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田舎の暗器屋さん  作者: ナキ
19/32

暗器屋さんはハードコア

「暇だねー」

ここは田舎に佇む見た目は駄菓子屋、中身は暗器屋さんな『中根商店』、客がこず、近くの田んぼにいるカエルの鳴き声しかきこえない静かな空間でこの店最高責任者の店主が一言ぼそっと呟いた。

「そうですね」

「そうですねー」

「そうね」

その一言に思い思いにだらだらしていた傘喰、佐々木、シオンの3人が反応する。しかし会話は続かずにまたカエルの大合唱のみが聞こえる静けさになってしまった。

まあ、別にこの時間帯は滅多に客は来ないしやることもないからだらだらしてるし変にうるさくなくて良いんだけどさ。

傘喰はそう考えていた。佐々木とシオンも気にしていないだろう。あんなやつらだし。

しかし、そんな平和な静けさを乱そうとするやつがいる。

「そうだ。みんなでキャラ変しよう」

(((また面倒ごとに…)))

「その沈黙は了解と言うことかい?」

「んな分けないでしょ!?」

「暗黙の了解って言うじゃないか!」

「あんたは何かしらやらないと気がすまないの?」

「暇って嫌じゃん!」

「子供か!暇ならなんもせずにだらだらして楽しむのよ!」

「見た目が子供のシオンちゃんに言われたくな…すいませんでした!」

シオンと店主がいつものようにじゃれあっている。…いつも以上にシオンが猛り狂ってるけど。そんな微笑ましい空間を佐々木が店主の頭が吹き飛ぶ間際で割り込んだ。

「まあまあ、シオンさんその辺で許してあげて下さいよー

「その通りだよ!佐々ちゃんもっといっちゃえ!」

「まあ、店主の最近の行動は万死に値しますけど殺しちゃあダメですよ。もっともーっとぉ!痛め付けないとぉ!死にたいって言いたくなるほどの痛みをぉ!」

「さっ佐々ちゃん!?」

「そうね、佐々木の言う通りねさあ、最初は何から始めようかしら?」

「うわぁぁぁぁ!」

まあ、それはそれとして(閑話休題)

「で、何をやるんですか?」

「ようやく本題だね…まあ、みんながそれぞれ色んなキャラ変しよう!ってことだよ」

「「「へぇー」」」

「皆して( ´,_ゝ`)(こんな)顔すんのやめてくれるかな!?」

まあそうだよね、みんな大体わかってたからそうたいして驚かないから( ´,_ゝ`)(こんな)顔しちゃうよね。僕達だけじゃなくてもみんなも( ´,_ゝ`)(こんな)顔になっちゃうよね?

「じゃあやろうか、みんなこの箱の中からボールを掴んでね」

店主はそう言うとどこから取り出したのか、一番くじっぽい丸い穴が空いている箱を持っていた。

「どういうキャラが入ってるんですか…?」

「秘密だよー」

(((絶対ろくなことにならないよっ!これっ!)))


2分後

「・・・・・・」

僕の目の前には全身白タイツで頭は結構ラリった顔の熊の着ぐるみを装着していた変なのが立っていた。誰だよこいつ…目障りだよ…というかまずその顔どうにかしろよ…なんか両目がそれぞれ違う方向向いちゃってるよ、こぇーよこっち見んなよ!ってなんだよ、真似すんじゃねえよ!

「傘くん、それ鏡だよ」

「知ってますよっ!というかどっからこんなラリった熊の顔持ってきたんですか!」

「ネットでポチった」

「…ネットって色々買えるんですね…」

「そだねー」

店主はいつもどおりの格好をしている。何でお前もキチガイコスプレしないんだと聞くと「店主だから」の一言で終わらせやがった。

「まだ佐々木ちゃんとシオンさんは出てきてないんですか?」

「うん、まだだね」

女子グループは奥の部屋で着替えている。ちなみにどっかのクソバカ店主は奥に行く女子(主にシオン)についていこうとして佐々木にぶん殴られてリアルマッチショットしていた。

店主と適当な話をしていると店主が店の奥に続く廊下に目を向けた。

「ようやく来た…けど」

おしとやかなメイド服を着た佐々木がシオンに抱きつき、シオンは金属製のライオットシールドに隠れながら、そして騒ぎながら来た。一応二人共顔が出ているからまだ被害は軽い方だろう。

「シオンさんがヤバイですよ!これはヤバイ!」

「やめっ!あっ!ダメっ!シールドが倒れちゃうっ!」

「良いじゃないですかー!ね?もっとくっつきましょうよー!」

「ら、らめぇ!来ないで!」

シールドが邪魔で見えないがシールドの向こう側で佐々木がシオンと楽しんでるようだ。

「何か、いけないものを見てる気がするんですけど…」

「何をいっているんだっ傘くんっ!くそう!シールドが邪魔だっ!」

「でも耳の保養に良いですね」

「…そうだね」

店主がシールド越しの佐々木とシオンの楽園を見るのを諦めた様子でうなだれた。

「あ、あんたねぇ佐々木を止めなさいよ!」

佐々木に揉みくちゃにされたシオンが回復してすぐに怒鳴ってきたが格好が格好のため、いつもの怖さはなかった。

「シオンさんいや、シオンちゃん…ですか?」

「ナイスラック!シオンちゃん!」

シオンは幼稚園が着ているようなピンク色のワンサイズ大きいスモックを着て、黄色の肩掛けカバンを掛けていた。

「うるさいっ!」

「ダメだよ、そんな事言っちゃったらーごめんなさいしようねー?」

「う、ごめんなさい…っていうかコラァ!」

「店主…もういいですよシオンさんいじりは。どうどうシオンさんそれより、シオンさんはどういうキャラクター設定なんですか?」

シオンを上手くなだめられてよかった、僕の調教師スキルが日々上達しているかもしれない。

「私は、『幼稚園の新入園児』って書いてある。どういう設定よこれ『幼稚園児』だけで良いでしょうが」

「ほうほう、佐々木ちゃんは?」

「私はー、『しっかりしてるけど変なところでドジ踏んじゃうJKメイドさん☆』ですねー」

「普通に『ドジっ子メイド』で良いですよね、これ」

「いや、ダメだよ!君は分かっていない!ただのどじっ子メイドじゃあダメなんだよ!クーデレならぬクードジみたいな?ねぇ?わかんな…」

「「「店主って…思ってた以上にハードコアな趣味の持ち主なのか…!」」」

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