フヨフヨさんの威力
私は赤髪の魔人の攻撃を自動魔石防御壁を発動させて防御しているのだけど、彼の攻撃を受ける度になんか、自動魔石防御壁が押されてきていた。
まぁ、魔力をもっと込めればいい話だから自動魔石防御壁が破られることはないんだけど、この状態どうしようかな? 彼は結構ダメージを負っていると思うから、魔法を使って攻撃するにしても手加減しないと死んじゃいそうだよね。
魔石を使って拘束してみるようかな?
「流石は主人様! 相手の攻撃を全て防いでいます! 主人様に私の活躍を見てもらって少しでも男らしさをアピールしなくては!!!」
藍介はフヨフヨさんに魔力を込め始めた。
「はぁあああ!!! うぜぇ! んっだよこれはよぉ!!! うぜぇ! うぜぇ! うぜぇ!!!」
赤髪の魔人の攻撃はどんどんと威力を増していった。
「主人様!!! 距離をとってください!!!」
「分かったわ!!!」
藍介から思念が送られ、私は魔人を魔石の壁で押して相手との距離をとった。
「爆炎!!!」
藍介のフヨフヨさんが赤く光ると巨大な魔法陣が魔人の真上に展開さてた。
私は自動魔石防御壁の他に魔石で作った3枚の防御壁を作り、藍介の魔法から身を守ることにした。
魔法陣から魔人に向けて一直線に赤い光が照射された瞬間、爆発し、魔人がいた地面は魔法の威力で大きなクレーターができていた。
魔人は直撃を避けていたが、爆風によって近くにあった木に叩きつけられていた。
あんな魔法直撃してたら死んでたわよ。私の自動魔石防御壁が一回割れたわよ。めっちゃくちゃ、怖かった。
遠くにいた花茶と緑癒は爆風によって飛ばされかけた所を黄結姫が助けてくれていた。
怒った花茶は藍介に詰め寄っていた。
「お兄ちゃん!!! やり過ぎだよ!!! もう! 危なかったんだからね!!!」
「その、すみません。あまり魔力を込めていなかったのに、あんな威力になるとは思いもしませんでした。どうして、こんな威力になってしまったのでしょうか? 私は、魔力をほんの少しだけ込めただけなのに、もしかして、フヨフヨさんが威力を上げてしまった!? いえ、雷牢屋では、魔力調節ができていました。なのに、どうして‥‥。はっ! フヨフヨさんは主人様の魔力によって生み出された武器、主人様が魔石に魔力を込めるのと私の魔法タイミングが一致してしまい、主人様の魔力がフヨフヨさんに干渉してしまい、私の魔力ではなく主人様の魔力で魔法が放たれた場合だと、そうです。これです!」
「お兄ちゃん、何1人でぶつぶつ言っているの? 危なかったんだから謝ってよ!!!」
「花茶、本当にすみません」
「藍介!!! さっきのはやばすぎるわよ!!! 情報得る為に殺さないでって言ったじゃない!!!」
「主人様、申し訳ございません。もしかすると、フヨフヨさんは主人様の魔力に反応してしまって、私の魔力ではなく主人様の魔力によって魔法が発動してしまった可能性があります」
「そうなると‥‥。私の魔力のせいってこと?」
「いえ、私がその可能性を考えていなかったからこのようなことになったのです。本当に申し訳ございません」
「まぁ、謝らないでいいわよ。緑癒! 魔人死んでないか確認してもらっていい?」
「はい! えーとですね」
緑癒は魔法で吹き飛ばされた魔人の様子を見に行った。
「主人様!!! この人凄いです!!! 息ありますよ!!!」
「良かったぁ。それなら、少しだけ回復させてあげて」
「はーい! 分かりました!」
緑癒は魔人にほんの少しだけ緑色の鱗粉をかけてあげた。
「起きて暴れられたら面倒だから拘束しとくわね」
私は赤髪の魔人に魔石で作った拘束具を魔人に使った。
ふぅ、これで一安心ね。そういえば、紫水はうまく捕まえられたかしら?
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