↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/163

番外編 ぷちぷちぱにっく!


お盆期間のアクセス数のお礼小話です。・・・アクセス数に本当にビックリしました。

ブックマーク&評価、共にありがとうございます!これからも宜しくお願いします。


時系列は何時なのでしょうか?と聞かれても良く分からないので「ある日」の出来事です。










「フィーナ、これは一体どうしたのですか!?」

アスラさんのお顔が驚きに溢れています。驚いている表情のアスラさんも素敵ですよ!


「おかしゃん・・・?」

ソールさんはまだ眠いのか、少し離れた所に立ち止まっています。


朝食の準備をしようとして調理道具を取ろうとしたら、高い位置に置いてあった道具を取るのに失敗して思いの外大きな音がお家に響いてアスラさん達が1階に降りてきてしまいました。ごめんなさい。



「まだはやいのに、おこしてごめんなさい。」

落とした道具を拾おうとしてアスラさんに止められます。


「いえ、そうでは無くて・・・。その姿はどうしたのですか!」

アスラさんは私の目線に視線を合わせて聞いてきます。・・・うむ、朝から眼福ですな!


「ふしぎなことに、あさおきたら、ちっちゃくなっていましたよ?」

アスラさんの満足できそうな答えになるのか分からないのですが、私にも良く分からない事が起きたので首を傾げてそう言います。



・・・そうなのです。何と、朝起きたら周りの家具が大きくなっていたのです!

ビックリして立ち上がろうとしたら、シーツに絡まってうまく動けなくて焦ってしまいました。その時に自分の手が小さくなっていた事に驚いて「夢かもしれない」って思った私は、自分のほっぺを引っ張ってみたら意外と痛かったので(悶絶しました!)夢ではないみたいなのです。とってもミステリーです!


「いえ、そうではなくて、どうしてそのまま普通に朝食の準備をしているのですか!?」

今日のアスラさんは、いつに無く表情豊かです。



リンリンリンリンリン・・・・!



こんなに朝早くに来客があるなんて珍しいです。



「フィーナは座って待っていて下さい。」

扉に向かおうとしたらアスラさんに止められてしまいました。


・・・はい、大丈夫ですよ。ソールさんと一緒に大人しく待っていますよ。




アスラさんが来客を迎える為に扉を開けて、外に居るヒトを迎えます。




「大変だ!アメリアが縮んだ!」


「リンカーラが若くなってしまいました!」




・・・開いている扉から雲行きの怪しい言葉が聞こえて来ますが、アスラさんに対処できるのでしょうか?



私はソールさんと顔を合わせますが、ソールさんも私と一緒に首を傾げているので心配です。








「相変わらずフィーネリオン嬢は可愛らしいな。」

見た目年齢15歳くらいのリンカーラさんは膝の上に乗っている私を撫でてくれます。

離れた所に座っているアスラさん達が頭を抱えていますが、リンカーラさんは気にしていないようです。


「そうですね。私、フィーナさんみたいに可愛い妹が欲しかったの。」

見た目8歳くらいのアメリアさんもそう言ってお菓子を食べさせてくれます。・・・美味しい!

アメリアさん、確か妹さんが1人いましたよね?


私達の周りにソールさん達もいますが、みんな私達の様子を気にせずにクッキーを食べています。




私はソールさんよりも少し大きい位なので4歳くらいでしょうか?アスラさんが巨人に見えました。

そう言ったら、アスラさんに抱き抱えられてしまいましたからね。移動は楽チンでしたが、何かがすり減った気がしましたよ・・・。


そうなのです、なんでか私達はだいたい10歳~15歳くらい若くなっているみたいなのです。





みすてり~~。








「フィーナさんが可愛らしくなったと聞いて、来てしまいましたわ!」

そんな中、我が家の合鍵を持っているお義母さんが空気を読まずにド―――ンと登場です。


・・・アスラさん、いつの間にか連絡していたのですね。



お義母さんは室内をグルリと見て、リンカーラさんのお膝の上にいる私で視線を止めます。


私を見たお義母さんはプルプルと震えていますが大丈夫なのでしょうか?



お義母さんは、その場から動かずに腕輪に付いている魔石で通信を始めます。


「・・・私よ。

今すぐ3人分の衣装の準備を!・・・えぇ、・・・そうね、とても可愛らしいわ。

・・・えぇ。・・・そうよ。

・・・取り敢えず、リランを呼んでおいて。これから戻るので、準備をしておいて頂戴。」

通信を終えたお義母さんはとても良いお顔で「さっ!行きますよ!」と言って私を抱き抱えます。


「みゅっ。」

おっと、急に抱き抱えられたので、変な声が出てしまいました。


「ヴァレンタ夫人。落ち着いて下さい。」

リンカーラさんがお義母さんを呼び止めます。


「・・・リンカーラ嬢ですわね?そちらがアメリア嬢かしら?取り合えず、一緒に来て貰えるかしら?

