鯨の歌、君の色彩

　偏屈な男子高校生である「僕」は、高校に入学して日が経っても友達を作ることができず、孤立していた。
　人生に辟易し、見切りを付け始めていた「僕」は、誰と関わることもなく、いつものように本来立ち入り禁止となっている屋上に佇む。
　部活動に励む生徒や風に揺れる木々を見下ろし、変わり映えのしない日常に嫌気が差した。
　しかし、とある変わり者の少女と出会ったことで、「僕」の日常は少しずつ変わっていくこととなる。