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第二十六話

第二十六話です。

 どこだ?ここは?風?

 風が気持ちいい。これは草か?

 何故か私は今草原の上で寝ているらしい。


「・・・きて・・」

「・・きてくだ・・・」


 誰かが私を呼んでいる。起きなければ。


「起きてください!」


 目を開いたら丘の上にある草原の原っぱで昼寝の最中だったということを思い出した。


「やっと起きたんですか?」


 私のことを起こしたのは、ネイサという女の子だ。

 ここは異世界。

 私はネイサに異世界召喚をされてここにいる。

 ネイサはピンク色のツインテールが特徴で、おっとりとした目が私を誘う。

 歳は同じかそれ以下な気がするが少し抜けてる私をいつもリードしてくれてる。

 性格は若干メンヘラ?というか独占欲強めの過保護主義者だ。私を召喚してしまったことへの責任を感じているのだろうか。

 私とネイサで二人で旅をしている。旅の目的は、やはり、現実世界に帰ること。

 色んな人にそれっぽいことを聞き回ったが確定的な情報はまだ得られていない。

 現実世界の『げ』の字もないほどに。


 そして、今私達が向かっているのはヘユフヤの森というところだ。

 何故そこに向かっているかというと、セユクヤというヘユフヤの森のすぐ近くにある町で受注したクエストをクリアするためである。

 詳しいクエスト内容は以下の通りだ。


 ・主なクエスト内容、ヘユフヤの森の奥にあるダンジョンで『時間の魔道具』の入手

 ・クエスト難易度、冒険者ランク4〜6ぐらい

 ・クエスト依頼人、『無限』を司る神の子

 ・報酬、現実世界について教える


 これらの内容がクエストボードの端の方にあったのを見つけたので受けることにした。

 もちろん、受けた理由は現実世界について知るためだ。依頼人の名前や、なぜその魔道具が必要かなんてのはどうでもいい。


「見えてきたよヘユフヤの森が」 


 ネイサが森の方を指さして言った。

 それにしてもでっかい森だな。


「森の大きさは200km²らしいですよ」


「東京ドーム1個分は、46,755m²だから……

 えっーと200km²は約4,278個分!?」


「とーきょーどーむ?」


 ネイサは首を少し傾けてみる。

 そういえば現世の人間にしか伝わらんわこのネタ。


「そう!現実世界ではね東京ドームってやつを基準に広さを考えることが多いんだよね。

 なんでかわかんないけど。

 東京ドーム4,278個分って言われてもよくわかんないし」


「とーきょーどーむ……」


「さ、さぁ!早く森に入ってさっさとクエストクリアしよう!」


 記憶が突然途切れた。



 ◇



 ぶちっ

 血管が切れる音がする。

 冷たい、左手が何故か濡れている。

 一体何故濡れているの?

 あー…理解した。自分の血液だ。

 バキッぶちっ

 自分の小指に力が入らない。いや、入らないんじゃなくて入る所がない。

 既に切断されている。

 謎の記憶が一体何なのか感覚でだが大体理解できた。

 こいつだ。ネイサはきっとこいつなんだ。


「じゃ、二本目いっくよー!」

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