私、エスちゃんと一緒に進級したいよ~♡
更新いたしました。
「いよいよ、年に一度の年次魔法研究報告会が開催される時期となりました。この催しは生徒会が主催する事になっています。今年も皆さんの協力をお願いいたします」
放課後の生徒会会議室で生徒会長のリヴィア・テンプルが、まずガイダンスを開始の挨拶し、続いてアウラ副会長が段取りの説明を始めた。
「我々の主な仕事は、最終日の主要な自治体の首長や各ギルド長が観覧する学年ごとに優秀賞に選ばれた者が魔法研究報告を発表する講演会の運営だ。特に各委員会の仕事の役割について慣れていない者は委員長に事前によく説明してもらってくれ」
そうアウラが発言したところでメリーナがそっと小さく手を上げる。そして、それに気づいたアウラが素早く補足する。
「委員長によっては前回の経験がない者もいるだろうが、前任者によく聞いておくように。ではまず、スケジュールの説明をお願いする」
そうアウラが言うと、メリーナは恥ずかしそうにそっと手を下げる。
続いて文化委員長のシュシュ・フルールが立ち上がり委員全員に手渡している資料からスケジュール表の趣旨説明が始まっていった。
「エスちゃん、仕事内容わかった?」
メリーナは、その日の仕事を終え寮室に戻るなりエスターテに今日の事を質問する。
「大体は把握できたわ。ルシア先輩が上手に説明してくれたから」
「そうなんだ・・」
「アウラさんも説明してくれたのでしょう?」
「それが・・、雑用全般全てだって。つど仕事内容が変わってしまうから手伝ってくれるらしいけど」
「体育委員だもんね。確かに説明だけでは難しそうね」
「でも先輩、副会長の仕事もあるだろうから大丈夫なのかな・・」
「確かに全てをフォローするのは難しいかもね。それに私達自身の年次魔法研究報告も提出しなければならないしね。あっ、メリー!ちゃんと準備出来ているの?」
その最後の一言にメリーナは思わず黙り込み、エスターテにすがるような目つきで口を開く。
「・・どうしよ!何もやってないよ!」
「あなたねえ、進級できなくても知らないわよ」
「エスちゃ~ん♡お願い少し手伝ってよ」
「私だって一杯一杯なのよ!」
「え~、いやだよ私、エスちゃんと一緒に進級したいよ~♡」
「・・その前に、今日の夕食の当番はメリーナでしょう」
「えー、エスちゃーん・・」
涙目で懇願するメリーナの愛らしい顔つきにエスターテは、心の中では今回も自身の負けをすでに悟っていた。
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