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第九話

第九話です。

 唖然・・・・・・・

 群衆は皆唖然としていた。

 何故か?誰もが負けると思っていた。

 だがしかし、この光景は紛れもないッ。現実で起きたことなのだ。


 俺は群衆達から身を乗り出していた。

 俺は時間を飛ばしてしまったため、事の経緯は知らない。けれど今まさに目の前で起きていることは・・・

 ギルがあの大男を倒し片手を上げ、ガッツポーズを取っている。


「な、なぜ俺は身を乗り出しているんだ?」


 樹の脳内に飛ばしてしまったはずの記憶がどっと流れ込んできた。

 今まではこんなことはなかったがこれこそが能力の『進化』であることが確信できる。


「うぐっ! ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ

なんだこれッ!記憶が一気に流れ込んでくるううぅぅぅぅぅぅぅ」


 少し前。

 樹が時間を飛ばす少し前の出来事だった。

 確かにギルはあの大男に防戦一方だった。


「くっそ!いてぇいてぇいてぇ」


 大男はギルを何発も殴る。


「おいおいどうした

 さっきまでの威勢はよぉぉぉぉぉ!!!」


 だが、『覚醒』したのだ。

 ギルの能力が、


 ここで今一度ギルの能力を確認しておこう。

 能力名は「眉毛再生アイブローリバース

 具体的な能力としては、眉毛全部カットしないと倒せない。剃ると再生してくる。代償は足が遅い。と本人は説明していたが、実は少し違う、

 眉毛の長さの応じて自分の生命エネルギーが変わるというもの。

 確かに、眉毛を全部カットしなければ倒せないし、眉毛を剃ると再生してくる。だが、本質はここではない。

 生命エネルギーの具現化なのだ。その具現化こそが彼の場合『眉毛』だったのだ。


 それを踏まえ、大男との戦闘中に覚醒したのは、生命エネルギーを操れるというもの、言い換えれば、『眉毛』の長さを操れる。

 つまりどんなにダメージを食らっても何度でも立ち上がることがてきる。

 痛みはある。あるからこそ、この能力が覚醒したと言っても過言ではない。

 相手に絶対勝つ。負けたくない。この強い意志こそが彼の覚醒の材料だったのだ。痛みこそが覚悟なのだ。

 強い意志、覚悟があるから彼は何度でも立ち上がる。


「ふっ

 こんなもんかよ」

 お前のパンチは」


 やられながらもギルは強気だ。

 大男はギルの強気に圧倒されながら恐怖する。


「はぁはぁはぁ

 なんでお前ぇ倒れねぇ」


 疲れで大男は一瞬気が緩む。

 ギルはこの一瞬を見逃さなっかた。

 ふらつきながらも拳に力を入れ、大男の顔面に殴り込む。


「おぉりゃぁぁぁぁぁ!! どうだっ俺のパンチは!!!」


 パンチを食らった感想も言う暇もなく大男は気絶していた。


「うぉぉっぉぉおっっぉっぉ!!!」


 ギルは息切れで、でも大きな雄叫びを上げながらガッツポーズを取り、勝利宣言をした。


「かったぞぉっぉぉおっぉ!!!」


 流れ込んできた記憶はここまでのようだ。

 樹をこのことを悔いている。


「なんだよこんな熱い戦いが起きていたのかよ。飛ばさずに見ればよかった。」


「えーー樹さん飛ばしちゃったんですか!?」


 隣で見ていたアリシアが言った。


「ああ、でも飛ばした記憶が流れ込んで来たんだ。今までこんなことはなかったのに」


 微笑みを浮かべながらアリシアは言う。


「それはきっと能力の『進化』です。

 ギル君が『覚醒』したのに対して樹さんが時間を飛ばしたのにも関わらずそれに感化され、記憶だけがひとりでに戻ったのでしょう。さ、早くギル君の手当に行きましょう!」


「ああ、そうだな」

「行こう」

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