・・・準備は整っていましてよ!」

お義母さんの手回しの良さに驚きますが、一体「ナニ」の準備が整っているのでしょう?

お義母さんに促されたお2人が顔を見合わせていますし、離れた所に居るアスラさん達も状況が飲み込めていないのでしょう。椅子に座ったままこちらを見ています。



・・・・。アスラさん・・・?




「あすらたん!おしごとのおじかんですよ!」

ハッと気付いて見た時計の針は、朝の7刻を過ぎていました。完全に遅刻の時間です。

私はお義母さんに抱えられているのを忘れていた訳ではないのですが、パタパタと手を動かしてアスラさんをお仕事に送り出そうとします。


「フィーナ、今日は休みを取ったので大丈夫ですよ。」

どうやらアスラさんはローラントさんとキールさんがお家に来た時に騎士団の方に連絡をしていたようです。



「良くやったわ!アスライール。

キール殿もローラント殿も準備をなさって下さいな!直ぐに出ますよ!」

私を抱き抱え、アメリアさんと手を繋いだお義母さんは、ふくふく笑顔でそう言って私達を馬車に乗せヴァレンタ家へと向かったのです。(馬車はお義母さんの乗って来た物とリンカーラさん達の乗って来た物があったので、素早い移動が出来ました。)









「ぴぃ~~~!」

ただいま何着目か分からないお洋服のお披露目中です。


「可愛らしいわ!」

「本当だね!」

義両親だけでなくアスラさん達の前に連れられてのお披露目なので、羞恥心が煽られます。

お義父さん!お仕事はどうしたのですか!?


リンカーラさんはそうでもなかったのですが、アメリアさんの恥ずかしさでお顔を真っ赤にした姿に違う扉を開いてしまいそうです。リンカーラさんは早々にご自身の着る服を選んでしまったので、今は私とアメリアさん2人のお披露目会となっています。


「フィーナさん、私、こんなに上等な生地の服を着た事が無いので、どうしたら良いのか分からないのだけれど・・・。」

遠い目をしてそう言うアメリアさんは、さっきまでとは違う服を着せられて行きます。

・・・そうでしょう?このお屋敷のメイドさん達はとても優秀なので、私たちのスキを付いた動きをしてくるのです。リンカーラさんが立ち去った時にそれとなく意思表示をしたのですが「あらあら、こっちも・・・」「そうそう、これだって・・・」とまったく取り合って貰えませんでした。


今だって、私もフリッフリのワンピースを着せられているので、どうしたら良いのか分かりません。

短い手足がとても憎い!・・・切実に助けて欲しいのです。






「母上、そろそろ切り上げて下さい。」


もうどれだけ着替えたのか分かりません。そんな中聞こえた『天の声』はアスラさんの物でした。

私は思わずアメリアさんと顔を見合せます。




「あら?アスライールったらどうしたの?フィーナさん達の可愛らしい姿はまだまだこれからよ?」

お義母さんの言葉に戦慄を覚えました。


どうやら、このお披露目はまだまだ続くようなのです。


一緒に居るアメリアさんも固まってしまいました。



・・・・・。




私とアメリアさんは顔を見合わせて、どちらからともなく頷き合っていました。





・・・・逃げましょう!




手に手を取っての逃避行と言う訳ではありませんが、幸か不幸か私達の着ている服は「装飾の多いワンピース」です。メイドさん達の気がそれている今ならば、あの扉をくぐってこのお部屋から出る事が出来るのです!



いざ!







・・・・・結果から言うならば、私とアメリアさんの逃避行は失敗に終わりました。



そう、私のこの短い手足では、このお部屋からの逃亡は不可能だったのです。

例え扉をあける事が出来たとしても、アメリアさんにはヴァレンタ家のお屋敷は迷路です。



私とアメリアさんの「疲れた。」と言う言葉で、お披露目会があっさりと終わった事もあり一瞬で気が抜けましたが、私とアメリアさんは優雅にお茶を飲んでいるリンカーラさんを見て悟ったのです。


『お嬢様って凄い!』・・・と。



私は今、1番安全なアスラさんのお膝の上でまったりとお茶を飲んでいます。


反対側に座っている義両親の視線が突き刺さっているような気がしますが、気のせいだと思う事にしましたよ。






「・・・今朝、昨日の内に皇宮で『若返り』の秘薬を『何か』に使った形跡があったと、エルリーゼ様・・・皇妃様から連絡があったの。」

お義母さんからの衝撃の言葉に私達が驚きます。

若返りの秘薬なんて本当にあったのですね!おとぎ話の中でしか聞いた事が無いのでビックリしました!



