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The sword is mightier than the magic  作者: 櫻井 瑠璃子
the first chapter
18/20

エターナルの日常


戦闘描写ニガテですが頑張りました…………


一応、全員とまではいかなかったけどエターナルメンバーの紹介回になったかな?

ハクアとルークは休日でも朝の訓練をしていた。

今回はハクアvs.ルーク&朝からいた隊員というハクアにとってとても不利な模擬戦となっていた。


「うらぁあ!」


ハクアの後頭部目掛けて(メイス)が横薙ぐ。

ハクアは姿勢を低くし、振り向くと同時にデュランの柄を槌使いの男の腹にめりこませる。


肺から空気が押し出される音を聞いてもハクアは止まらず、途中で男の顎に蹴りを入れた宙返り。

着地すると同時に地を蹴り、その場を離れる。


「チィッ!!」


ハクアがさっきまでいた場所に矢が突き刺さる。

弓使い(アーチャー)の一人が苛立ち気に舌打ちをする。


「樹縛!!」


声に合わせハクアの足元から蔓が出てきてハクアを捕らえようとする。


予期していたらしくハクアは跳びず去り、蔓を一刀両断する。


「爆炎!!」


周囲の地面に赤の円が浮かび上がる。


円から出られないと判断したハクアは威力を軽減させるため跳んだ。

腕をクロスさせ、ダメージを最小限にとどめたハクア。


「ハアアァァ!」


ハクア目掛けて斬撃を繰り出す。

下からくる斬撃に対してハクアは剣を振り下ろす。

一瞬、鍔迫り合いに引きこんでハクアは剣を流し、その流れに従い回し蹴りを入れる。

一回転し正面を向いたとき、ルークの魔弾が目前に迫っていた。


「シッ」


魔弾を切り、弾き、叩き落として地面に着地したハクアはそのままルークの間合いを詰める。


「クッ…………」


ハクアの重い一撃をルークはほぼ反射でクロスでガードしたが追撃を流すことは出来なかった。


「ハッ!」


ルークは逃すかと拳を入れるがハクアは軽々と避け、受け流す。


お返しとばかりにハクアは五連撃の技をルークに入れる。


「グハッ!」


ルークは避けれずに隊員の中に突っ込む。


追撃せず、その場で静かに待つハクアを見て皆、一歩足を踏みだすことを躊躇った。


☆~*~★~*~☆~*~★~*~


「…………終わり…」


ハクアの言葉で意地で立っていた者が一斉に倒れこんだ。


あの後、ハクアはリタイヤする者が出るくらい相手をとった。

周りはボロボロの者から軽傷の者まで様々だったがハクアは大量の人を相手とってもかすり傷くらいで済んでいた。


「流石、ペルの姐さん…………スゲェ………」

「今回も手抜きかよ…………」

「二刀流を使わせるのは何時になるのやら…………」


ハクアは軽く服と息を整えて訓練室を出る。

隊員たちの話は毎回スルー。


ルークも服の汚れを払い、ハクアの後を慌てて追いかける。


準備をしてた受付嬢や来たばかりの隊員はハクアとルークを見つけるや否や道を開け、挨拶をした。

ハクアはその中を颯爽とルークは挨拶を軽く返しながら進み、二階の食堂に向かう。

食堂にはもうレオが定位置に座っていた。

ネーヴェは何時ものように全員分の朝食を用意していた。


「おっ♪姉っちゃん♪」


タタッと軽やかな足音を出しながら幼い少女がハクアの二の腕に抱きついた。


「…フィオナ…」

「おはよ!!」


ハクアはため息をついた。フィオナはそれに気づかず無邪気に笑う。

黒の猫耳と尻尾も上機嫌にヒクヒク、ブンブンと動いている。


それを見てハクアはもう一度、ため息をついた。


「…汗かいてるから抱きつかないで」


口を尖らせるフィオナを問答無用ではがし、定位置に座る。


「ハクアちゃん、フィオナちゃん、ルークくんもおはよう」


ネーヴェは3人の前に朝食を置いていく。


「………おはようございます…」

「おはよ!!」

「おはようございます」


3人は挨拶をし、各々食べ始める。


「おい、俺にはナシかよ」


レオは手を止めて不満そうに3人を見る。


「……」

「モグモグ」

「おはようございます」


ハクアはチラッとレオのほうを見ただけで何も言わない。

フィオナは目玉焼きをのせたトーストを口いっぱいに頬張り、キョトンとした顔でレオを見る。

そんな2人にルークは苦笑しながらも挨拶をする。


「まともなのはお前だけだよ」


レオははあ…なんでこんな無愛想なヤツに…と嘆息するとハクアに冷たい目で見られた。

その目は育てられた覚えはないと語っていた。


