしかするのですかね!!!」
すると、凪さんの顔が私の胸に擦り寄ってきたのです!
「凪さん! 愛してます! あいしてますぅぅぅ!!!」
私は欲望に負けて凪さんを思いっきり抱きしめてしまいました。
私に抱きしめられた眠りから覚めて凪さんは驚いていました。
「急に、何するのよ。あれ? イデアさんどうして私の布団に入っているのよ!」
「いえ、凪さん、凪さんが私の布団に潜り込んできたのですよ」
「そんな馬鹿な」
凪さんは私の布団を確認した。
「本当だ、イデアさんの布団。私ってそんなに寝相が悪いの」
「えーと、ネルガル、ライネル君の報告ですと、その、凪さんの寝相はやべぇ、イビキが馬鹿でかい。など、報告が上がってますね」
「あいつら、殺す」
凪さんはパジャマ姿のままで部屋から庭へ飛び出し、ネルガル君とライネル君の元へ走っていってしまいました。
その後、ネルガル君とライネル君の頭には立派なたんこぶが生え、2人は凪さんに謝っていました。
「凪さんごめんって! 俺が今日料理作るからさ!」
「それは、やめて、作るならライネルにお願いしたいわね!」
「1ヶ月俺が作るから機嫌直してくれよぉ」
「寝相悪くてごめんなさいね! イビキ凄くてごめんなさいね!」
「凪さん」
「主人さん」
ネルガル君とライネル君、私よりも凪さんと仲良くなっていませんか? まぁ、近くで暮らしているので仲良くなるのも仕方ない。では、済まされませんよ! どうして、私よりも仲が良いのですか!!! あの2人はお説教ですね!
休日2日目、私はネルガル君とライネル君をもう一度問い詰める事にしました。あっ、クティスは氷月とボール遊びをしに行きましたね。
「ガウガァァァァァ!(いやだぁぁぁぁぁぁ!)」
「獣よ! 今日も一緒に遊ぶぞ! それじゃ!妻よ!遊びに行ってくる!」
「ガウガァァァァァ! (いやだぁぁぁぁああ!)」
クティスの抵抗虚しく、氷月に担がれながら外へ向かいました。
「氷月はクティスの事気に入っちゃったみたいね」
「クティス、ありがとうございます。このチャンス私はものにしてみます!」
すると、ネルガル君とライネル君が遊びにやってきました。
「イデア様! 凪さん! サーフィンしましょ!」
「こんな寒い日にサーフィンなんてできるわけないでしょ! そもそも、私はサーフィンできないわよ!」
「それなら、何して遊ぶんだ?」
「なんで、遊ぶことしか考えていないのよ。もう、それなら、これならどうかしら?」
凪さんは木の板の下に4つの球がくっ付いている物を作り出しました。
「凪さんこれはサーフボードじゃないぞ」
「スケボーよ。こうやってスーって滑るのよ」
片足をスケボーと呼ばれる板の上に乗せて、片っぽの足で地面を蹴り、助走をつけると、板の上に両足を乗せてると、スーと前へ前へ動き始めました。
「凪さん! 貴方が作り出す魔道具は本当に素晴らしい!」
「ありがとう、イデアさんもやってみる?」
「はい! 是非とも!」
私は凪さんからスケボーを借りて、凪さんの真似をしてみると、前に早く進めらのが楽しく、夢中でスケボーを遊んでしまいました。
「なんか、スケボーには技があって、障害物を避けるときとかにジャンプしたり、色々あるみたいよ」
「スケボー、奥が深いのですね」
「まぁ、このあとは部屋で出来る遊びをしましょうよ!」
「はい!」
その後、私達は花札、トランプ、麻雀、ダーツなど沢山の異世界の遊びを楽しみました。
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