表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

短編:詩&エッセイ

いつも通りの毎日。

作者: 尖角

明日から新しい生活が始まる。

だけど、きっといつもと変わらないんだろう。

笑って、泣いて、怒って、笑って。

きっとその繰り返しの中で、僕は生きるのだろう。


中学を卒業して、高校生になる。

高校を卒業して、大学生になる。

大学を卒業して、社会人になる。


そうした中で、得たものと失ったものがある。

先生と友達。 出会いと別れ。 運命の歯車。


僕には嫌いな人が沢山いる。

片手じゃ収まらない。両手でも収まらない。

沢山沢山いて、それでも上手く?何となく?過ごしてきた。


『―――早く時間よ 過ぎ去ってくれ』


何度そう思った事だろう。

でも、僕の心とは裏腹、時というものは残酷だった。


楽しい時間は長くは続かない。苦しい思いばかりする。

七転び八起き? 違うよ。 七転び一起きくらいがいいところ。


転んだから立ち上がろうと手を地面に付ける。

でも、その手を蹴飛ばされる。

そして、もう一度転んだ僕に「立て!」と言いながら暴力を振るう。


世の中っていうものは、そんな感じ。 友達が明日には敵になる。

いつだって、他人は見て見ぬふり。 「触らぬ神に祟りなし」


だけど、それでも、僕は歩く。


人混みに流されてばかりじゃ、いつかは踏まれて死んでしまう。

だから、僕は歩かざるを得ない。 人としての“何か”を失いたくないから。


明日から新しい人生が始まる。

だけど、きっといつもと変わらずに歩き続けるんだろう。

面倒だから、走ることなんてしない。 けど、止まりたくはないんだ。


「人生立ち止まったら、そこで終わり」「人が死ぬのは考えるのを止めたとき」


笑って、泣いて、怒って、泣いて、 泣いて、怒って、そしてまた……。

きっとその繰り返しの中で、僕はもがき苦しむのだろう。


まだ僕は、「良い人生」なんてものを知らない。

だからこそ、死んだとき、自分が生きた道をそう呼べるといい。


いつも通りの毎日。いつも通りの風景。いつも通りの人混み。

でも、きっと、何かが違う。 せめて、心だけでも新鮮でいたい。


腐った世の中だからこそ、自分もそうはならないように……。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