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第一話 始まりの魔法

1/30 一部加筆 また検索コマンド→情報コマンドに変更(伏線などてはなく、語呂が良くなかったため)

1/31 一部描写加筆

2/8 段落の開け方変更

2/16 スキルの再使用までの時間に名称を付けました

2/19 誤字を直しました

皆さん始めまして、になるのか?俺は大塚 修司(おおづか しゅうじ)、ゲームや漫画が大好きな高校二年生だ。所謂オタクって奴だな。

まぁ今はそんなのどうでもいい。俺は今、何処か分からない森らしき所に、少なくとも現実で見たことのない格好で居る。で、その格好というのが見たことの無いような皮で出来た軽めの鎧を着込んでいて、しかも腰には金属で出来ている短剣らしきものが鞘に収まっている。

さらに、ファンタジーRPGで出てくるような外見で、何も入ってていない鞄。他に持っている物もなく、状況を飲み込めていない。どうしてこんな状況になったか。少し何があったのか思い出してみよう。たしか……



俺は学校の授業が終わり、家に帰ろうとしていた。ちなみにこの時の俺の格好は制服である。1人で帰り道を歩いていると、いきなり


「もー!なんで一人で帰っちゃうの?!」


などと言いながら、後ろから1人の女の子が走ってきた。彼女は岡本 瑠奈(おかもと るな)、俺の小学校からの幼馴染みだ。

家が近く、昔から一緒にいることが多かったせいか、今でも学校で一緒にいたり、一緒に帰ったりすることが多い。

栗色の髪で少し小さめにポニーテールと、ぱっちり開いている目、平均的な高校二年生の身長より一回りほど小さい事が特徴で、本来の年齢より若く見られる事が多いのが玉に瑕だ。

ちなみに性格は活発で無邪気、高校生と言うよりは子供に近い性格だ。身体能力はかなり高いのに部活には何故か所属していない。


「ふー、やっと追いついた。置いてかないでよ!」

「たまには一人で帰るのも一興だろ」

「だって一人で帰ると寂しいじゃん!」


瑠奈は事あるごとに、甘えてきたり、くっ付いたりしてくるので、たまには一人で帰りたくなるのだ。別に甘えてもいいが限度がある。


「分かった、次からは帰る前に一声かける」


こういう時は俺が折れないとまた面倒なことに付き合わされるのだろう。こう言っておいたほうが後々楽なのだ。


「約束だよ」


ま、しばらくしたら忘れてるかもしれないが、なんて考えていると瑠奈が俺の腕に抱きついてきた。


「分かった。だからお前もこうゆう事は止め

ろ」

そう言って瑠奈を俺の腕から離れさせる。

「えーなんで?」

「もう高校生だぞ。女子としての自覚をいい加減を持て。こっちに被害がくる」


そう、こいつは学校でもこういう事をやってくる。瑠奈はこうゆう外見や性格なので−自覚はないらしいが−男子からの人気が結構高い。こういうのをそいつらが見ている所でやってくるので凄い嫉妬の目を向けてくるのだ。


「わ、分かったよ。でも約束は守ってね」

「はいはい」


そんな事を話ながら歩いていたのだが、この後人生そのものを変える出来事が起こるなんでこの時の俺は考えもしなかった。


「ね、ねえ修司なんか修司の足元の模様が光ってない?」


俺達が歩いているのは−今日は他に人が歩いて無いが−ごく普通の道だ。そんな模様などないと思い一様確認してみるとそこには



「って何なんだこれ?!」


魔法陣らしき模様がそこにあり、薄く発光していたのだ。


「さっきまでこんなのあったけ?」

「いや、なかったと思う。ま、気にしたら負けだ。さ、帰るぞ」


歩道にこんなのが光ってたのなら、歩いている時に気づくはずだが?とか疑問なども色々あったがなんか面倒な気がしたので気にしないで帰ろうと歩き出したのだが……


「なんか修司にマホージン?が付いてっているけど?しかもさっきより光が強くなってるし」


まさかと思い、視線を下に向けるとその魔法陣らしきものがまた足元に来ている?!5、6歩は歩いたんだが。


「な、なんか凄く嫌な予感がするんだけど」

「このタイミングでそれ言うのか?!嫌な予感がするのは俺もだけど。お前の嫌な予感はかなりの確率で当たるんだが」


そう瑠奈の嫌な予感は野生的な勘が冴えているのか、よく当たるのだ。

何かしらのフラグが立った気がした。そんなことを考えていると、いきなり魔法陣らしきものが凄い勢いで輝き出した。本格的にヤバそうだ。


「本当になんなんだこれ?!」

「修司ー!!」


瑠奈が俺に飛び込んで来ながら俺の名前を叫んだところで、俺の意識は途切れたのだった。



そして今の状態に至る訳だが、さっき目が覚めたら何処か分からない場所に居て、格好も変わっていたり、さっきまで所持していたはずのものが無くなっていたりでアタフタしていた訳だ。

