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旅する少女と祠の呪い  作者: kokohuku
41/62

幕間

――いらっしゃい。


珈琲で良いかい?


いつもの席で少し待ってな。すぐに用意する。


――――?


スペースが広くなっていないか、と言われれば、ああ、片付けたからね。


せっかくの常連見習いなんだ、店の者として、少しくらい客の居心地を考えることもある。


……ってのは理由の一つだから、そんなに嬉しそな顔を見せないでくれないか。照れてしまう。


なあに、そろそろ在庫整理をしようと思ってね。それを、そのスペース周辺から始めたってだけさ。


ここだけの話……と言うわけでもないんだがね、ここに店を出してからもうずいぶん経つが、いつのころからか、勝手に物語が増えるようになったんだ。


たまに来る客が勝手に置いて行っているのだろうとは思うんだが、この店の棚にあるなら店主が把握していなけりゃあいけない。並び順だって、そうそう客の来ないこの店も、時間が経てばある程度ずれてくるからな。


幽霊が?


ははっ。そうなら面白いな。この店も、幽霊の出る書店として客を呼べるかもしれない。


――そら、お待ちどうさん。


今日のは少し濃いめに淹れたから、もし苦手なら言ってくれ。シュガーポットとミルクを用意する。


しかし、あんたも珍しいな。今日の風はとても強い。こんな日にも店に顔を出してくれるとは。


なあに、嬉しいのさ。


じゃあ、今日もゆっくりしていきな。


気のすむまで、物語に浸りながら。

次回 第四章 一話 「 捜索 」

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