女神降臨?
洞窟と森の長達が繭になってから一月が経った。
「白桜、ずぅーと繭のままじゃないわよね?」
私は白桜の繭を優しく撫でた。
私は自分の部屋に戻った。
「ふむ、シンカに問い合わせたんだが、何やら仕事が忙しくて話せる状態じゃないと言われてしまった。クエスの方も折角付き合えたのに仕事のせいでデートすら行ってないと愚痴りながら仕事をしていたぞ」
氷月は神と話せると言っていたので、長達の繭状態がいつまで続くのか聞いてもらう事になったのだけど、神様達は仕事で忙しいみたい。
あのね、私をこの世界に連れてきた神と言い、進化を司る女神シンカ様といい、本当に仕事しているのかしらね?
「すまない。俺様にもっと力があれば、神を降臨させることができるのに、本当にすまない」
「神を降臨させるって、それができたら、それは、それとして、怖いわよ!」
「それなら、ダメ元で一回やってみるか!」
「そうよ! ダメ元でやってみましょうよ! って、本当にできるの?」
「それなら、凪には俺様が書く魔法陣に魔力を送ってくれないか?」
「神を降臨って怖いけど、この状況が良くなるならやってやろうじゃない!!!」
「よし! 庭を借りてもいいか?」
「いいわよ!」
氷月は庭へ行き、神を降臨させることができる魔法陣を描き始めた。
一時間後、氷月は魔法陣を描き終えた。
「なんだろう、転移魔法陣と同じような」
「それは、そうだろ! 神は次元が違う場所で暮らしいる。だから、次元干渉を転移魔法陣に付け足しただけだ!」
「まぁ、やってみないと分からないわよね!」
「凪よ! 魔力を魔法陣に供給してくれ!」
「了解! フルパワーで流し込むわね!」
私は魔法陣に手を添え、魔法陣に魔力を流した。
魔法陣は青白く輝き。そして、20もの青白い光を放つ魔法陣が空に浮かび上がった。
「ふぅ、この星の進化を司る女神シンカよ。我は星種。シンカよ、仕事ばかりしててもつまらないから、俺様の元へ遊びにこい!」
「えっ!? なんか、最初カッコよかったけど、途中から友達を遊びに誘う感じになってるけど、大丈夫なの!?」
「大丈夫さ! なにせ、俺様とシンカは親友だからな!」
「女神シンカ様って苦労したのね」
「ん? 苦労とはどう言う事だ?」
魔法陣は青白い光から赤くなり、最後には白い光を放ち空に浮かんでいた魔法陣が消滅した。
「ねぇ、これって失敗したって事?」
「いや、これは、半分成功してしまったようだな」
「成功って?」
氷月は庭に描いた魔法陣の真ん中を指差した。
その先には、黒いヒールを履いた女性の足が庭の地面に描かれた魔法陣から生えていた。
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!! 生足!!!!」
足はバタバタと動いていた。
ブックマーク、評価いただけると嬉しいです。