しばらくして落ち着いてきたところで、とりあえず状況を確認してみよう。まず多分あの魔法陣らしきものの所為で変な場所に来てしまった。

次に今持っているものは、さっき言った鎧のような物と剣一本、あとは現実の無いカバンのみで、食糧を確保する術を見つけないといけないな。ちなみにこの鎧や剣は結構重い。恐らくだが本物の様だ。こんなの持って動けるのが不思議な程だ。

あとは瑠奈は少なくとも近くにはいないっぽい。仮に近くにいるなら、今頃大声出して俺を探してるだろうし。細かいことを言うならさっきまで夕方だったのに朝になっている事ぐらいだろうか。そして一番気になっているのが、さっきまで気付かなかったが、視界の端っこになんと言うかゲームで言うアイコンがあるのだ。どう動いてもそれは付いてくる。これ押せるのかな?と、意識を向けてみると何か文字が出てきた。読んでみよう。


ステータス 大塚 修司 Lv1

状態 良好

装備品 ラバーメイル

ショートブレード

スキル 無し

魔法 無し

.

.

.


ってなんだよこれ?!なんだよLvって!ゲームじゃないんだから!つーかLv1かよ!といゆーかショートブレードってそのままじゃないか!もうちょい捻れよ!ってひとしきり突っ込みを入れてから落ち着いきをとりもどした。少なくともあの魔法陣らしき物が出て来るまでは見えなかった。

多分あれの所為で見える様になったのだろうな。

しかし、装備は戦闘に使えそうな関係物だけで、鞄はステータスに入っていない。そしてステータスには他にも、HP、MP、SPや筋力、走力、防御力といったRPGゲームによくみかける物まで存在していた(細かいものも他にもあるが上げればキリがない)。

あとこのステータスってのを開くには意識をアイコンに向ければいいらしい。

しかし、この感じからするとスキルや魔法も覚えられそうだ。なんと言うか厨二病の古傷が騒ぐぜ、じゃ無くてここは本当にどこなんだ?

しかもこんなのがあるって事はパターン的には魔物と戦わなくちゃいけないのかな?確かめないと。そう考え俺は森を出る為に行動を開始したのだった。




と言う訳でしばらく森を歩いていると


「シャーー!!」


ある黒いウサギが敵意むき出しで現れた。


「イヤイヤ、ウサギはシャーーとか鳴けないでしょ、って危ないな!」


このウサギめ、ウサギに突っ込みを入れる俺も俺だが体当たりしてくることないだろ。ん、ステータスアイコンの下に虫眼鏡みたいなアイコンが増えてる。ステータスアイコンの要領で押してみると


【トゥースラビット 状態 良好】


と出てきた。どうやら目の前の敵などを調べられるアイコンらしい。

そしてこのトゥースラビットは俺を逃がす気は無さそうだ。俺の腕に噛みつこうとトゥースラビットが飛びついてくる。

ジャンプ力が高いのもそうだがこのトゥースラビットはトゥースと付いているだけあってウサギの癖に肉食獣並みの鋭い歯が並んでいる。噛まれたらヤバそうだ。

なんとか横に避けてショートブレードを鞘から抜く。命の奪い合いなんてしたことがないが、やるしか無さそうだ。

負ければ恐らくこのウサギに喰われてしまう。

ウサギに喰われるなんて真っ平御免だ。

俺はショートブレードを構える。

トゥースラビットも体制を整え、俺を睨んでくる。

緊迫した状況で先に動いたのはトゥースラビットだった。今度は俺の頭を目掛けて飛んでくる。俺はしゃがんで下からショートブレードを振りかぶった。トゥースラビットから血が吹き出し動かなくなる。

どうやら勝てたらしい。動きがワンパターンで良かった。

剣なんて使ったことがないから練習していった方がよさそうだ。しかし、襲って来たとはいえ、生き物を殺すのは日本人として抵抗があるな。

でも、少しずつ慣れないと駄目そうだな。それも含めて頑張ろう。ん、なんかメッセージが視界に出てきている。


《Lv2にレベルアップしました。スキル『ジャンプ』を習得しました。》


お、レベルアップしたみたいだ。スキルも習得したみたいだけどどうやって使うのだろう?声に出してみたらでてくるかな?やってみるか。


「よし、ジャンプ」


うぉ、普通にジャンプするよりも高くジャンプ出来るのか!これからも戦闘があるかもしれないし色々試しておくか。



体感時間で1時間程練習をしていたが、練習中に魔物−生物と呼べるか怪しいのがいたのでそう呼ぶ事にする−と戦闘があった。『ジャンプ』も駆使してなんとか勝利を勝ち取る事が出来、そのおかげで分かったことが幾つかある。最初にこの身体のことだが、ビックリする程疲れない。

