【菅谷莉乃愛視点】理由が欲しかった
「こんにちわー!」
「こんにちは…」
わたしは今美容室に来ている。
よく考えたら、髪型もRinoにしないとだし、それならメイクさん雇うとかじゃなくて美容室にお願いしてやってもらえばいいじゃん! ってことに気が付いた。
「後で動画撮る人がお店にくるんでよろしくお願いしまーす!」
「はいはーい! んで今日はどんな感じにする?」
「これで!」
そういうとわたしはRinoが載ってるwiwiのページを開いて言った。
「あー、そういうことー。要はRinoにすればいいのね?」
「さっすが!」
「髪の毛の長くするのは無理だよ?」
「まぁそこはいい感じで同じように見える感じで!」
「オッケー! んで彼氏くんはどうする?」
「彼氏じゃないですけどー、そうですねーいい感じで!」
この後直人達が合流して、動画の足りないシーンを撮影する予定となっている。
直人がいるということはあっくんもいるでしょ!
そして何も言わないと伸びっぱなしで、更に切れと言うと一番近い床屋さんに行ってしまうあっくんもついでに切ってもらうことにした!
「了解! じゃあ君はこっちね~」
あっくんはそう言われて肩を持たれ連れていかれた。
あっくんは相変わらず美容室に来ると、なんかこうドナドナ感がある。
そして、あっくんは1時間もしないで終わって、ウェイティングスペースでスマホ見てる。
わたしは今日はカットとカラーとパーマに更にメイクまでしてもらうので、多分3時間以上かかっちゃう。
でも、チラッと見えたあっくんはカッコよかった。
いつもちゃんとしてれば、かっこいいと思うんだけどな…。
まぁ、あっくんは中身もカッコいいけどね!
逆に変な女が寄ってこない分いいかも?!
でも、そんなん別として、やっぱり身なりはちゃんとしてた方がいいよねー?
わたしはそんなことを思いながら、カラー中なのでスマホを見ていた。
暫くすると、
「こんにちはー!」
と直人と大人の人が何人か店に入ってきた。
「今日はよろしくお願いしまーす!」
「はーい!」
「お店の外観はさっき撮ったんで、後はメイクやヘアメイクしているところを撮らせてもらえると嬉しいです!」
「わかりましたー! しかし、君イケメンだねー? カットモデルやらない??」
「あー俺親父の会社の付き合いのあるところの専属になっちゃってるんでダメなんすよ~」
へぇ、直人もカットモデルなってたんだ。
まぁそりゃそうか。
直人普通にイケメンだもんな。
しかも性格もいいし気遣いもできる。
わたし達と一緒にいなきゃめちゃくちゃモテるんだろうけど…くくく、わたし達といるとなぜだか中心をあっくんに持って行かれるからね~。
まぁ直人もだからあっくんと一緒にいるんだろうけど!
「あら、そうだったのね~、残念! とりあえずこの後メイクやって、その後ヘアメイクやるからね!」
「了解でーす! ちょっとお店の中見せてもらいますねー!」
そういうと直人は大人の人と話しながら「こっちからこうとかどうです?」みたいな感じで撮り方を決めていった。
「おーい、新ちょっと来てくれー」
と直人が言うと、あっくんがおどおどと直人の元に向かう。
「ちとここ座ってみて」
あっくんはもう一言も喋らず、直人に言われるがままだ。
「あーおっけー! そしたら、メイクこの席でお願いできますかー?」
「はいはーい! んじゃりのあちゃん移動ねー」
「おっけーです!」
そうして美容室のシーンを撮って、表参道で前撮影した時と全く同じ服装で同じ場所で撮影したりしてその日の撮影は終了した。
「直人、ありがとー!」
「いえいえー。この後編集だなー。学校部分は新やってくれるんでしょ?」
「あ、うん、言われた通りのカット順でいい感じで編集するよ。ちょっと直人の所のクオリティレベルまで持って行くの大変だけど」
「まぁそこはやると言ったのはお前なんだから頑張れ」
「うん」
「んじゃ、わたしこの後皆と待ち合わせして、クリスマスプレゼント買いに行くから!」
「おっけー! 俺等は週明けに行くよ!」
「楽しみにしてるね! あっくんも!」
「あ、う、うん…プレゼント交換なるのはいつやるの?」
あっくんが首をかしげて聞いてきた。
「3週目の日曜がイベントだから、その後のどこかの日でとは思ってるんだけど、雪菜のスケジュール待ち!」
「あー…雪菜さんクリスマス周りは絶対配信しないとだろうからなぁ」
「そうなの?」
「そういうもんなんだよバーチャル配信者って…」
「へぇ…なんか色々大変なんだね!」
「ま、とりあえずこの後雪菜も来るし、その時にでも聞けると思うからわかったら教えるねー!」
わたしはそういうとあっくんと直人に手を振って、駅に向かった。
他の子達との待ち合わせは新宿だ。
撮影が少しだけ長引いちゃって、ちょっと遅れちゃった…。
『今電車乗った! 遅れてごめん!』
『おっけー、皆でダンキにいるからダンキきてー』
『りょ!』
新宿駅に着くと、私は足早にダンキに向かう。
「ねーねーこの後暇?」
「スタイルいいねー? 夜の仕事とか興味ない?」
新宿はこれが面倒くさい…。
「暇なじゃないし、興味なーい!」
そう言ってわたしは歩いていくがついてくる。
もぉ…。
そのまま後をついてくる奴らを無視しつつわたしはダンキに入った。
流石にお店の中までは来ないのでこれで一安心だ。
どこかな~。
あ、雪菜と彩春ちゃん!
「おーい!」
「あ、菅谷先輩!」
わたしに気付いた二人が近づいてくる。
「りのあちゃんお疲れ様」
「雪菜も忙しい合間でごめんね!」
「うんん! なんかプレゼント交換って懐かしいし楽しみ!」
「でしょでしょー!」
すると、華蓮と茜ちゃんも見つけて集まってきた。
これから、あっくんとついでに直人にクリスマスプレゼントを皆で買うんだ!
本当はあっくんからプレゼントが欲しかっただけなんだけど…、ほら、あれじゃん…。
一応家族ではあるけど、わたしは別にあっくんのなんでもないのにプレゼントくれってのもあれじゃん……。
なんか理由が欲しかったんだよね…。
「じゃあいこっか!」
そして私達5人はダンキを出た。




