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帰ってきた!

 私は青雷君に普段行っている仕事について話しました。


「イデアおじちゃん凄い人なんだね!!! 僕もいつか母さんみたいに強くてカッコいい長になるんだ!」


「青雷君ならかっこいい長になれますよ」


「本当!!! イデアおじちゃんありがとう!」


「ガウガルガ(イデアおじちゃん)」


 クティスは私が青雷君にイデアおじちゃんと呼ばれ、ケタケタと笑っていました。いや、貴方も私なんですから、貴方がおじちゃんと呼ばれているのと同じですからね!!! そこは怒るべきですよ! なんで、貴方は笑っていられるのですかね!


「僕イデアおじちゃんの事もっと知りたい! ねぇねぇ、何か面白い話ない?」


 青雷君に好かれるのは嬉しいのですが、出来れば凪さんにそう言ってもらえたら良かったのですが、ん、待てよ、青雷君なら魔王軍に入隊してくれるのではないでしょうか!!! 彼の力はまだ、詳しくは分かりませんが、知能が普通の魔物よりも高く話も通じます。


 仕方ないですね。私の話をもっと聞かせてあげましょうか! 私はエンデューブでは生ける伝説とまで言われる程、魔族の中では超有名人! そうですね、それなら、妻達との出会いとかも話してあげてもいいかもしれませんね。エンデューブでは、有名なお伽話になってしまいましたし、まぁ、ちょっと脚色されていますが、まぁ、いいでしょう。


「でしたら、私の5人の妻達に出会った時のお話をしましょう」


「うーん、僕はそれよりもかっこいい話が聞きたいな! イデアおじちゃんは巨人と戦ったことあるの?」


「戦った事ありますよ。そもそも、巨人を滅ぼしたのは私ですからね」


「巨人を滅ぼした? 滅すって何?」


「巨人を全員倒したのですよ」


「えっ!? イデアおじちゃん1人で?」


「えぇ、あの時は人間の姿ではなくクティスの姿でしたからね」


「最初から人間の姿じゃなかったってこと?」


「そうです。私の本来の姿はクティスなんですよ」


「どうやって人間になれたの!!!」


「それを話す為に妻達の話をしようと思っていたのですが。青雷君は、私の妻達の話は退屈そうとのことなので、話さないことにしますね。あぁ、妻と出会った時の話を聞いた方がより面白くなると言うのに、残念ですね」


「それなら、イデアおじちゃんの奥さんの話聞きたい!!!」


「それでは、私には今までの人生で5人の女性と結婚しました。1人目の女性は巨人が世界を牛耳っていた時代の話となります」


 私が1人目の妻の話をしようとした時に凪さんの愛らしい声が聞こえました。


「ただいまー!!! はぁー疲れたー!」


「ガウガ!!! ガウガウ!!!(凪だ!!! 凪凪!!!)」


 クティスは急にはしゃぎ始め尻尾をブンブンと振って私の足に尻尾をぶつけていました。ちょっと、クティス痛いのですよ!


「凪さんはぁー!!!!! なんて愛らしい声なんでしょう!!! 仕事の疲れが癒やされていきます!!!」


「主人様だ!!! 主人様にお帰りなさい!!!」


 青雷君はいなくなり、部屋には誰もいなくなってしまいました。


 その後、凪さんにやっと会うことが出来たのです!


「ごめん!!! すっかり忘れてた! イデアさん本当にごめんなさい」


「ガウ!(いいよ!)」


「いえ、青雷君が私の相手をしてくれていたのでとても楽しかったです」


「そうだったのね。青雷ありがとうね」


 凪さんは青雷君の頭を指先で撫でてあげていました。羨ましい、私だって頭撫でて欲しいです。


「イデアさんと2人で話がしたいから、青雷は藍介のお手伝いしてきてくれないかしら」


「わかった!!! イデアおじちゃん! 今度イデアおじちゃんの奥さんの話聞かせてね! それじゃあね!」


「えぇ、楽しい時間をありがとう」


「うん!」


 青雷君は部屋から退出したみたいでした。凪さんと2人きり、嬉し過ぎて頭の中が真っ白になってしまいそうです!!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 漸く当人に逢えました。 [一言] ワンちゃんにとっては別人?なんですね。
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