俺はあんまり運動することが無いが、この一時間の間、ほとんど休憩しないで動けている。

次にスキルについてだがまず、スキルの使用はSP−たぶんスキルポイント−を消費すること。

『ジャンプ』の消費SPは少なめだったのであまり回復しないで使用出来たけど。また同じスキルは連続使用出来なくて、スキル毎にインターバルタイム(再使用までの時間)が違った(魔物との戦いで『ジャンプ』とは違うスキルを入手したことにより分かった事だ)。

そしてスキルは使用すればするだけ経験値が溜まり、スキルレベルが上がっていき、スキルの効果が上昇する。

ちなみに『ジャンプ』のスキルレベルは3になっているが最初に使った時よりもジャンプ力が上がっている。

最後に、スキルの練習中に襲って来た魔物のトゥースラビット二匹、身体にまとっている針を伸ばして回転しながら体当たりしてくるプックヘッジホッグ、卵に手足が付いたような魔物のタータマをなんとか倒して分かったことは、まず魔物を倒して手に入れたスキルはその魔物の特性を持っていること。

また、倒してもスキルが手に入らない魔物も居るらしく、その場合ステータスがアップするらしい。

どうやら倒した事のある魔物を倒してもスキルは手に入らないらしく、倒したことのない魔物を倒してもスキルの代わりにステータスアップを入手する場合があるらしいという事だ。

今回の戦闘で、スキル『ニードルシールド』とステータスアップ『防御力アップ+2』が手に入った。

ここでステータスを確認してみると、レベルも4になって能力も結構上昇している。どうやらステータスアップのお陰で防御力が2上がっていた。

『ニードルシールド』はSP消費が『ジャンプ』より多く、インターバルタイムも『ジャンプ』の3倍ほど掛かるが、目視出来る所に、針が幾つも付いてる盾を出すことが出来てかなり使い易く、それを手に持つこともできる。

その盾には独立したHPがあり、HPが0になるか、俺が消える指示をしない限消える事はない。

しかし、そろそろ本格的に移動したいが、腹が減ってきた。

一様魔物の死体は全て最初に持っていた鞄に入れて持って来ている。この鞄は不思議なもので、物を入れても重さが感じられないし、中が虚空になっており、手を入れると中に入っている物が頭の中にイメージで伝わってくる。

そこから選ぶと手にそれが渡ってくるのだ。何処かの青い二足歩行の猫型ロボットのポケットみたいだ。

しかも臭い移りなども起こらないのだ。ま、それは一旦置いといて、魔物の肉を焼けば食べれるかもしれない。

さて、どうやって火を起こすか。そう言えば前に読んだ本に木材と木材をこすり合わせて火を起こせると書いてあったな。

幸い此処は森であり、木材は容易に入手できる。先ほど川を見つけたのでそこに移動し先に鎧などに付いた血を川で落とした。ラバーメイルは、シミが付いたが気にならない程度だ。それから木の枝などを集めて、こすり合わせてみるが上手くいかない。何回かチャレンジしてやっと1回成功した。

《『火起こし』のスキルを入手しました》

え、なんかスキルが手に入ってしまった。どうゆう事だ?スキルを入手する方法は魔物を倒すこと以外にも何パターンかあるということか?まぁ今はいいか、使ってみよう。

「『火起こし』ってあれ?」

何も起こらない。他のスキルはこうすれば発動したのに。

ステータスを確認するがSPは全く減ってない。

もしかしたらゲームとかでよくある行動を補助してくれるものかもしれないし、試しにもう一回火を起こして見よう。

お、やっぱり思った通り、さっきよりも比較的簡単に火が付いた。

もしかしたらこうゆうスキルは、わざわざ発動させなくても特定の行動に補正が入るのかもしれない。

さて、肉を焼くか。とりあえずトゥースラビットの毛皮を剥いでから一体コンガリ焼いてみた。ん、焼いてみたら虫眼鏡のアイコンが出てきた。このコマンド、とりあえず情報コマンドと呼ぶ事にするが、これは検索できる物がない時には出てこないのだ。試しに調べてみると、

【トゥースラビットの素焼き

品質 悪い

状態異常付着 無し】

やはり、魔物の情報だけじゃなく料理なども調べられるらしいな。

状態異常付着ってのは毒とかが混じってないかどうかってことかな。

品質がわるってのが気になるが、見た感じ食べて大丈夫そうだし食べてみよう。う、なんと言うか品質が悪いせいか美味いとは思えない。塩もかけて無いのだから当然か。取り敢えず焼いた分は食べ終え、骨を埋めて、改めて移動を開始したのだった。

初めての投稿です。読みにくい点、誤字などがあったら感想欄にお願いします。直せる所は直していく方針です。よろしくお願いします。

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