第二話 剣の王都
1/28 一部変更
1/30 少し読みやすくしてみました
2/3 誤字訂正
2/8 段落の開け方変更
さて、さらに暫く歩いていた訳だが、やっと森を抜けれそうだ。良かった、歩いていた方向は合っていたらしい。
何があるかはわからないが、人と会って情報を集めていかないとな。
▽
さて、なんとか森を抜けてさらに暫く歩いていると、外壁に囲まれた町を発見したのだが
「〆♪$☆*○…………」
その町の入り口に門番らしき人がいてなんか話しかけられたが、言葉が分からない。どうするか。
《スキル『異世界語習得』を入手しました。『異世界語会話LV1』の効果でシュベーアス語を習得しました》
お、なんかスキルを覚えたけどこれで会話ができるかな? とゆうかシュベーアスって国の名前だろうけどそんな国聞いたこともない。どうやら、魔物と戦っだ時に薄々感じてたが、本当に異世界に来てしまったぽい。
とりあえず会話が成立するか試してみよう。
「えっと、なんて言ったかもう一度いってくれませんか?」
「だから身分を証明してくれないと中には入れられないと言ってるだろ」
お、通じた。相手の言っている内容も理解できる。会話が成立したところで詳しい話を聞いてみると、どうやら此処はこの国−やっばりシュベーアスと言うらしい−の王都で、グレンツという場所らしい。
で、どこの国でも王都、又は国と国を繋ぐ場所では身分を証明出来る物が必要らしい。今の俺の持ち物に身分証など無い。仮に元の世界の身分証を出しても中に入れてくれないだろうし、どうするか。
「ん、そんな事を聞くってことはもしかして異世界人か?そう言えばそんな見た目だな。しかもこの様子、はぐれタイプか?まぁいまはいいか。今、上に連絡するから、えっと、名前は?」
「まあいいや。俺は大塚 修司だ」
異世界人?はぐれタイプ?確かに俺はこの世界の住人じゃないっぽいが、他にも俺と似たような奴がいるってことか?そんな事を考えていると、門番は一人で何かブツブツ言いだした。それから暫くして
「とりあえず中に入ってもいいそうだが、入ったら直ぐにギルドに行くように、だそうだ。くれぐれも変な事はするなよ」
「分かっている。そう言えば異世界人やはぐれタイプって何なんだ?」
「それもギルドで説明を受けるだろう。分かったらさっさとギルドに行け。此処から入って最初の曲がり角を右に行ったところにある。」
「ああ、ありがとな」
俺はそう言って王都に入っていった
▽
王都に入って思ったのはなんというか雰囲気が、洋風な感じで、まさにファンタジーなゲームの舞台みたいだったことだ。それしてもギルドってゲームでよくあるような所なのかな?まあ行けば分かるか。
確か最初の曲がり角を右だったけな。曲がり角を右曲がって歩いて行くと、なんか大きな建物を見つけた。
ギルドと看板があり−どうやら『異世界語習得』は文字も読めるようになるらしい−そこに入って行くと
「貴方がシュウジさんかしら?」
中にいる受付の女性の一人にに名前を呼ばれた。長いルビー色の髪で耳などは隠れているが顔はかなり整っていて、座ってはいるが恐らくモデルの様な体型をしている。またエメラルド色の瞳も珍しい。
他の受付の人もいるが、一際目立っている印象だ。
「ああ、そうだが」
「話は聞いているわよ。とりあえず貴方にはギルドカードを作って貰うわ。このギルドカードは冒険者してのカードで身分証としても使えるて、基本的に異世界人の方には作ってもらってるの」
「それは金がかかるのか?」
今の俺はこの世界のお金はない。払えって言われたらどうするか。
「初回は無料よ。でも紛失して再発行する時には銀貨2枚を貰うわ」
「銀貨?金の単位はまだよく分からないんだが」
「それも含めて後でこの世界の事を説明するわ」
「分かった。じゃあそれを作るにはどうすればいいんだ?」
「じゃあ、最初にこれに手を置いてくださる?」
そう言って水晶玉の様なものを取り出した。
「これは?」
「これはステータス確認玉よ。その名の通り相手のステータスやさらに犯罪履歴などを確認出来るのよ」
「そうなのか。手を置けば良いんだよな」
とりあえずステータス確認玉に手を置いて見ると、少し青く輝いた。
「これでいいのか?」
「はい。今ざっと調べましたが犯罪履歴は無いようですね」
「他にもなにかやるのか?」
「いえ、後はカードに情報を書き込むだけです。魔法でカードそのもので更新出来る様にするので時間がかかりますから、この間にこの世界の事を説明しますわ。こちらにどうぞ」
そう言って奥の部屋に招かれた。中には椅子とテーブルだけでシンプルだ。
「さて、何から話そうかしら」
「まず、異世界人ってのを説明してほしい」
「分かったわ。異世界人ってのは、その名の通りこの世界ではない人々を指すものね。基本的に召喚の儀式でこの世界にやってくるわ」
「召喚の儀式?」
「そう。予言にで恐ろしい事が起こると予想された時によく行われるわ」
「予言?異世界人である俺がこの世界に来たという事は、なにかおこりそうなのか?」
「予言では7体の魔王が近い内に誕生してしまうらしいわ」
魔王って、ゲームとかでラスボスとして出てくる事が多いやつか?それが7体でてくるのか?
