エスちゃんのも美味しそう♡
更新いたしました。
「エスちゃん、次はどの店による♡」
学年末休業の初日、メリーナのグループは、まず商店街に繰り出していた。
アルカディア魔法学園都市は大きな円形の城壁に囲まれており、その中心には市政庁舎とギルド組合庁舎があり、北側の城壁の背後には巨大な山脈の南端の山がそびえ立ち、北側の城壁の内側には広大な敷地を有する魔法学園がある。そして、庁舎を起点に南門に続く少しうねった街道の両側には主に食料品を中心とした商店が軒を連ね。西門に連なる街道の両側には主に魔道具や武器、装備品を中心とした。冒険者用の商店が軒を連ねる。東門への街道には衣類や家具等の生活必需品の商店が軒を連ねていた。
メリーナのグループが最初に繰り出したのは、もちろん南側の商店街だった。
「メリー!あなた、緊張感なさすぎよ!」
メリーナの隣りにいるエスターテが呆れている様な眼差しで注意する。
(でも、赤髪の癖毛のショートヘア、濃いピンクの瞳、口元から小さな牙があるメリーもいつまでも見ていられるわね♡)
が、エスターテは、いつもとは違うメリーナの姿に内心では見惚れてしまっていた。
「あ、この店行ってみたかったのよ。ね、入ろうよ♡」
エスターテの注意をまるで気にもとめていないメリーナは、店の方へエスターテの手を引っ張って行く。
「セージ先生、私達は次にあの店に行ってきますね」
引率の教諭セージに断りを入れながら、二人はスイーツの店へと入っていった。
「この前、お土産にもらったお店、やっぱりここだったんだ」
陳列棚に並ぶ色とりどりの果実を使ったスイーツを見ながらトレイを片手に満面の笑みでメリーナは商品を選んでいた。
「確かに、普段通りに過ごしてくれって言われていたけど、くつろぎ過ぎじゃない」
エスターテの小言に。
「大丈夫だって♡」
メリーナはそう言いながら、続いて果物茶を選び会計を終えるとテーブル席につくと、エスターテが会計を済まわせるのを待ちながら店内を見渡していた。
「ちゃんとやることはやっているのね」
そう言いながら、エスターテもトレイを持って席につく。
「わ~、エスちゃんのも美味しそう♡」
「一口食べてもいいわよ。で、どうだった?」
「ありがとう~♡・・今のところは異常なしよ」
二人が楽しく会話をしていると、店にひときわ目立つ白銀髪でレディースアフロの髪型の冒険者風の可愛らしい女性がキョロキョロしながら入って来た。
「あちゃ~」
メリーナがその女性に気が付くと小声でつぶやいた。
「いきなり当たりなの?」
その様子にエスターテは小声で聞き返す。
「知らんぷりして、やり過ごして先生に報告だったよね」
「そうよ、決して自分達だけで対処しないようにだったわよ」
「困ったな、みんなと違って魔道具を持たなくても、今の私は凄く判っちゃうから」
「だから?」
「凄く大物なの・・」
二人がこそこそ会話をしていると、その女性がトレイを持って二人のすぐ近くの空いたテーブルに歩み寄ってくる。
「あら、あなたのスイーツも美味しそうね」
その女性が微笑みながらメリーナに話しかけてくる。
メリーナが情報調査用魔法を使ってのぞき込み、得たこの女性の情報は・・。
アニラ・マジラ、風属性、浄化魔法、加速魔法、時間魔法、波動魔法、風魔法、基礎能力値99、最大能力値256。シークレット固有ギフト「触り心地フェチ」だった。
お読みいただきありがとうございました。未の章より更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。
もしよろしければ小説家になろうでの、評価、ブックマーク・フォロー、感想などを頂けますと幸いです。




