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田舎の暗器屋さん  作者: ナキ
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暗器屋さんは勘違いをする

「誰よっ!正直に言いなさいっ!私のっ私のっ!」

いつもならもっと静かな山に囲まれた昔ながらの駄菓子屋のような外見のお店、『中根商店』だが今日は何やら事件が起きていた。

「プリンを食べたのはっ!」

「誰も食べてないって言ってるじゃないですか。寝ぼけて食べちゃったんじゃないですか?」

「そうですよー。ていうかそんなに食べたいんだったら買ってあげましょうか?」

「えっ!佐々木買ってくれるの!?って違う!違うのよ!犯人を見つけてシバキ倒さないと気が済まないのよ!」

(うーん、めんどくさいなー佐々木はプリン知ってる?)

(いやー知らないですねー。店主ー知ってますかー?)

どうやら佐々木は違うようだ。うーむこれは概ね予想ついてきたぞー。

(し、知らないよぉーピューピュピュー)

...予想はあってるなこれ。

「あれあれー?なんか店主さん。挙動不審だけど大丈夫ー?」

真実はいくつあるかは知らないけど最低でも1つはあるよね。メガネに蝶ネクタイっていうこのご時世ありえんキャラ属性持ってる高校生も言ってたし。

「ふ、不審じゃないと思うよー?」

「店主、1回座って落ち着いたらどうですかー?さっきから視界のなかで右へ左へ目障りなんですよー」

「佐々ちゃんその言い方はないんじゃないかなっ!?」

「いやー、事実なんでー」

「上に同意」

「プーリーンー!」

「ちょっ!傘くんもそう思ってたの?酷いなー泣いちゃうなーてかもう帰りたいなー」

帰りたいって...こっちのセリフだよ。

シオンに続いて店主(犯人?)までもがグッダグダになり始めた。もう今日の営業は無理という結論が頭の中で弾き出されたたため店先にでてドアに立てかけてある「OPEN」の札をひっくり返し「CLOSE」にすると帰りの支度をするべく佐々木と一緒に店の裏方に引っ込んだ。

「傘さーん、どうするんです?改めて言っときますけど私じゃないですからね」

「知ってるよ。店主でしょどうせ」

「とっとと白状すりゃあいいんですけど、シオンさんも大人なんだから駄々こねないでほしいですよー」

「あ、なんとなく攻略法分かったわー」

「え、どうやるんですか?正直今の2人とまともに話すなんてできませんからね」

「店主はほっときます。」

「ほうほう」

「シオンさんをひたすらに『弟が産まれてママとパパを奪われた甘えたい盛りの長女』扱いします」

「ほうほう」

「ミッションコンプリーッツ!」

「そうはならんやろ」

「いいと思うんだけど...1回やってみようか」

「うーん、それだと油に火を注ぎそうな気がしますけどー」

「佐々木、それだとただ火をつけてるだけだよ」


結論から言うと『弟が産まれてママとパパを奪われた甘えたい盛りの長女』扱いするという作戦は成功した。


そして犯人は店主では無くて僕だった。

シオンが言ってたプリンというのは実際には無く、ゼリーの事だった。そしてそのゼリーを食べたのは僕だったというエンドだった。

じゃあ店主はなんだったの?と思われるだろう。


しかし、店主がやけに挙動不審なのはいつものことなのだった。

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