案外弱かった?
私はバズーカークラッカーの拘束力を強化したバズーカークラッカー改を侵入者に向けた。
「なんだ!? あの女何持ってやがる」
赤髪の男は私達に気付くと黄結姫から距離を取った。
「この魔力量、ライネル! あの女の魔力量はおかしい! こんなのって」
「魔力量がどおーしたって」
「魔王様より魔力量が多いんだよ! 一時撤退するぞ! あんな化け物と戦えるわけないだろ」
「魔王様よりねぇ、ネルガル、あの女はどう見たって弱そうだぞ」
赤髪と青髪は何やら2人で話し合っているみたい。
いまなら、役割分担確認してもいいわよね?
『ねぇねぇ、藍介、鎧を着た兵士達は花茶と回復した黄結姫にお願いするのよね。紫水は青髪の方で、私と藍介は赤髪を攻撃でいいわよね』
『えぇ、紫水、1人で青髪の男を任せてしまいますが、大丈夫ですか』
『俺なら〜、余裕だよ〜。それより〜、母さん〜! 俺が来たからゆっくり休んでて〜。俺が〜、速攻で魚倒して〜、赤い奴も倒すからさ〜。ん〜? なんか〜、話し合ってるみたいだから早速やっちゃおうか〜。本当は母さんを殴っていた奴殺したいけど〜、藍介と主人様に任せるよ〜』
『了解!赤髪は任せなさい! あっ、そうだ、情報を聞き出したいから殺しはしないでね。気絶が半殺しでお願いね!』
『は〜い、それじゃ〜行くね〜』
「お前は魔力量を測れないのかよ! これだから、脳筋バカは。俺は撤退す」
紫水は5つの水の球体から青髪の男に向かって水を噴出した。青髪の男は青色の防御壁を展開したが水の威力に押し負け、森の中へと飛ばされていった。
「ネルガル!!! てめぇ! 何しやがる!!!」
紫水は青髪の後を追い森の中へ入ろうとしたら、赤髪の男が紫水に殴りかかったが、紫水は赤髪の攻撃を交わした。
「あいつの名前ネルガルって言うんだね〜、本当はお前を殺したいけど〜、攻撃してきたから反撃だけは〜、しておこうかな〜」
紫水は赤髪の目の前に2つの水の球体を動かし水を噴出した。赤髪は紫水の攻撃を交わそうとしたが、攻撃が頬に掠り、赤髪の頬からは血が出ていた。
「こいつも喋れるのかよ!」
「貴方の相手は私達よ!!!」
私はバズーカークラッカー改の引き金を引いた。
バズーカークラッカー改からバァーンと大きな音がなり、大量の紙テープが赤髪を襲った。
赤髪は紙テープまみれになり拘束魔法が起動した。
「んだよ! これはよぉ! くそっ動けねぇ」
赤髪は拘束を解こうと暴れていた。
ふっ、私がバズーカークラッカー改が耐え切れる限界ギリギリまで魔力を入れたからそう簡単に拘束は解けないわよ!
でも、結構簡単に拘束できちゃったわね? 私達が考えていたより弱かったって事なのかな?
「花茶はあいつらやっつけるね! 花茶はさいきょー!!!」
花茶は兵士達目掛けて突進した。
「私も戦えます! 花茶ちゃん相手の攻撃に気をつけて」
黄結姫は緑癒に回復して、花茶の後を追った。
「うわぁぁぁ!!!」
「この化け物!!!」
花茶と黄結姫が兵士達と戦い始めた。兵士達は剣や槍で戦っているが、花茶の素早さに翻弄されて攻撃を当てられずにいた。
「ざけんじゃねぇぞ!!!」
赤髪はさっきよりも怒っていた。あれ? なんか、赤髪の男の肌の色がだんだん褐色から黒くなっていっているような?
「主人様! 私が畳み掛けます! 雷牢屋!!!」
藍介の側にあるフヨフヨさんは黄色く光だし、赤髪を囲う様にして10本の雷の柱が空から降ってきた。10本の雷柱は地面に突き刺さり、雷柱はその場で留まった。赤髪は動くたびに雷柱から雷が放たれ、10回雷が放たれると赤髪は動きを止めた。
「あぁああああああああ!!!! 許さねぇ、許さねぇ」
赤髪の体からは煙が出ていた。でも、赤髪は何かぶつぶつと言っている様だった。
「うわぁ、これは、えぐいわね」
藍介に渡した武器強すぎない? それとも、藍介が攻撃魔法を覚えられていたら、もしかして、藍介が洞窟内最強だったかも知れなかったってこと!?
「主人様、私達が想定していたよりも敵は弱かったですね」
「あの人死んでないわよね? せっかくの外の情報を知る機会を逃したくないわ」
「そこのところは大丈夫です。きっちり、手加減しましたから」
「さすが藍介!!! これなら紫水も余裕そうね」
「主人様が拘束してくれたおかげですよ! まさか、こんな簡単に攻撃が決まるとは思いもしませんでした」
藍介は攻撃魔法が成功して嬉しそうにしていた。
青髪と戦っている紫水は大丈夫かな? 紫水相当怒ってたからなぁ、紫水と戦っている青髪が可哀想ね。
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