フィオナは何のことか分からず、首を傾げミルクを飲む。


ルークはまあ、確かにとハクアに同意していた。

ハクアたちにとってレオは保護者であり、ギルドマスター。レオが22歳という若さからか父親というよりかは頼りない保護者という認識だ。

ギルドマスターとして忙しかったので面倒などあまりみていない。なので特に育てられた覚えはないのである。


「おはようございます。師匠、マスター」


奥から少女が出てきた。

少女は適当な服にその上から白衣を羽織っている。


「よう、また徹夜か?ノヴァ」

「ええ、学会の発表が近いのよ」


彼女がノヴァ・クロノス、またの名をアオン・ルナーリア。

エターナルのギルド幹部の一人でありながら魔法学者をやっている。


「あんまりムリしないでくださいね」


ネーヴェは最近、徹夜続きで心配ですと気にかける。

ノヴァは何時ものことですと笑う。

そんなノヴァにネーヴェはため息をついた。


「あ、師匠、発表の原稿もう少しで書き終わるので確認してください。あとあの魔法陣のことですが…」

「ノヴァちゃん?」


ノヴァが研究のことを話し始めると周りが見えなくなるのを知っているネーヴェはニッコリと笑いかけながら名前を呼んだ。


「ハイ。すみませんでした」


その笑顔に軽く寒気を覚えながらノヴァは話すのをやめ、朝食に手をつけた。


「そう言えばノヴァ」

「ん、何?」

「この間、道具屋に魔力結晶が売ってあったんだが…」


ルークの言葉に少し考え込み、ああ、あれかと薄い反応をする。


「何か問題でも?」

「いや、売っていいものなのか?アレ」

「失敗作抱え込んでても邪魔なだけでしょ?」


ノヴァは何、当たり前なこと聞いてるの?

といってるような顔でルークを見る。

ルークは一瞬、自分が間違っていることを聞いているのか考えてしまった。


「心配ないわ。他の者が作ろうとしても失敗作が関の山よ」

「…………ルーク、気にしたら負けだ」


ハクアは心配ないと言い、レオは良い笑顔で諭し、ルークは心配ないのか?と疑問に思いながらも言わないことにした。

いっても堂々巡りだと分かっていたからだ。


「……ご馳走様。ノヴァ、クエスト行ってくるから原稿が出来上がったら机の上に置いといて頂戴」


ハクアの指示にノヴァは分かりましたと頷く。


「……レオ、私がクエスト行ってる間に書類、片付けて。やること詰まってるんでしょ」


うへぇと嫌がるレオを横目にネーヴェにしっかりと見ておくようハクアは頼んだ。


「フィーにも稽古つけて〜」


自室に戻ろうとしたらフィオナが黒衣の裾を掴んだ。


大方、さっきの訓練を見ていたのだろうとハクアは推測する。


「…フィオナがもう少し、大きくなってからね…」

「ムッ、なんでフィーばっかりやってくれないの?」


ハクアの言葉に納得がいかなかったフィオナは頬を膨らませる。

そんなフィオナを見てハクアはため息をつく。


「フィオナ……物事には適切な時期があるわ。その時期にやったほうが効率が良いのよ」


ハクアの言っている意味がよくわからなかったフィオナはネーヴェに顔を向ける。


「つまり、フィオナちゃんがもうちょっと大きくなったほうが身につきやすいってことですよ」


フィオナの催促に苦笑しながらもネーヴェは噛み砕いて説明した。


「そう言うことよ」


後の相手をネーヴェに任せ、ハクアはクエストに行く前にシャワーを浴びる。


髪の毛の水気を取るのもそこそこにし、準備を手早くまとめて受付に行く。


受付に行くと制服を身に纏ったネーヴェが依頼書を用意して待っていた。


「はい、今日の依頼はこの4枚だよ。気をつけて行ってね」

「ん」


依頼書を受け取り、確認しながら中庭へ向かう。


中庭に入るとまるで見ていたかのように召喚陣が浮かび、ハクアの周りを回るように使い魔である、クロムロギアが出現する。


今日もハクアはクロムロギアの背に乗り、クエストに行く。





ここでちょっとまとめ

新登場

ノヴァ・クロノス

ギルド幹部でありながら学者もやってる珍しい娘。

フィオナ・グルクー

獣人ちゃん。黒猫だよ。将来、有望な子。


ペルの姐さん

実は二つ名を気に入ってないハクア。特に女神様とか言われるの嫌い。

なのでレオが冥府の女神であるペルセポネの名前をもじってペルと呼んでたら隊員の間でも定着した。

因みにハクアが二つ名を嫌ってることはギルドの中で周知されている。


こういうのもオマケではなく、ちゃんと出したほうが良いですね。

今度から入れるよう努力していきます


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