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冬と雨と三本の街灯


雨降る降る。

雨降る降る。

雨と、闇と、寒さと、霞と、あと、一般的に洒落た言葉。

降る降る、襲い掛かってくる。

雨は冷たかった。

ぼくの大事なくまのぬいぐるみがぬれない様に、傘をそこだけに掲げて歩いた。

髪が黒かった。

コートも黒くて、かばんも黒くて、そんでもってその全てが濡れていた。

でも、それはどうでも良かった。

きみにもらったこぐまがぬれなければ何でも良い。

きみが泣かなければ世界なんてどうでも良い。

きみはあたたかい部屋の中で笑っていた。

それなら良いが、しかし天は泣いていた。

きみを優先したら社会に「売国奴」なんて古臭い罵り方をされるのだろうか。

一本目の街灯。


雪降る降る。

雪降る降る。

雨はあまりにも寒かったから、雪に変わった。

ただ、それだけだ。

こちらの地方で言えば吹雪、と言えるほどの雪、ゆき。

雪は白いとみんなが言うけど、空を見てみると、白い雪なんて何処にも無かった。

雲と似たような灰色だった。

純白で、子供がだいすきな雪だけど、思ったより寂しそうな色をしていた。

はいいろ。

君は影として消えていってしまうね、はいいろや。

結晶なんて無い。純白なんかじゃない。

けれどそれは、誰がどう言おうと雪だったんだよ。

たった一つだけど、すぐに溶けてしまうけど、雪だった。

二本目の街灯。


思考、思考。

考えていれば、お腹がへらない。

考えていれば、人にも会わない。

考えていれば寒いのだって感じない。

思考、思考。

三つの街灯が光っていて、三つの影が伸びて消えて伸びて消えて

垂直になった道にも、また三本の街灯があって、

そうしてカクカクカクカクと世界は繋がっているんだ。

三本の街灯。

そして、雪、雨。

傘。

うた。

世界みんなそれだけみたいだった。

晴れの日なんて伝説みたいな感じがした。

冷たくて、寒くて。

こぐまは雪に塗れてないている、世界も泣いている、笑っているのは君だけだった。

それでもぼくは君を正義とよぼう。

三本目の街灯。


雪が降って、町の血管が死んでしまったあの日、純白じゃない雪が溶けないように、ただ雨が降らないことだけを祈っていた。


久しぶりです。きらすけです。

テストがあり、Wi-Fiが壊れ、全然更新できませんでした。

えっとあの、読んでくださりありがとうございます。

とても嬉しいです。


冬って、なんかいいですよね。

機関車みたいな気分になれますよね。白い息を吐くときとか。


また読んでください。

ありがとうございました。


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