「その予言って当たるものなのか?」
「こうゆうタイプの予言は神託に近いから外れるって事はまず無いのよ」
「では何故異世界人をこの世界に異世界人を呼ぶんだ?まさか、その危機と戦えと?」
「そうではないわよ。まあ、異世界人はこの世界の住人よりも強い力を手に入れられるから、戦ってくれればそれもありがたいけど。言うならば儀式は勇者が現れるまでの力の補充ね。実際に倒すのは勇者に選ばれた人達がやってくれると思うわ」
力の補充って、そんなんで異世界から人を呼ぶなよ!そもそも勇者ってなんだよ。またゲームぽいワードが出てきたな。
「その勇者って何者なんだ?」
「順を追って話すわよ。取り敢えず話を進めたいから」
「分かった。続けてくれ」
「さっき召喚の儀式の話はしたわよね」
「ああ、していたな」
「異世界人は、この国では、この王都にある召喚の部屋に呼び出されるのだけど、そうではなく召喚の時に何かがぶれたりして、違う所に召喚される人も稀に居るのよ。貴方はそれに当てはると思ったんだけど?」
森で目覚めたのだけどそれが当たるのだろうか?
「多分な。今日召喚されたんだが、俺が目が覚めたのは割と近くの森だった」
「やっぱりそうなのね。此処はそうゆう異世界人の方の為に情報を与える場所でもあるの。でも森って事は魔物が居る事もあるけどよく無事だったわね」
「まあ、何とか最初から持っていた剣で戦いましたよ。そう言えばこの武器はなんで最初から持っていたんだ?」
「異世界人はこの世界に来た時に、最低限の武器を装備しているのよ。あと召喚の部屋に召喚されなかった異世界−はぐれタイプ−人は特殊なアイテムを所持しているのだけど、他にも何かもってなかった?」
他には鞄ぐらいだけどこれのことか?確かに普通の鞄じゃないけど。
「この鞄か?」
「それはディメンションバックね。かなり便利な物を手に入れたわね。聞いた話だと、物を入れても重さを感じないし、いくらでも物が入る物だったと思うわ」
「特殊なアイテムと言ってたが、なんなんだ?」
「召喚の力がぶれてしまった時に、その力が物質となったものね。はぐれタイプが持っている特殊なアイテムは、種類は10種ぐらいが見つかっていて、その情報はこっちにはいってくるのよ」
「そうなのか。話は少し変わるが、さっき異世界人はこの世界の住人よりも強い力を手に入れやすいとか言っていたがどうゆうことだ?」
「ステータスのレベルアップ時の上昇幅が高めなのよ」
なるほど、確かにそれは強くなるな。
「あとは、魔物を倒して得られる経験値も1.2倍程度だけど伸び代の兼ね合いでレベルアップもさらに早いわ。因みに、一般的な人間はLV15に届くか届かないかね。兵士や冒険者でもLV35を越えればエリートって言われるわよ。で、異世界人は一年戦い続ければ、50は超えていくのよ。ここまでの話で、なぜ危機が来る時に、異世界人を呼ぶかが分かるはずよ。」
ちなみに経験値を集める事でレベルアップをする事が出来るのだが、やっぱりゲームみたいだな。と言うか今の俺は少し戦闘してLV4だが、この様子じゃ確かに戦闘を繰り返せばLV50だって割とすぐに行くんじゃないか?だから力の補充の為に異世界人を呼ぶ訳か。
「なるほど、異世界人が普通より強くなるのや、異世界人を呼ぶ理由は分かった」
「所でシュウジさん、スキルはお持ちですか」
「確か四つほどもっているが、 、それがどうしたか?」
「四つ!?今日召喚されたのてのよね」
「そうだが」
そう言って俺の事をジッと見ている。スキル持ちって珍しいのだろうか?
