みなさん、そこそこ良い匂いでした♡
更新いたしました。
「学長、ご在席でしょうか?」
早朝の学長室に血相を変えた教諭のセージとカイラがそろって訪れていた。
「入りなさい、何事ですか?」
入室するやセージとカイラが頭を下げ、セージが口を開く。
「申し訳ありませんでした。モニタリングの結果、異常は感じられませんでしたが、その事が異常だったのです。個人別のモニタリングの結果を更に照合していたのですが、受験者数の総数と実数が違っていた事が今朝になって判明したのです」
続いてカイラが口を開く。
「セージ達、教諭グループが決して見落としていたわけじゃないんだよ。存在を我々が認識でいない人物がいた。それを個人別のモニタリング総数を突き合わせた結果、判明したんだ」
そしてセージが悔しそうに結論を告げる。
「つまり、あの場には受験生以外の風属性を持つ部外者が存在していた。という事を魔道具だけが認識できていたのです」
「それは、メリーナが街で遭遇した人物だろうね。おそらくその時も認識できずにいただけなんだろうね」
学長の言葉にセージは悔しそうに答えた。
「はい、おそらくは同一人物だと思われます。本日の最終面接も魔道具によるモニタリングを実施しましょうか?」
「今からでは間に合いそうにないし、最終面接は同じ会議室内で簡単な間仕切りをして行いましょう。セージ頼んだわよ。そしてカイラ、メリーナを呼んで受付対応スタッフになってもらいましょう」
「今日は休養日のはずなのに、もうし訳ない事だね」
学長の言葉にカイラは、そう言いながらセージと共に学長室を退室していった。
「受験番号、1番、2番、5番の受験者は面接会場にお入りください」
面接会場となった大会議室の前でメリーナは、赤髪の癖毛のショートヘア、濃いピンクの瞳、口元から小さな牙がある状態にチェンジした状態でカイラと共に受付で対応スタッフとして働いていた。無論、受験生の匂いを嗅ぐことも情報調査用魔法を使用する事も学長に許可されていた。
「今のところ異常とか気になる所はないようだね」
午前中の面接を終え、カイラの用意したまかない料理のライスコロッケを頬張るメリーナにカイラは再度確認を取る。
「・・ふぁい。今のところは変な所は有りません。みなさん、そこそこ良い匂いでした♡」
メリーナは、まるで緊張感のない美味しそうな食べっぷりのままで返事を返していた。
「・・あれ、カイラさんのライスコロッケが減ってる」
その瞬間、メリーナは匂いを嗅ぐと情報調査用魔法を発動させる。
「そこを動かないでアニラ・マジラさん。駄目ですよカイラさんのライスコロッケを盗み食いしちゃあ」
メリーナに認識された瞬間、通路でライスコロッケを頬張るアニラが姿を現していた。
「どこに居るんだい?」
しかしカイラには、まだ認識できておらず周囲をうかがっていた。
「あなた、昨日はいなかったから。今日、もう一度来てみたのよ」
アニラがそう話しかけると、メリーナは首をかしげながら答える。
「え、いましたけど?」
「どこに?探したのよ」
「あ、昨日は赤髪じゃなかったから・・」
「何をのんきな会話をしているんだい」
カイラはそう叫ぶと、声がしている方向へマーキングボールを投げつけていた。
お読みいただきありがとうございました。未の章より更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。
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