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⑹『闇による、途轍もない光のフォース』
⑹『闇による、途轍もない光のフォース』
㈠
闇は、誰にだってある、と言えばあるのだが、その濃度はそれぞれだろう。病理で例えるなら、鬱病とか、そういった範疇に入るのだろうが、文学的な闇は、心の闇である。心の闇は其の侭にせず、小説にした方が適切だろう。
㈡
何、難しいことはない、まずは書いてみるのだ。それが良い、俺は書くことによって、救抜されて来た。埴谷雄高に傾斜したこともまた、その文脈の自由の在り処を教えてくれたことに、感謝をしているが、とにかく、闇から生じる文学なのである。
㈢
闇による、途轍もない光のフォース、な訳であるから、畢竟、心の闇が、途轍もない光のフォース、という、執筆に準えるのが丁度良い。俺がまともなことを言っているかは、分からないが、俺にとってはそうだ、ということを、述べているまでだ。