表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

160/589

灰土さんまで!?

 僕は皆さんと別れ一人主人様の家に向かいました。


 紫水と紅姫さんと白桜ちゃんは悪夢を見て、藍介さんは見ていないと言っていた。灰土さんにも尋ねてみましょうか。


 僕は灰土さんの家の虫籠の中に入り灰土さんに話しかけてまたした。


「灰土さーん! 起きていますかー」


 蛹姿の灰土さんは体をビクッと小さく体を揺らしました。


「んっ? あぁ、緑癒様おはようございます。この頃ぼーっとしてしまうのです。これは、やっと羽化ができるという事でしょうか!」


「寝ていたのですね。すみません」


「いえいえ、大丈夫です」


「あの変な話かと思われると思いますが、僕の話を聞いてもらえませんか?」


「いいですとも。それで、どんな話なのですか?」


「それはですね」


 僕と紫水、紅姫さん白桜ちゃんが悪夢を見た話をしました。


「夢の人物が死ぬ夢ですか。それなら、俺もさっき見てましたね」


「えっ!? 灰土さんも悪夢を見たのですか!!!」


「それが、見事な鎧を着た人間の騎士が大勢の敵と戦っている夢なのですが、策略にはまり生き埋めになってしまったという夢だったのですよ。俺がその場にいた、1人で勇敢に戦う騎士を助けてあげられたのに悔しかったですね」


「その人間が死ぬ夢を見たっていう事ですよね」


「そうですね。皆、人間が死ぬ夢を見るなんて怖くなってきますね」


「やはり、これは主人様に報告した方がいいですね」


「緑癒様、藍介様は悪夢を見ていないのですよね? 黄結姫様と花茶様は悪夢を見たのでしょうか?」


「黄結姫さんと花茶ちゃんには会っていないので分からないのですよ」


「悪夢を見る魔法はあるのですか?」


「藍介さんに聞いたらあるにはあるみたいですけど、魔法の効果範囲が広すぎて不可能だと言っていたのですよね。魔王軍の2人がやったんじゃと最初は考えていたのですが、藍介さんに無理だと言われてしまった以上、理由がわからないのですよ」


「そうなのですね。あぁ、夢の中に入れたなら俺はあの騎士に決闘を挑んでみたかった」


「僕も夢の中に入れたなら殺されそうになっている人間を助けてあげたかったです」


「ぐっすり寝ている主人様を起こすのは気が避けるが、仕方ない」


 灰土さんは急に大声で主人様を呼んだ。


 唐突すぎて僕とってもびっくりしましたよ!!!


「主人様!!!!!!!! 起きてください!!!!」


「ふぇっ!? 何!? 敵襲!?」


 主人様は飛び起きました。


「ちょっと、灰土! 急に起こしてどうしたのよ!!!」


 主人様はパジャマ姿のまま虫籠に入りました。


「あれ、緑癒おはよう、やっぱり新しい侵入者が来たの?」


「主人様おはようございます。その、不思議な現象が起きたので主人様に伝えたかったのです」


「不思議な現象?」


「俺と緑癒様、紅姫様に白桜様、それと紫水が悪夢を見たのです」


「悪夢を見たのね。え? 5人が同時に悪夢を見たって事? 何それ怖すぎるんですけど!!!」


「だから、主人様にお伝えしないと思ったのですよ」


「緑癒怖くなかった? ほら、おいで撫でてあげるわよ」


 主人様、なんてお優しい方なのでしょうか。それなら、いつもよりも甘えてもいいですよね。


「主人様!!! 僕怖かったんです!!!」


 僕は両手を広げている主人様にお尻を向けた。


「頭じゃなくてお尻を撫でて欲しいのね。それで、怖く無くなるなら別にいいわ」


 主人様は僕のお尻を沢山撫でてくれました。


 はぁ、最高! 主人様の撫で力が上がってきています。あー、そこです。そこを撫でて、あっ、そこですぅ。


「灰土も見たなら撫でてあげるわよ!」


「いえ、俺はそこまで怖いとは思わなかったので大丈夫です」


「そう言われても撫でてあげるわ!!!」


「あーーーー! あるじさぁまぁーーー!!!!!! あーっ! そんなに触られて、俺は、俺は!!!!」


 灰土さんも主人様に撫でられてとても喜んでいるみたいでした。主人様のお力は偉大ですね!!!

ブックマーク、評価いただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