「なるほど、貴方には特別な力が付いているようね。普通はスキルは簡単には手に入らないのよ」
「特別な力?なんだそりゃ?」
ゲームの主人公みたいだな。俺もこの世界に汚染されたのか?
「それはとても近いうちに分かると思うから今は聞かないで」
「知らなくて大丈夫なことなのか?」
「少なくとも今は知らなくて良いものね」
「ならいい」
べつに知らなくても大丈夫なら知らなくていいしな。
「でも、一応知って欲しいのは、スキルはこの世界の人で本来、年単位で取得する物なのよ。しかも、異世界人だって普通なら四つ手に入れるのは一年掛かるわよ」
「結構掛かるんだな」
今会話出来ているのだってスキルのおかげな訳だし、特別な力とやらに感謝だな。
「そうね、これを知ってくれれば大丈夫よ。じゃ次に………」
この後俺はこの世界のちょっとした歴史や通貨について、また、この国や他国の規則についてやこの世界に住む種族の話を聞いたが、異世界だけあって、俺の世界とは根本的に違う物だった。
「此処までは理解できた?」
「ああ、なんとかな」
新しく入る知識が多すぎて、理解するのも一苦労だがゲーム脳をフルに使って覚えていった。
「じゃあさっき言ってた勇者の話に移るわよ」
▽
かなり長い話だったが、大体こんな感じの話だった。この世界の魔物は生物-この生物とは人間や魔物などで、意識あるものを指すらしい−を倒す事で強化をする事が出来るらしい(だからタータマとか人を襲う必要の無さそうな魔物まで襲い掛かってくるという)。そして魔物の最終強化体が魔王という存在らしい。
大昔に魔王によって世界が危機に陥った時に、世界その物の意思が力の一部を物質化して武器を作ったらしく、その武器には精霊が宿ったのだと。それは全部で七つあり槍、弓、斧、小手、鞭、楽器(楽器って武器じゃないと思うが?確かにゲームによっては武器になってることもあるかな。そもそも楽器って範囲広すぎじゃないか?)そして剣の七つそれぞれに選ばれた者が勇者と呼ばれる存在らしい(余談だが、武器が生まれる際に端材として生まれたという、世界の力の欠片が地上に落ちてったとの伝説もあり、その魅力から、この欠片を求めて冒険者になる人も少なくないらしい)。
で、その魔王は最初の勇者達により倒されたが、また魔王やそれ以外の危機が現れる事を考え、この世界の七つの国に一つずつ封印したらしい。
(ちなみに魔王はそれからも現れ、二体や三体が同じ時期に現れる事もあるらしいが、今回の7体一斉というのは初めてらしい)で、現在は四つの武器−槍、弓、小手、斧の四つ−が主を決めたらしい、という話だったが、聞けば聞くたびゲームの設定の様な話が出てくる。
まるで、ゲームの中に入ってしまった様だ。いい加減にしてほしい。そう言えばまだきいてないことがあったな。
「この国の勇者の武器はなんなんだ?」
「一様、剣ですよ」
「一様?どうゆう事だ?」
「記録によると、剣はこの国に封印されてからまだ一度も、主を定めたことがないのよ」
なんだよそれ?!世界を護る武器なのに彼氏に別れられた女みたいに、まだ最初の勇者を忘れられないとか考えてるんじゃないよな?
「そ、そうか。最後に聞きたいのだが、異世界人が元の世界に帰る事はできるのか?」
「今の所、帰れたと言う報告はありませんね。儀式でこの世界に呼べても、戻すことば極めて難しいですね。もし帰れたとしてもソ報告でないきしね。基本的にこの世界で一生を終えるのが殆どよ」
どうやら、元の世界に帰るのは厳しそうだな。ゲームやアニメとかが無いのは非常に困るが、仕方がないか……。こっちで楽しめるものを探そう。
「分かった。これから何処に行くと良いとかあるのか?」
「この王都の中心にある、剣の間に行くのはどうかしら?」