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桜咲く


私の人生における2度の転換期には…。

胎天理教(たいてんりきょう)と云う名の新興宗教が関係していた。胎天理教には信仰とする神や仏は存在しない。人こそが最も尊い存在なのだと説く宗教である。


1度目の転換期は…。

私が中学生だった頃。つまりは現在から13年程前に遡る。その頃、私達家族には様々な不幸が重なっていた。父親が経営していた会社が倒産し、膨大な借金を抱える事になったのだ。金銭関係が絡んでくると、人の本性は意図も容易く露呈されてしまうのだろう。父親も例外ではなかった。精神が蝕まれ、人が変わってしまったのだった。


「幸せになる為には、天国を見つけなければならない。」

父親は事ある毎にそう言っていた。


その言葉を口にする時の父親の瞳は、何処か遠い場所を見ている様で不気味に感じていたと記憶している。


家族があるのにも関わらず…。

父親は家族の外側に一縷の救いを求めた。

胎天理教と云う名の新興宗教へと入信したのだ。


疲弊しきっていた父親は…。

その教えに縋りきっていったのだろう。


胎天理教の教えによると…。

天国へと至る扉は、胎内にこそ存在する。

それは…。

子を作り、子を胎内で育んでいる間にしか存在はしない。



程なくして、父親は…。

胎天理教の若い女性の信者と関係を持つ事になったのだ…。

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