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2.ランチ


階段を上がってゆくとそこにはゆかりがいた

「お、ゆかり早いな教室いくの」

俺はそれだけいってすれ違った。が、少ししてゆかりが

「カッコ良かったよ」

といった

その言葉に俺は歩を止める

「俺が?」

振り向き自分を指差す

「そ、いまさっきの雄太カッコ良かった。なんだか幼なじみとして誇りをもてるよ」

「おいおぃ……さっきまで幼なじみがどうとかいってたくせにもぅ早速使うのか?そのワード」

「だってこの言葉、私が使えるのは雄太だけなんだよ?使わなきゃもったいないじゃん」

「そっか〜じゃあ俺も……盗み見するなんて幼なじみとして恥ずかしいなぁ」

「もぅ!雄太のイジワル!」

2人の間に笑みがこぼれた。そしてしばらくして

「今日お昼空いてる?」

ゆかりがそう聞いてきた

「俺はいつでもフリーだけど?」

「一緒にさぁ、ランチしない?」

突然のお誘い。正直びっくりしたが特に断る理由も無かったので

「あぁ分かった」

とだけ答えた

「じゃあお昼中庭の桜の木の下でまってるから!」

ゆかりはそういうとそそくさと階段を下りていった。照れていたようにも見えたがそのときはさほど気にしなかった




授業中、隣の席の俺の親友の健太が話しかけてきた

「なぁ雄太」

「ん?」

「あの子カワイくね?」

健太が指さしたのは俺の2つ前の席の子だった。その隣にはゆかりが。どうやらゆかりと仲が良いらしく2人で話をしている

「ん〜あの子か、ん〜ルックスはなかなかだな」

「だろ!?」

健太は興奮したのか席から立ち上がった

「ん?どうした来島?トイレか?」

健太ははっとしたようで

「す、すいません間違えました!」

といって座った。みんなクスクス笑っている

「おい。間違えるとこなんてなかったはずだぞ?まぁいい授業を続ける」

俺は座った健太に

「バカ!なんで立ちあがんだよ!」

と小声でいった

「いやつい興奮しちまって」

「だからって立つこたぁねぇだろこっちはヒヤヒヤしたぜ」

「ハハ、わりぃ」

そんなことを話しているうちにチャイムがなった

「よし授業はここまで。次は昼飯なんだが……来島、それに中田。後で職員室にこい」


え?ちょっとどいうこと?先生説明して!せんせぇぇ!


「まぁ共にしかられようではないか!」

健太が肩をポンと叩く

「っつかお前のせいだろ!」

「そだな!まぁいぃじゃん早く行こうぜ。さっさとしかられねぇと昼飯食いそびれちまう」

「わぁった先行っててくれ」

俺は先にゆかりにいっておかなくてはと思いゆかりの席にいった

「ゆかり。わりぃ呼び出しくらっちまった。俺にお構いなくしてくれ」

「うん」

うなずくゆかりの顔は悲しげだったが俺もはやく叱られて昼飯食いそびれないようにしないといけないと思い、先を行く健太の後を追った。




「ブワァァァ!やっと終わった!」

職員室から出てきた俺たちの顔は清々しかった

「おいおぃブワァァってなんだよ」

俺が軽くつっこむ

「違う!ブワァァァだ!ァが一個少ない!」

「そんなことはどーでもいーだろ……」

「ところで雄太、昼飯どぅすんの?」

「ん?あぁまってる人がいっから」

「そぅか、じゃな!」

健太は走り去っていった

「っつってもたぶんゆかりいねぇだろうなぁ」

俺はそんなことを思いながら一応中庭に確認しにゆく。するとあの桜の木の下にゆかりはいた

「ゆかり…」

俺はゆかりに近づいてゆく。ゆかりは俺の姿を確認したのか笑顔でこっちこっちと手招きする

「わりぃな。遅くなっちまって。っつか帰ってるかと思った」

「ううん。絶対来るって思ってたから。さぁ食べよ!」

「食べよって、俺何にも持ってきてねぇぞ?」

「だから、はい!」

ゆかりから差し出されたのはサンドイッチだった

「くれるのか?」

「うん!はいどーぞ」

「サンキュ」

俺はサンドイッチをほおばった。ゆかりは俺の顔を覗き込み

「どぅ?」

と聞いてきた

「うん!うまいぞこれ!」

ゆかりの顔から笑顔がこぼれた

「よかった〜雄太においしいっていってもらえて!」

とそのときだった

「じゃあ俺も一つ…」

ベンチの後ろから顔を覗かせたのは健太だった

「け、健太!どうしてここに?」

「食堂いったら全部売り切れっつーわけでお前のあとつけてきたんだよ!」

「んだよそれ。もぅちっとでサンドイッチ吹き出すとこだったじゃねぇか」

「わりぃわりぃ。っつーわけで俺も一つもらうわ」

「っつーわけでってどーゆーわけだよ?」

「はははへっへひふっへほっは」

「なにいってんのかさっぱりわかんねぇよ」

俺と健太のやりとりをみてゆかりは笑ってた

「やっぱり雄太と健太がいっしょにいると空気が明るくなるね!小学校んときもそぅだった!」

「そうだっけか?」

俺は笑顔で首をかしげる。と後ろで

「ほーい」

と呼ぶ声が。健太だった

「どした?」

「ひふほふへ」

「わっかんねーよ!なに?皮膚を踏め?」

健太は慌てて手でバツを作る

「ひふほふへ!」

どうやら水をくれといっているらしい

「あ〜分かった水な?ちょっとまってろ」

俺はしばらくしてホースを持ってきた

「ゆかり、水かかんねぇように気ぃつけろよ!ほら健太!水だ!」

俺は蛇口を一気にひねる。水は龍のように健太に襲いかかった

「ぼわぁぁぁ!」

健太はホースの水にやられ後ろに倒れた

「おぉい健太〜飲み込めたかぁ?」

「はぁはぁはぁなーんてことすんだコノヤロウ!」

健太は立ち上がり俺に向かって走り出した。俺は急いで校舎へと逃げってった。こうして3人の楽しいランチは終わった

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