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52 ピカピカの・・・ 3ページ目










雨雲が薄くなり雨の降る日が少なくなってくると日差しの強い日が多くなって来ます。もう少ししたら、少し前までの天気が嘘のように快晴の日が続くようになります。


毎日が洗濯日和なので、シーツもタオルも良く乾くようになるのです。



今日は久し振りの快晴なので、溜まりに溜まった大型の洗濯物をお洗濯しますよ!


このお家は、裏口から外に出た所に井戸があります。

私は大きさの違う洗濯用の盥を2つ準備して、大きい方の盥にお水を入れます。その後、シーツを入れてソールさんが盥に入ります。そうして、キャッキャと楽しそうにソールさんがフミフミとシーツを洗っていくのです。洗濯が捗るので暫くはこのままで良いかなぁと思うのですが、精霊さまであるソールさんにこんな事をさせて大丈夫なのでしょうか?と内心ヒヤヒヤとしてしまいます。


お家の横に洗濯物を干す所があるので、洗い終わった洗濯物はすぐに干せるのが便利です。

しかも、この洗濯物を干す所には風の魔道具が設置されていて、小雨くらいならば多少の時間は凌げるみたいなのです。今の時期に最適!なこの機能には本当に驚きました。思わず義両親にお礼の手紙を書いてしまいましたよ!


こちらの世界には、衣料用の洗濯石けんはありますが柔軟剤はありません。

なので、一旦洗ったシーツとタオルをもう1度盥に入れて、ヒタヒタになるくらいまでお水を入れます。そこに香り付け用の精油を入れて少し放置します。


私は衣服を洗うのでそのまま洗濯をしますが、ソールさんはお家の中で水分補給です。


シーツを絞るのに苦労していたら、アスラさんが手伝ってくれました。シーツとタオルを干す所までお手伝いして頂いたので本当に助かりました。そして、衣服が干し終わる頃にはお昼前くらいになります。



アスラさんは昨日から遅出の出勤となっているので、今日はお昼を食べたらお休みするそうです。昨日はソールさんが眠ってからの出勤だったので、ソールさんは朝ご飯中にアスラさんが帰って来た事に驚いていました。


・・・アスラさん、睡眠時間は足りてますか?少し、心配です。


ネコさんはお庭で日向ぼっこをしていましたが、今はソールさんと遊んでいるみたいです。







夕方、洗濯物を取り込んでそれぞれ畳みます。


シーツとタオルをそれぞれ畳んでいたのですが、少し高く積み過ぎかな?って思ったので2つに分けようとした所で事件が起きました。



なんと、ソールさんが畳んだ洗濯物に飛び込んで来たのです。



せっかく畳んだ洗濯物は、洗濯物をたたむ時に広げているマットの上で無残にも崩れ落ちてしまいました。

私が唖然としていると、ソールさんもやってしまった事の重大性に気付いたのでしょう。しょんぼりした様に「ごめんなさい。」してくれました。いつもなら許してしまいそうな私なのですが、ソールさんが突撃した時に靴を脱いでいなかったので、まだ畳んでいなかった衣服類に足跡が付いているのを発見してしまいました。


コレはお仕置きが必要なようです。



・・・どうしましょうか?









「あ、アスラさんおはようございます!良く眠れましたか?」

そろそろソールさんへの「お仕置き」を解除しようとしたら、アスラさんが階段を下りて来ました。



「えぇ、おはようございます。フィーナ。

・・・何だか、この時間の挨拶には不思議な感じがしますね。」

そう言ってアスラさんは室内を見ます。



「アスラさん。後で洗濯物を持って行くので、お部屋に入らせて貰いますね。」

アスラさんの様子が気になりますが、私はアスラさんにそう伝えます。(アスラさんのお部屋に結構自由に入っているのですけれど・・・。)



「えぇ、分かりました。いつもありがとうございます。」

アスラさんはそう言って周囲を見ます。



最初の内はアスラさんも自分でクロゼットにしまっていたのですが、新緑祭が過ぎた頃にたまたまアスラさんのお部屋に入ったら、お部屋が大惨事でした。

どうやったらあの状態になるのか、話し合いの場を設けたくらいです。・・・クロゼット周辺の片付けだけで2日を費やしましたからね。その間アスラさんのお部屋は立ち入り禁止にしました。なので、夜はソールさんと一緒に寝ていましたよ。

でも、その時に気が付いたから良かったのかもしれません。そう言えば、何でもそつ無くこなしているアスラさんが、お片付けに関してだけはマルッと出来ない事をすっかり記憶の彼方に追いやっていました。



今ではソールさんのクロゼットとアスラさんのクロゼットは私の管理下に置かれています。



なので、少しくらい可愛らしい何かがクロゼットの中に入っていても、良いと思うのです。

・・・そう、長雨の季節に大量生産された「ぬいぐるみ」が鎮座していても良いと思うのですよね。

ソールさんのお部屋には、動物のぬいぐるみがたくさんあります。ステイさんやリープさん、お二人が遊びに来た時には大活躍だったので少し調子に乗ってしまいましたが、アメリアさんとリンカーラさんにも好評だったので良しとしましょう。


・・・決して、決して!置く場所に困ったからではありませんよ?



