主人様、1年間お疲れ様です。これからもよろしくお願いします。パーティー 中編
1層目の長である、黄結姫と紫水、2層目の長の緑癒にはプレゼントを渡したから、次は3層目の長、紅姫にプレゼントを渡そうと私は紅姫を呼んだ。
「次は紅姫! こっち来てくれる?」
「はい! 今行きますわ!」
紅姫は赤いアフロを頭に被っていた。紅姫は私が作ったパーティーグッズを気に入ってくれたみたいで、この頃は何かしらのパーティーグッズを身に付けている。
「紅姫のプレゼントはこれよ!」
私は10回分の『何でもパーティーグッズ作ります券』を渡した。
「これは? どういうことでしょうか?」
「これはね、紅姫が欲しいと思うパーティーグッズを何でも10種類作ってあげるという券なのよ! お願いしたい時はその券を渡して、欲しいパーティーグッズがどんな物なのかを伝えてくれるだけでオッケー! 紅姫にとっては最高のプレゼントでしょ!でも、10種類だけだから慎重に使ってね」
「何でもですか!? はぁわわわぁぁ。何に使いましょう! 悩んでしまいますわ。主人様素敵なプレゼントありがとうございます」
紅姫にあげるのは本当なら赤いリボンにしようかと考えていたのだけど、私が作ったパーティーグッズを使ってくれている紅姫をみると、つい、ね。他にも作ってあげたくなっちゃったのよ。どんなパーティーグッズをお願いされるのかしら楽しみね。
「次は灰土!」
『えぇぇ!!!? 俺が主人様に呼ばれている!? 何がどうなっているんだ!!!』
「ほら〜、灰土行かないと〜主人様のプレゼント貰えなくなっちゃうよ〜。それか〜、俺が灰土の分貰ってこよっか〜?」
『いや、俺が呼ばれているから行くが、長でもない俺が貰っても良いのだろうか?』
「主人様が呼んでるんだから良いんだって〜、ほら〜行きなよ〜」
『あぁ、分かったから押すな!』
灰土は恐る恐る私に近付いてきた。
「灰土にはこれよ!」
私は色々な種類の付け髭が入った大きな付け髭福袋を渡した。灰土は付け髭をとても気に入ってくれているみたいだから、たくさんあげちゃおうって事で作ってみたんだけど、髭って案外種類多いわよね。
『な、な、な、なんと!!! 袋の中に付け髭が沢山入っている!!! 見たことのない形の髭もある‥‥。主人様!!!ありがとうございます!!! 大切に使わせていただきます!』
灰土は頭を何度も下げてお礼をしていた。そして、そそくさと元いた場所に戻り、袋を開けて付け髭を確認していた。
「それじゃあ次は! 花茶おいでー」
「花茶の番だぁ!!! 何貰えるのかな楽しみ!」
花茶は花を咲かせながら私の目の前まで歩いてきた。
「花茶にはこれよ!」
私は茶色のリボンを花茶に渡した。
茶色のリボンにも魔法付与がしてあってね。花茶がこの前、魔力量が少なくて魔法が沢山使えないと言っていたから、消費魔力を軽減する効果を付けたのよね。なんと、軽減率80%!
破格の性能になっちゃったけど、まぁ、いいわよね!
「黄結姫さんと色違いだ!!!」
「どう、可愛いでしょ。そうだ、花茶、私がリボンつけて良いかしら?」
「うん! リボンつけてつけて!!!」
私は花茶の頭にリボンをつけてあげた。花茶のリボンの能力補足として、リボンを付けた場合、本人が取ろうと思わない限り取れない仕組みとなっているわ。黄結姫のは、本人が取ろうとしても取れないけどね。黄結姫のリボンは付けてもらわないと意味がないからね。
「お兄ちゃん!!! どう! 花茶可愛い?」
「花茶!!! とっても似合ってますよ!!!」
「やったー! 花茶! 可愛い!」
花茶は大はしゃぎをしながら元いた場所に戻った。
「最後に藍介! こっちに来て」
「はい!」
藍介は司会席にいたのに一瞬で私の前まで来てくれた。
「藍介にはこれよ!」
藍色の工具箱をプレゼントした。藍介は物作りが好きみたいだから、工具が必要かなってね。工具箱には、欲しい工具がすぐに出てくる仕組みなのよ。あと、この工具箱は藍介専用にしておいたわ。ほら、工具って使い方によっては危ないでしょ。
「これは? 箱ですか?」
「それは藍介が使いたい工具が出てくる魔法をかけた工具箱なのよ!」
「工具なら何でもですか?」
「彫刻刀とかも入っているわよ、私が何か物を作る時に使いたい物を全部入れておいたわ。もし、使いたいものが入って無かったら、後で私に伝えてちょうだい、作ってあげるわよ」
「こんな素晴らしいプレゼントをありがとうございます!」
私のプレゼントに皆んなはとっても満足してくれたみたいで良かったわ。
「それでは、次は変顔大会です! 出場者は準備をしてください」
「私、準備して行くので藍介さん司会進行お願いしますわ」
変顔大会ね。楽しそうじゃない!
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