・・・アレですね!『体は子供、頭脳は大人』なお子様になってしまいましたよ!



そんな事を思っていましたが、不意にアスラさんに頭を撫でられます。


・・・・もっと撫でて下さい!私はアスラさんの手に自分の頭をスリ寄せていたから気付かなかったのです。反対側のお義父さんが羨ましそうにアスラさんを見ていた事に。


「それには続きがあってね、ヨシュア皇子が痕跡を魔法で追跡したらしいのだけれど、気付いた時が遅かったから既に皇宮の外に持ち出されてしまっていたようよ?

だけど、暫くたって今日の朝、ヨシュア皇子の掛けていた警備魔法に犯人が引っ掛かったみたいなの。それで、早朝に『犯人が皇宮に戻って来た』との連絡が入ってから事態が動いたみたいなのよ。」

私の視界にチラッチラッとお菓子をチラつかせながら、お義母さんは『知っている事』を話してくれます。

ついつい目がお菓子を追っていますが、お話はキチンと聞いているので大丈夫ですよ。


「フィーナさん。昨日は何をしていたのか聞いても良くて?」

お義母さんの手の動きに視線が動いてしまいますが、お話の内容に「?」となります。


「きのうですか?きのうは、りんかーらたんのおうちにいっていましたよ?」

リンカーラさんを見て、その後にお義母さんを見て私は答えます。


「そこにアメリア嬢もいたのでしょう?」

その言葉にアメリアさんは頷きます。お義母さんは「そうである」と確信した様にアメリアさんに言いまそたが、確かに昨日は私達みんなが一緒にリンカーラさんのお家に居ました。


「その時に振舞われた物の中に疑惑の物があったと言う事でしょうか?」

リンカーラさんは驚いたようにお義母さんに言います。


「えぇ、どうやらその通りみたいなのよ。」

お義母さんは「困ったわね。」何て言いながら私をチラッチラッと見ています。



「なんていう事だ・・・。」

リンカーラさんはそう言って私達を見て「すまなかった」と言いましたが、リンカーラさんのお家で振る舞われた物はどれもおいしかったので気付けなかったのは仕方がない事ですよ。


アメリアさんも同じ考えだったのか「大丈夫ですよ」と言っています。



「じゃあ、何で俺たちは何ともないんだ?」

まさかのローラントさんから疑問が出ましたが、私も気になります。


「女性にしか効かない薬が使われたのでしょう。」

キールさんがローラントさんの疑問に答えます。・・・そんな事、出来るの?


「何だそりゃ!そんな事が出来たら女の犯罪者が増えるだろう!?」

ローラントさん、頑張って!多分、今1番の常識を持っているのはローラントさんかも知れません。


「・・・いえ、確かにそう言った薬があるのは確かなのです。」

アスラさんも討論の場に参戦ですか!?

意外な参戦者にお部屋の皆さんの視線を独り占めですよ!



「製作に時間と貴重な材料が使われると言う事もあってあまり知られていませんが、製作は可能です。

現にあの時に一緒に居た私たちには効いていませんが、フィーナ達には効いています。」

アスラさんはもしかしたら製作に必要な材料も知っているのでしょうか?


「皇宮に保管してあった物は皇妃様の為にヨシュア皇子が作った物の筈です。それを自由に持ち出せる者と言ったら、犯人は限られているのではありませんか?」

心なしか、背中がヒヤッとしますがどうしたのでしょう?頭をアスラさんに固定されて(・・・アレっ?さっきまで撫でてくれていましたよね?)いるので上を見る事が出来ませんよ?




「えぇ。そうなのよ。・・・でも、安心して頂戴!私達も頑張ったわ!」

両手を合わせて「お花が咲いた」といった形容が似合う微笑みを湛えてお義母さんが言います。




「最近、調子に乗っていたお家をね「マゼンタ。フィーナさんとアメリア嬢がいるんだから、その事は今言わなくてもいいだろう?」・・・そうね!」

お義父さんとお義母さんは微笑み合いながらお話を完結させてしまいました。・・・お義母さんが言おうとした事は、とても笑顔では言えない事だと思うのですが・・・?


