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チームの雰囲気

まりんさんとゆきはさんにサブアカで入りなおしてもらい、ディスボでアカウントを共有して、マリンスノーの箱舟は配信外で再度集まった。





「でもキルムーブの練習って何かあるの?」


「キルムーブは、とにかく3人まとまって動くことです」


「ふむ」


「最初にランドマークをいつも通り漁ったらすぐに集まって、順番は俺、まりんさん、ゆきはさんの順で俺にぴったりくっついてきてください」


「了解」


「ある程度はオーダーもしますが、チャージ等はご自身で考えて使っていただけると嬉しいです」


「「了解!」」


「あと本気でやりますんで、ゆきはさんついてきてくださいね…?(笑)」


「あー!!!!! あのころとは違いますー!」


「なになにーー?」


「いや、昔初めてゆきはさんの前世にOPEXを教えた時に、本気のレベルを体感してみたいということで、本気でやってみたんですが…(笑)」


「私、ずっと走ってるだけで、0キル0ダメで優勝するという…」


「あー、なんかそれ切り抜き見たかも!(笑)」


「笑わないでくださいー(泣)」


「あはは、まぁとりあえずやってみよう!」




そう言って俺達は大会本番に向けたキルムーブを練習した。






一通り練習を終えて、




「いやーおつかれーー! キルムーブって疲れるねぇーーー」


「おつかれさまですーー! 私はついていくので精一杯でした…」


「お疲れ様ですー。でも結構形になりそうですね」


「うん、確かに。しかも初戦にやるってのがいいかも」


「そうですね、大会初戦キルムーブしましょう!」


「速攻落ちないよう、俺も頑張ります…!」


「んじゃ明日は土曜だから、日中配信外でキルムーブの練習して、練習試合前に本番キャラで練習して、最後の練習試合に臨みますか!!」


「おっけーです!」


「はい、ありがとうございました」


「ありがとうございましたー!」




そう言ってディスボードを抜けた。


ふぅーーー、自分で提案しておきながら、本当に疲れた…キルムーブってずっと集中するから本当に疲れる…。




そして俺達は最後の練習試合に臨み、5日目の2試合目で優勝もして、いいチームの雰囲気でいよいよ大会当日を迎えた。



連日チームでOPEX配信を続けた結果俺のチャンネル登録者数は、一気に7万人を超えており、今回の大会の盛り上がりを感じていた。



当日の朝、いつも通り起きてリビングからコーヒーを持ってきてパソコンでネットをみていると、スマホが鳴った。




『起きてますか?』




雪菜さんからだ。「起きてますよ。おはようございます」と返事をすると、今度は着信がきた。




「あ、湯月くんおはよう!」


「おはようございますー。どうしましたか?」


「あ、いや、特に用事があったわけではないんですけど…起きてるかなーって…」


「そ…そうですか…。なんかここ最近毎日ディスボで話してますけど、こうやってスマホで話すの新鮮ですね…」


「そうだね…湯月くん緊張してる?」


「んー…そうですね、緊張してないと言えば噓にはなりますけど、やれることはやりましたし結構練習も皆でしたんで、後は楽しむだけかなって思ってます」


「そ…そうですよね! いっぱい練習したもんね!」


「はい、雪菜さんきっと配信外でも結構練習しましたよね?」


「ば…バレました?(笑)」


「はい(笑) スキャンの上達度が明らかに早かったので(笑)」


「まりんさんとアークさんにできる限り迷惑かけたくないと思って…」


「全然そんなことないですよ! ゆきはさんがチームの雰囲気の中心だと俺は思ってますよ」


「そうですかね…」


「そうですよー! やっぱりゆきはさんが話すと、凄く優しい雰囲気なりますし、雑談も色々してくれるじゃないですか! 他のチームのアーカイブとかも見てますけど、俺ら明らかに雑談多いですもん(笑) なんならちょっとふざけてるすらあります(笑)」


「…(笑) ふざけてるのは主にはまりんさんとアークさんでは?(笑) でもなんかギスギスした感じは嫌じゃないですか?」


「そうですね、俺ももちろん勝ちたいですけど、それ以上に楽しくやりたいですからね!」


「そう言って、コーチングも無料ですもんね(笑)」


「まぁそうですね(笑)」


「あーー、話してたらなんか緊張和らいできた!」


「俺も雪菜さんと話してると、いつも元気になりますし癒されます!」


「…」


「雪菜さん?」


「あ、え、えっと、よ、よかったです! 今日は頑張りましょうね!」


「はい。そして楽しみましょうね!」


「はい、では後ほど! 湯月くんありがと!」


「いえいえ、では後ほど」




そう言って通話が切れたので、俺は再びネットをみつつ、集合の時間を待った。


リビングに飲み終わったコーヒーカップを持って行くと、




「あっくん今日大会なんでしょー?」




と莉乃愛が話しかけてきた。




「よ…よく知ってたね」


「えーだって、配信も何回か見たよ? 雪菜も出てるし!」


「あ、そうだったんだ」


「頑張ってね!」


「うん」




そう言うと、俺は部屋に戻り集合時間まで、緩く練習でもしようかとOPEXを始めた。



しばらくOPEXをやって、他のチームの人はどんな感じかなと色んな人の動画配信を見ていた。


まりんさんとゆきはさんもそれぞれのチャンネルで、大会に向けての意気込みを話しつつOPEX配信を行っていた。


そうしていよいよ集合時間となったので、俺はノートPCで大会運営側の動画配信を開きディスボードを起動した。

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