ン~ん、おいしい~♡
申・鳥・戌の章、更新いたしました。
「メリー、そういえばセゴクメドウってどんな街なの?」
エスターテは馬上でメリーの腰に手を回し抱きついたまま話しかける。
「簡単に言えば偉い人や、お金持ちの人達の避暑地。高級そうな別宅が沢山有るのよ」
「じゃあ、メリーの家もお金持ちなの?」
「まさか。街の人たちのほとんどは、別宅の使用人だったり、食材を栽培をする農夫や魚や獣を狩る猟師だったりしているよ」
「で、メリーの家は?」
エスターテの言葉に少し口ごもりながら答える。
「一応、冒険者みたいな・・」
メリーの奥歯に物が挟まったような言い方にエスターテは少し考えこみながら会話を続ける。
「まさか、人に言えない仕事じゃないの?」
「まっとうな仕事だとは思うけど・・少し自由な生き方してると思うからなぁ~」
「なによそれ?」
その時、赤いたてがみの黒馬が歩を止めると、サンテラとアニラが共に反応する。
「つけられているな」
「まだかなり距離を保っているが、こちらの歩みに合わせているな」
「主、どうする?多分寝込み待って襲って来るぞ」
アニラがメリーナに確認を取る。
「人数は多そうなの?」
「十体程と多分、もう一体は十二魔将クラス」
サンテラが答えるとアニラが続けて答える。
「この気配はおそらくは猿人。十二魔将「シ✕✕ラ・メ✕ア✕ージ」が率いる猿人軍団じゃないかな」
「相変わらず気配駄々洩れだな」
サンテラの返しにアニラはうなずく。
「え、、なに?名前がわかりにくいじゃない」
エスターテが怪訝そうな顔をしていると、メリーナがあわてて答える。
「名前とか地名に制限がかけられたままなのよ。わざとじゃないから」
「とにかく、猿人たちが後をつけてるのね」
サンテラにエスターテが正すと、頭を掻きながら空を見上げ答えた。
「集団戦を好む厄介な相手なんだ」
「とりあえず、見晴らしの良い場所で夜を迎えるしかないね」
アニラも厄介そうに腕を組みながら返答した。
「せっかく晩ご飯の分まで、おばさんが用意してくれていたのに・・。とにかくどこかで先にお昼にしましょうよ」
メリーナの提案に皆一斉にうなずいていた。
「ン~ん、おいしい~♡」
「なんで、カイラさんの手料理はこんなにおいしいの♡」
メリーナとエスターテが草原で腰を落ち着けて幸せそうにライスコロッケを頬張ると、サンテラとアニラも上機嫌で昼食をとる。
「仕事の合間に食べる。このお弁当が何より楽しみだからな」
「いまや、この為に働いているよなもんよね」
四人が美味しそうに食事をしていると、突然、空から大きな猿が一体、降って来た。
ドスンという大きな音と砂ぼこりに、あわてて四人は弁当を砂ぼこりから守る。
「おいおい、自分達の命よりその弁当が大事なのか?」
四人のその想像外の反応に、金長棒を手にした十二魔将「シンダラ・メジアセージ」は大笑いしていた。
お読みいただきありがとうございました。更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。
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