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文通友達が大変そうなので、私、動きます!  作者: 池中織奈


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3/22 プロローグと合わせて二話連続投稿です

『オーロへ


 手紙を読んだわ。あなたが此処まで参っているところを見るに、結婚生活はあまり良いものではなかったのでしょう。

 あなたの居る場所に直接手紙を出してしまって申し訳ないわ。私たちは自分達のことを語らない友達だったのに。


 とはいっても私は、こんな状況になるまであなたの本名や立場などを調べなかったわ。勝手に調べてごめんね。

 でも私はあなたとお別れだなんて嫌。最後の手紙だなんて言わないで。


 結婚生活の三年間、友人なのに寄り添えなかったことが申し訳なく思っているの。私はやろうと思えばあなたに会いに行くことが出来たのに、充実した日々を送っているのだろう、忙しいのだろうと思い込んでいたわ。


 三年間、手紙が来なくてもオーロのことを忘れたことなんてなかった。

 オーロにとっては要らぬおせっかいかもしれないけれど、私はあなたに会いにいくわ。オーロがあんなにも弱々しいことを書くのは初めてでしょう。

 私はそんなオーロを放っておけない。あなたが苦しんでいるなら、私はあなたを助けるわ。だから初めましてをしましょう。そしてお話をしたいわ。


                            ヴィオより』








 オーロが誰なのかを知った。そして、私はオーロに手紙を書いた。彼女が王都を隠れるように訪れたことを知らされた。そしてオーロが、どんな目に遭ったかも知らされた。




 ……侍女達に、もっと早く教えてくれたらよかったのにと思わなくはなかった。でも私とオーロが手紙のやりとりをはじめた時に身辺調査を軽くした程度でその後のことは彼等も追っていなかったようだった。

 それに私の方から申し出をしなかったら、オーロの情報を彼らは教えてくれる気はなかっただろう。




 というか、私が社交界に関わらずに生きてきた弊害なのだ。

 もっと、他の家族達のように社交の場に出ていたら……そもそもオーロとその場で会うこともあっただろうな。



 私は末っ子で、特に何の制限も受けていない。自由に過ごして問題ないと言われているから、好きに生きている。

 もっと早く、友人のことを気に掛けていたら良かった。私がオーロならどんな場所でも大丈夫なんて、思っていなければよかった。

 そんな後悔が私の頭をよぎる。




 私はすぐに調べたり、会いに行ったり出来たはず。それなのにこうしてグタグタしていたから、オーロが大変なんだもの!




「ヴィオミーリナ様、大丈夫ですか? 御友人にお手紙を書いたことを後悔なさっていますか?」

「……そのことは後悔はしてないわ。でも、オーロが大変な状況にあったのをもっと早く気づけなかったのかと、自己嫌悪しているだけ」



 手紙を出したこと、これから私が表舞台に少なからず出ること。

 そのことは、友人のためならば問題ない。寧ろこれまでずっと表に立たずに生きてきた私が、表に出る理由がオーロならば寧ろ喜ばしいことだ。




「私共も、経過確認しておらず申し訳ございません。あなた様の御友人のことは気に掛けておくべきでした」

「いえ、謝る必要はないわ。私だって、オーロが結婚して忙しくしているからと勝手に納得していたのだもの。仕事が忙しかったとはいえ、もっと早く動くことが出来たのになぁ……」




 オーロの事情。それを私はきっとどうにか出来る。ううん、私一人だけでは難しいかもしれない。でも周りの助けを借りればきっとどうにでも出来る。



 お父様からはオーロと関わって、私が動くことは許可をもらっている。お父様やお母様は私が人付き合いをそこまでしないことを心配していたから、寧ろ友人に会いに行こうとすることを喜んでいた。

 お兄様やお姉様たちだってそう。寧ろ、「何かあったら、すぐに声をかけて」と言われているぐらい。

 私は家族に散々甘やかされていて、その結果、こんなにも助けてくれようとしている人達が居る。



 ――調べた限り、今のオーロの周りには味方が居ないみたい。

 そのことに憤りを感じる。オーロの悪い噂とか出回っている。というより、離縁の理由が私の大事な友人に非があるように言われている。


 私はそれが嫌だ。というか、オーロのことを少しでも知っているならそんな噂信じないものだと思うのに……。

 実際に会って話したこともない私でもそう思うぐらいなのに、なんでだろう? とオーロの周りの人々に信じられないような気持ちでいっぱいだ。



 それを知ったからこそ、私は余計にオーロの元へ早く駆けつけたかった。私はオーロの味方をするって言ってあげたかった。





 ――そわそわしながら、手紙の返答を待つ。私と会うことを了承してくれた。

 その手紙を見て、私はすぐに彼女の元へと向かうことになった。


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