「フィーナ?ソールの姿が見えないようなのですが、どうしたのでしょう?」

アスラさんはソールさんがいつもいるゴロ寝スペースを見て、私に聞いてきました。


「?ソールさんですか?ソールさんなら、ゴロ寝スペースに居ますよ?」

不思議そうにしているアスラさんとごろ寝スペースに行きます。


ごろ寝スペースには大きなクッションが真ん中に置いてあります。小さなクッションは1カ所に纏めて置いているので、不思議な白い塊がとても目立ちます。




アスラさんと白い塊に近付いてみると、ソコにはシーツで包まれ蓑虫のような姿となり、何とも気持ちよさそうに眠っているソールさんがいました。


「すぴょ~・・・。」

ソールさんはとても気持ちよさそうに眠っています。アスラさんは何とも言えないお顔をしていますが、私のお仕置きはこんな感じでした。

ソールさんも初めはウゴウゴと動いていたのですが、暫くしたらそのまま眠ってしまったのです。



「・・・フィーナ?」

アスラさんに説明を求められたので、事の経緯を説明します。





「なる程。確かにソールが悪いですね。

・・・ですが、この状態はソールにとって罰になっているのでしょうか・・・?」

アスラさんは幸せそうに眠っているソールさんを見てそう言います。



「むにゅ・・・。」

何やら私達の気配を察して、ソールさんが目覚めそうです。




「・・・おとしゃん!おかしゃん!」

ソールさんは起き抜けにそう言ってきますが、蓑虫状態です。

ウゴウゴと体を動かしていますが、シーツで包まれているので思うように動けません。


「ちょっと待っていてくださいね~」

私がそう言って蓑虫状態を解除しようとしたら、アスラさんに止められます。



「アスラさん?」

アスラさんに止められた私は驚いてアスラさんを見ます。



「ソール、どうして今の状態になってしまったのかが分かっていますか?」

アスラさんは真面目にソールさんに問いかけていますが、アスラさんのお相手が蓑虫状態のソールさんなので、とてもシュールな光景です。



アスラさんとソールさんのお話は長くなりそうなので、これから出勤のアスラさんのご飯の仕上げと、お風呂の準備をしましょう。・・・アスラさんがソールさんと一緒にお風呂に入って貰えると助かるのですが・・・。


そんな事を思いながらお風呂の準備に取り掛かりました。





ソールさんがアスラさんに許して貰えたのは、アスラさんに夕食の準備が整ったと伝えに行った時でした。



今日は暖かいので、夕食のメニューをプギルのしゃぶしゃぶサラダにしてみました。

ベズウィーが牛の様な魔獣で、プギルは豚みたいな感じの魔獣です。プギルは豚のように飼育されていたりするのでお手軽に食卓に並べられるのですが、ベズウィーはチョッと危険な魔獣となっています。ですが、ベズウィーのお肉はとてもジューシーなので、少し値段は張りますがお店に並んでいる時は買おうかどうか悩んでしまうのです。

我が家の食事はお肉もお魚も好き嫌いなく食べて貰えるので、料理を考えるのがとても楽しいです。



アスラさんとの話し合いで少し涙目だったソールさんは、お肉を目にしてからキラキラしています。

(食事的に)肉食系のソールさんの視線は真っ直ぐプギルのお肉に向かっていますが、アスラさんも似た感じなのでお2人は「良く似ている」と私は思っています。




ご飯を食べたアスラさんにソールさんとお風呂に入って貰って、その間にアスラさんのお弁当を準備します。

夜勤務の時は、お城の警備や帝都の巡回に出る事がメインとなるそうなので、軽めのお弁当を準備しています。足りなかったら騎士団の食堂も利用できるみたいなので、アスラさんにはその時その時で対応して貰っています。




ソールさんはアスラさんのお見送りをしようと頑張っていたのですが、アスラさんがお家を出る夜の10刻半まで起きている事は出来ませんでした。

アスラさんがお家を出る前にお部屋を覗いたみたいなのですが、それはそれは穏やかな寝顔だったようです。

「寝る子は育つ」と言いますし、ソールさんはご飯もシッカリ食べますから大きくなれますよ!



私は入口までアスラさんのお見送りに出ました。



「今日はお月さまが綺麗に見えますね!」

夜の空には2つの月が並んで輝いています。


大きな月はレディアと言って、女神さまの住んでいる場所と言われています。

小さな月はテディアと言って、幻獣さま達の住んでいる世界と言われています。


この2つが夜空に並んでいるととても明るいので、夜の散歩に出るヒトもいるみたいです。



「えぇ、本当に。ですがフィーナ、もう遅い時間ですから早めに家の中に戻って下さいね。」

一緒に夜空を見ていたアスラさんは、そう言ってネコさんに跨ります。




「アスラさんもお気を付けて。行ってらっしゃい。」

そう言った私が門のカギを閉めて、私がお家に入るのを確認してからアスラさんはお城に向かいます。





私のお部屋からも今日のお月さまは綺麗に見えました。



「おやすみなさい」


そう言って、私も眠りに付きます。










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