定期報告に参りました
こんにちは。ルニカ・ヴァリエです。
現在はメイド長に襟をつかまれて謁見室に運ばれています
幸いなことにこの城はめっっっちゃ広くて謁見室まではまだ時間がかかります
なのでこの間に明日のエリス様の授業の内容でも考えますか
前回はこの国の地理についてお教えしましたから次は魔力についてとかですかね
なんならもう魔術とかも教えちゃってもいいかもしれませんね!
なんて考えていいたら到着してしまった……
「ニナ・ワードです。定期報告に参りました。」
こいつ定期報告なんてやってたのか……メイド長って案外暇そうなんだなっと思った
すると大きな扉が開き、近衛騎士が部屋へと案内する
そして私は相変わらず引きずられたままである
そのせいか騎士ににらまれている……あんま見ないでほしい……
ちなみに、来る途中でメイド長が
「あなたの剣は私が預からせていただきます」
とか言って私の剣を持っていったため今は丸腰である
だからあの気性が荒い陛下が剣を持っていたら結構まずい
その体制のまま待つこと数分、陛下が来た
どうしてこういう時って嫌な予感が的中してしまうんだろうか……
陛下が剣を持っていた……しかもあの剣は国宝の一つである
「ルヌシオン」という名前がついており、れっきとした魔剣である
その効果は使用者の魔力によって切れ味が変わるというもの
つまり魔力総量がアホみたいにでかい王族、ましてやその所有者が侯龍流侯級の剣士……
勝てるわけねぇだろ!剣を持たない剣士と魔剣を振り回す侯級剣士が戦ったらどうなるかわかりますよね!!!剣を持たない剣士が真っ二つですよ!
そう判断するや否や私は走り出した
あんなのと対峙したら生きては帰れない……そう判断したからだ
だが、私は逃げれなかった……
入り口には近衛騎士四名、いずれも上級以上の腕前だ、そして後ろには侯級の魔術師と剣士
私、もうすぐで二人になるかもしれません。