ソッと周囲を見たら、アメリアさんは「張り付けたような」笑顔で固まっていました。それ以外の皆さんが特別気にした風を見せないので驚きます。・・・ローラントさん、驚かないのですか!?


ちなみに、ソールさん達はいろんな事があり過ぎてキャパオーバーだったのでしょう、今はお部屋の暖かい所でお昼寝中です。・・・私もその中にまぜて欲しいです。



「・・・それで、フィーナ達は元に戻れるのでしょうか?」

私の後ろからアスラさんが義両親に向かって言います。


ローラントさんもキールさんも気になるのか義両親に視線を向けます。



「私はこのままでも構わないが?」

リンカーラさんがそう言ってお菓子に手を伸ばします。


「カーラ!?」

キールさんは余程驚いたのでしょう。いつもの呼び方では無く愛称で呼びかけていましたからね。


「だって、特別問題は無いだろう?」

リンカーラさんはアメリアさんにそう言います。


「えっ?」

「体が若返っただけなのだから、そこまで気にしなくても良いと思ったのだが・・・?」

驚きで返事を返したアメリアさんにリンカーラさんは戸惑ったようにしています。


「で、でも・・・。今の姿のままだと、私はローラントの伴侶としては見られないと思うの・・・よ?」

アメリアさんの言葉に視線は一気にローラントさんに集中します。


「ま、待ってくれ。俺は犯罪者にはなりたくない!」

そう言ってローラントさんはキールさんを見ます。


「私だって、私の半分くらいの年齢の方と一緒になったと周囲のヒト達に言ったら、犯罪者を見る様な目で見られますよ!」


・・・そう、そうして、このお部屋の皆さんの視線はアスラさんに再び集まりました。


主に、私関係ですかね。



「大丈夫ですよ。フィーナは元の姿に戻りますよね?」

アスラさんは私にそう言います。



・・・ですが、私の視線の先、義両親の視線は『そのままでいて!』と言わんばかりの視線です。



「そうですね、もどれるならば、もどりたいですが・・・。

あすらたん、もどれなかったら、『おとうさん』ってよんでもいいですか?」

出来る限り「元の姿」に戻りたいのですが、どうしようもない時もやっぱりあると思うのです。


「フィーナ・・・・。」

アスラさんもその事を理解しているのか、強い否定をして来ません。


「ダメだ!」

リンカーラさんが突然大きな声を上げます。


「このままだと、犯罪の匂いしかしない!それはダメだ!」

リンカーラさんは「アスラさんに。」と言う訳では無く、自身の伴侶であるキールさんとアメリアさんの伴侶であるローラントさんの主張を聞き、なお且つ、アスラさんの状況を見て思い直したようです。


「そうね。危険だわ。」

「・・・そうだね。」

お義母さんの言葉にお義父さんも頷きます。


周囲に居るメイドさん達も残念そうに、だけど現実を見て納得したようです。



そう、私達の腕に付いている腕輪は「既婚者」である事を証明していますからね。

辛うじてキールさんとリンカーラさんは大丈夫かも知れませんが、アスラさんとローラントさんは私達の見た目が見た目なので事情を知らない方から「変態さん」の称号を習得してしまうかも知れません。


・・・極めて危険な状態です。





「どうやったら元に戻れるのでしょう?」

アメリアさんの言葉に沈黙が続きました。




「・・・・魔術師の塔に、・・・ヨシュア皇子に聞いてみましょう。」

長い沈黙の末に、出た答えはヨシュアさま(薬を作った本人)に丸投げで決定っぽいです。










お義父さんが魔術師の塔にお使いのヒトを出したら、その日の内にあっさりと面会の許可が取れました。



・・・力のあるお家のヒトがいるって凄いですね!




「・・・やっぱり。・・・来ると思っていましたよ。」

そう言ってヨシュアさまは私達を迎えます。とりあえず、当事者である私達のみでの面会なので、義両親は姪子さんであるラヴィアーネ様の所に行っているみたいです。アスラさん達はこのお部屋の続きのお部屋に待機していますよ。




「早速ですが、私達は元の姿に戻れるのだろうか?」

「戻れる、大丈夫。」

リンカーラさんの問いにヨシュアさまは簡単に答えます。


「本当ですか!?」

アメリアさんが驚いたように言います。


「大丈夫、問題無く戻れると思うよ。」

それに対してもヨシュアさまは簡潔に答えています。


「・・・どうして、そう簡単に答えが出せる?」

訝しげにリンカーラさんがヨシュアさまに言いますが、不敬罪とかになりませんよね?


