ついにやったわ!!!
私はこの頃藍介に朝起こしてもらっている。
今日もいつも通り、藍介は私があげた藍介専用マジックハンドを使い私の布団をひっぺがした。
「主人様!朝ですよ!朝!さぁもう起きてください」
私はまだ眠かったので布団を抱きしめもう一度眠りについた。
「こら!主人様!痩せないといけないから明日の朝ジョギングするって昨日の夜話してたじゃないですか!起きてください!」
藍介は私の布団をマジックハンドで掴んでいたが、流石に私の方が力が強いため藍介から布団をぶんどった。
なんか、私の体に何か乗っているような?
まぁ、気にせず、もうちょっとだけ寝よう。
あと5分、あと5分でいいから。
口うるさかった藍介の声が聞こえなくなり、私は深い眠りについた。
「ねぇ、ねぇ、主人様、お兄ちゃん知らない?」
私は花茶に起こされた。
「んん、ん?花茶どうしたのよ」
「お兄ちゃんの声、急に聞こえなくなって心配だから探してるの」
「藍介?家の中にいない?私が2度寝しようとしたら布団取って起きろって言ってたけど、そういえばいないわね」
私は布団から出ようとしたら、布団の中から藍介が出てきた。
「藍介!?なんで私の布団の中にいるのよ!」
「お兄ちゃん!?」
藍介はピクリとも動かずひっくり返っていた。
「花茶、緑癒連れてきてくれない?」
「わかった!」
花茶は緑癒を連れに2層目に向かった。
まさか、お腹の違和感は藍介がお腹に乗っていたからなのね。
でも、どうして藍介、私のこと起こそうとしなかったのかしら?
いつもなら母親みたいに口煩いのに、どうしたんだろう?
ん?ちょっと待って、私、ゴキブリがお腹の上に居たのに全く怖がってない!?
えっ?私とうとう虫克服した?
異世界来た時は泣き叫んだり気絶していた私が?
お腹にゴキブリ乗せても動じないだと‥。
これならあの子達に触れるんじゃない?
クエストクリアできちゃう‥‥?
それなら!やるしかないっしょ!
まず最初に藍介に触ってみよう。
まさか、30年間の私の人生の中でゴキブリに触りたいと思うなんて、人生って色々なことがあるものね。
私はひっくり返っている藍介を見つめた。
「よし!凪!いくわよ!」
私は自分を鼓舞し藍介のお腹を人差し指でチョンチョンっと触ってみた。
うわー!!!!触っちゃった!!!
ゴキブリに触っちゃった!!!
あれ?嫌だとは思わない?
それなら、ひっくり返ってるから元に戻してあげようかな?
私はひっくり返っている藍介を私の手を使って元に戻してあげた。
そう!私の手を使ってね!
やったわ!私!
凪が作り出したアイテム紹介
◾️藍介専用マジックハンド◾️
通常のマジックハンドよりは小さい。
藍介はこれのおかげでなんでも重いものを持てるようになった。今では、マジックハンドを凪よりも使いこなしている。
藍介はマジックハンドを使えば、凪を抱っこできるのではないかと考えている。
両手で使えるマジックハンドを作って欲しいとお願い中。
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