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7月1日

そうして迎えた7月1日。


元ナナイロ所属の11人の配信者の復活配信の日となった。


昨日の段階で、11人の配信者のチャンネルにはリマインダーが登録されていた。


直人達も色々考えたようだが、配信者の方々と相談に相談を重ねた結果、休止したことはこっちの都合でしかないから視聴者さんにちゃんとお詫びがしたいという意向を尊重し、個人個人7月1日の18時までに個別配信を行い、20時から全員集合でオンラインライブを提供するそうだ。


直人は本当は全員3Dアバターでやりたかったみたいだが、11人分ともなると流石に期間的に難しく、今回は2Dのアバターを運営で入れ替える形で実行するらしい。



Rinoとアークは既に6月中に所属することを発表しており、これでようやく控えていた全員が表舞台に立つことになった。




そして、先陣を切って、ロイドさんとまりんさんが正午から配信を開始した。


少しだけ見ていたが、概ね待っていた的な反応が多く、それぞれ休止の謝罪や、エンゲージへの感謝が述べられていた。


そしてゆきはさんの配信が始まる少し前に、ゆきはさんのチャンネルを開くと、既に3000人の人が待機していた。




「こんゆきー! 皆さん、お久しぶりです! この度は私の都合で、長らくお待たせしてしまって本当に申し訳ありませんでした。発表もありましたが、今回Vゲージさんに移籍する形で配信活動が継続できることになりました!」




『待っていた』

『どうなるのかと思ったよ』

『周年すぎちゃったね』




「それでですね、休止期間中に1周年が過ぎてしまいまして、楽しみにしていただいた皆さんに申し訳なく、Vゲージさんとご相談した結果! 少し遅れてしまいましたが、記念ボイスを発売いたします!」




『mjk』

『ゆきはちゃんボイス恥ずかしいって言ってなかったっけ』

『欲しい!』




「恥ずかしいのはまだ相当に恥ずかしいんですが…ただ、こうやって待っていただいた皆さんの期待には応えたいなと思いまして……! 今録音中ですので、もう少ししたらご案内できると思います!」




『萌え声いれて欲しい』

『好きって言って欲しい』

『お兄ちゃんまた言って欲しい』




現在録音中だとゆきはさんが言ったもんだから、もう配信画面みんなの希望で埋め尽くされた。





「あ、え、あ、えっともうセリフは決まってますので! ごめんね! …でも萌え声はあるかもしれません…ないかもしれません……」




『期待』

『待ってる』

『早く聞きたい』




「というわけで、本当に皆さんお待たせして申し訳ありませんでした。これからまた活動を続けていきますので、引き続きよろしくお願いします!」




『本当待ってたよ!』

『まじでよかった!』

『アークも同じ事務所だね』




「あ、そうですね。結果的にアークさんとも同じ事務所になりましたし、まりんさんも移籍しているので、マリンスノーの箱舟がまたできるかもしれませんね!」




『ゆきはちゃん休止期間何してた?』

『ゴールデンウィークは?』

『OPEXやろうよ!』




視聴者さんもゆきはさんの配信を待っていたのが凄い伝わる。


あれやこれやと質問や提案をしている。


流石にとりとめがなさすぎるので、全部に反応できることはないが、それでも待っていたよって言う気持ちは凄い伝わる。




「ゴールデンウィークはですねーおばあちゃんの家に行きました! ゴールデンウィークは本当暇だったんですけど、それ以降今日に向けた準備で、本当忙しかったですねぇ…。あ、今日20時からオンラインライブあるので、皆さん良ければ見てください! 私も何曲か歌いますよ…恥ずかしいですけど…」




『絶対見る!』

『3D?』

『マリンスノ―やる?』




「えっとですね、事務所の人も本当は3Dでやりたかったみたいなんですが、流石に11人分ともなると無理だったようで、今日は2Dになりますー。マリンスノーは秘密です!」




『確かに』

『社長若いからいきなり3Dぶっこもうとしたんか』

『絶対見るよ!』




直人も今回の経緯や事務所の方向性、今後の新人募集について等で取材を受けいたので、視聴者さんも知っているらしい。




「これからはまた毎日配信していきますから、皆さんよろしくね! ではこれから、新衣装に着替えるので少し待ってくださいね! その後は休止期間中に皆で作った、メインクラフトのVゲージサーバー見に行きましょう!」




そう言うとゆきはさんのアバターが画面上から消えた。




『期待』

『リアルはJK卒業したみたいだけど』

『wktk』




そして暫くすると、頭のてっぺんだけが少し見えた。


そしてじわじわと出たり引っ込んだりしながら、最後は一気に画面上に全身が表示された。




「じゃーん! 今回はアニメであるような、異世界のお嬢様学校の制服風です! 少し髪も伸びたんですよー? どうですかー?」




そう言って、首を傾げたり、手をあげたりしている。


あるよね。


そう言う制服。


それ制服なのって思うほど、肩が出てたり胸が強調されてたり、色んな色が使われたりするやつ。


そんな感じだ。




『めっちゃ可愛い!』

『カールかかってる感じが新鮮』

『同クオリティの絵師さん手配できたVゲージやるやん』




流石視聴者さん。


詳しい。


ゆきはさんの細かい変化にも気が付くし、絵師のことまで理解するとは…。





「それじゃあ、今日はこのまま、メインクラフトのVゲージサーバー見に行きます!」




そう言ってゆきはさんは、雑談形式からゲーム実況形式に切り替えて配信を続けた。




そしてゆきはさんは暫くソロで配信をした後、一旦配信を終了した。






そして20時。


Vゲージが準備した、Liveゲージの生配信画面には、既に12万人が待機している。




「皆お待たせー! それじゃあこれから、新しくVゲージに所属したこの皆で、待っていてくれた視聴者さんにお礼を込めて歌います! Liveゲージスタート!」




まりんさんが進行して、そう言うと、メンバーのアバターが全て消えて、歌声と共に一人のアバターが画面に映された。




「ちわーっす! 皆さんお待たせ! トップバッターは俺だー!」




導入のサビの後の間奏でロイドさんはそう言って、続きを歌いだした。


そしてその後もソロやユニット、色々な形でカバーライブが開催された。


ゆきはさんはマリンスノーと南雲さんと2曲歌っている。



そしてもうすぐ終盤と言うところで、




「皆さん楽しんでくれてますかー??? 今日はなんとサプライズゲストもお呼びしています!」




まりんさんがそう言うと、一人の女性の2Dアバターが追加された。




「皆さんこんばんは! 初めまして! エンゲージ所属の夏川りさです。今日は初めてこういうアバターで登場させていただいております」




おぉ、エンゲージならではの演出だ。


コメント欄も、




『リアル大物来た』

『バーチャル体なのうける』

『完成度高くて草』




「ちょっとできるOL風です! それじゃあ、私もまりんさんと一緒に一曲歌わせていただきますね!」




そう言って、まりんさんと二人で歌いだした。


コメント欄も、エンゲージの気遣いに大盛り上がりで、そして最後に全員集合して歌って1時間半ぐらいのLiveゲージはあっという間に終わりを迎えた。






これも一つの世界だな。


俺はそんなことを思いながら、パソコンの画面を見ていた。

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