「母上の・・・。王妃の間にあった物だから、大丈夫。

・・・確かに、危険な物も置いてあったけれど、そう言った物は貴女達には効果が出ないと思うからね。

それに、その薬は母上も使った事がある物だから、心配は無いよ。効果は『見た目が変わる』くらいで安全な物だから安心して欲しい。

それに、暫くしたら戻れると思うから安心して。」

少しだけ不穏な内容がチラホラしましたが、効果が分かっているようなので安心しました。







結局、その日の内に効果が切れなかったので、私が元に戻るまではヴァレンタ家でお世話になる事が決定しました。


・・・アスラさんを主軸にお家を回せないだろう。と言った内情は伏せられていたようですが、アスラさんは自分の事をシッカリと把握しているので、反対はありませんでした。


同じような境遇のリンカーラさんはお家にメイドさんがいるので「問題無い」と言って馬車でお帰りになりました。

アメリアさんも「大丈夫ですよ。」と言っていたのですが、イロイロな事情(ローラントさんのお仕事関係)によってヴァレンタ家預かりとなっています。ステイさん込みで。

ローラントさんは「1人でも問題無い」と言って帰って行こうとしたのですが、ステイさんが引き止めたのでヴァレンタ家に居ました。





・・・そう、このお薬の効果が切れたのは、実に1週間後でした。




結構長い間効果が続いたのは「本来ならば1滴2滴の摂取量の薬を一気に体内に入れたからだろう。」との事でした。後にローラントさんは、メイドさん達の私とアメリアさん争奪戦は「良い見物だった」と言っていました。・・・私の人気を舐めて貰っては困りますよ!



アメリアさんも一緒だったのでリンカーラさんが遊びに来た時なんかはソールさん達に混ざって遊んだりしていましたが、体力の違いを見せ付けられて大抵、私が先にリタイヤします。



ローラントさんはお屋敷のメイドさんに怒られてばかりだったので「やってられない!」と私を人質(?)にとってお屋敷を脱走したりして大顰蹙を買っていました。ローラントさんはイロイロなお店に私とアメリアさんを連れて行ってくれたので、親愛を込めて「おとうさん。」と呼んでいました。ちょっと背後から視線が突き刺さりましたが、かねがね平穏な1週間でしたよ。



私とアメリアさんよりもリンカーラさんの方が早く元の姿に戻った事にビックリしましたが、「若返りの薬」が使われていたのが「皇宮御用達」のお菓子に使われていたと判明した時に何となく分かっていました。


リンカーラさんのお家にこのお菓子が運ばれた経緯はとても簡単で、リンカーラさんの伯父さんにあたる宰相さまの名前が使われていたようです。受け取ったメイドさんは「お城から送られる品が偶にあるので受け取ってしまった。」と言っていたようで、リンカーラさんが「大事にしないで欲しい」と宰相さんに掛け合った事でお咎めなしになったそうです。


元々このお菓子を食べ慣れているリンカーラさんとキールさん、アスラさんは少しだけ食べてあまり手を伸ばしませんでしたし、ローラントさんもお菓子類には興味が無いので初めに手を伸ばしたらそれっきりでした。なので、必然的に私とアメリアさんの2人がそのお菓子を食べていたのです。・・・えぇ、とても美味しかったです。


ソールさん達ですか?ソールさん達はたくさんのお菓子をモリモリ食べていましたよ?

ソールさん達が何歳なのか私たちには解りませんし、年齢に関しては本人達も首を傾げています。「幼児には効かない」とヨシュアさまも言っていましたし、リープさんに変化が出た気配はありませんでした。

・・・たとえ効果が出たとしても、きっと私たちには認識できない所での作用だったのでしょう。



本当に怒涛の1週間を過ごしましたが、お菓子は美味しく頂く物です。


せっかく美味しく作った物に細工をするなんて信じられません!と思いましたが、お義母さんの発言に来年発売の貴族年鑑にどういった変化が出るのかドキドキします。憶えた所は変わらないで下さい!



貴族の世界はキラキラしていますが、イロイロと蠢く何かもあるようです。





今日もアスラさん宛にお義母さんからお手紙が届いているのですが、アスラさんは手紙を読んでいるのですがお返事は書いていません。ここ最近はずっとこの調子なのですが、大丈夫なのでしょうか?



・・・私の第6感も危険を感知しているのですが、お返事を出さない方が大変な事に発展しそうですよ?



「若返りの薬」のレシピ以外の事であればお返事を書いた方がいいのでは?

なんて思いますが、私は怖いのでノータッチで行かせていただきます!









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。