助っ人
『goodさん、inしてますか?』
ディスボでgoodさんにメッセージを送り、暫くすると返事が来た。
『ソロ配信中だけどどした?』
『ちょっと助っ人お願いしたいんですが、状況説明したいです』
『もう少しでこの試合終わるから少し待ってて』
俺の配信画面を見ると、ゆきはさんは雑談をしながら場を繋いでくれているようだ。
本当ゆきはさんも、ここら辺は本当慣れたもんだよなぁ。
うまく視聴者さん達と会話しながら、待ち時間退屈な時間じゃなくしてくれる。
暫くするとgoodさんとディスボのボイスチャンネルが開いた。
「おーっす。アークどうした?」
「goodさん配信中にすいません」
「あぁ、いいよいいよソロ配信だし」
「実はですね、今日向ゆきはさんと配信してるんですが、ゆきはさん最近ゴースティングされてまして」
「んん? ゆきはさんってデスト帯じゃなくね?」
「プラチナ帯です。とりあえずヘイトを俺の方に変えようかなと思って、恐らくサブ垢かなと思っったんで、煽ってデスト帯に行ったら、予定通りゴースティングされたんです」
「へぇ、お前はそれでいいん?」
「それは全然いいんですけど、問題はゆきはさんをゴースティングしていたのが、チーターのサブ垢だったみたいで…」
「まぁじ? え、てことはゴースティングチーター?」
「はい…」
「うわぁ最悪じゃん…」
「はい。なんですが、ここで引くとゆきはさんがより狙われるんで引けないんですよ」
「まぁ…だわな……」
「それでgoodさんに助っ人お願いできないかと」
「いいぜ」
「多分ポイント下がりますよ?」
「あぁ、問題ない。ポイントはチームのやつらと盛ればいいし、ゴースティングチーターと引けない戦いなんておもろそうやん」
「すいません…。ありがとうございます!」
「おう! そしたら招待とばしといて! 視聴者さんに説明してから行くわー!」
「了解です!」
そう言ってgoodさんとのボイスチャンネルを終了し、ゆきはさんとのボイスチャンネルにgoodさんを招待して俺は配信に戻った。
「お待たせしました」
「アークさん帰りなさーい!」
「もう少しで助っ人来ると思うんで、少々お待ちください」
「了解しました!」
そして暫く二人で話していると、goodさんがディスボに入ってきた。
「ちわーっす。goodでーす」
「あ、goodさん! 耐久の時はありがとうございました!」
「いえいえー! アーク招待頂戴ー」
「今送りますねー」
goodさんに招待を送るとロビーにgoodさんが現れた。
「goodさんすいません。相手はゴースティングチーターです」
「おっけーおっけー。燃えてきたわ」
「す、すいませんgoodさん…」
「いいですよー! なんかこういうの面白いじゃないですかー!」
「構成どうしますか?」
「アーク次元?」
「いや、次元はgoodさんで俺力士がいいかなと思ってます」
「あぁ、俺はそれでいいよ」
「わ、私は?」
「ゆきはさんはライフでお願いしますねー! それで俺かアークか近い方と行動して、死んだらすぐ起こしてくださいー!」
「キルムーブのやつですね!」
「あぁ…あれはやられましたわ本当(笑)」
「あわわ! すいません!」
「いやいや、大丈夫ですよ! むしろいい思い出です(笑)」
「じゃあ、goodさんが次元で俺が力士で、ゆきはさんがライフで行きましょうか!」
「おっけー!」
「了解です!」
そうしてランクマッチを再開した。
俺の配信画面では、
『good状況わかってきたっぽいな』
『勇者すぎる』
『めっちゃいいやつ』
とgoodさん褒め称えている。
そりゃそうだよな。
だって、ゴースティングチーターが来るとわかっているのに来てくれたんだもんな。
流石にポイント下がると思うし…。
とりあえず、諦めるかやりきるかぐらいまで、何とかgoodさんのポイントの減少を最小限に出来るようにしなければ。
そして、キャラピックを終えて降下画面に変わり、goodさんが降下場所を決める。
「アーク、チーター何枚? 全積み?」
「1枚は確認できてるんですが、他2はまだ不明ですね」
「全積みだったらかなりきついなぁ」
「でも、その1がsaitou_kunです」
「まじかよ。saitou_kunかー。高級な透過と追跡搭載かー」
「あの人有名な人なんですか?」
ゆきはさんがそう聞いてきた。
普段デスト帯のランクじゃないと流石に知らないよな。
デスト帯には、なかなかBANされない有名なチーターが何人かいるんだよな。
その内の一人にゆきはさんが狙われるとは…。
「有名ですよー。定期的にデスト帯で暴れてるやつですね」
「そうそう。しかもチートの性能がいいんだわそいつ」
「そ、そうなんですね…」
「んじゃ行きますか!」
「了解です」
「はい!」
そして、俺達は降下場所へ向かう。
「後降りはー…あー来たねー! アークの方!」
「了解です。サクッと漁ってそっち向かいます」
「ゆきはさんもサクッと漁ったら俺の所に合流で!」
「了解です!」
俺は目につくアイテムを漁り、移動していると、足音と共に射撃音が聞こえた。
「やっば…。そんなところから撃って当たるわけないじゃん…」
「まぁ見えてるからなあっちにはー」
「俺逆から回るからゆきはさんついてきて」
「了解です!」
俺はgoodさんの元いた位置まで、途中何度か撃たれて削られながらも何とか到着すると、
「はいはーい! こっちの配信画面も見た方がいいんじゃないですかーっと! 1枚やり!」
「ナイスです! あ、俺のついてきた方そっち行きました」
「今のチーターじゃねーなー。どれ、っておわっ!」
goodさんはそう言うと一瞬でダウンした。
「起こします! ってえー!!!!」
一緒に行動していたであろうゆきはさんが、goodさんを起こす間もなくダウンする。
「回収行きます!」
俺はそう言って、goodさんとゆきはさんの方に、そっと物陰に隠れながら向かった。
「いますかねぇ…って…」
敵が、goodさんとゆきはさんの死体の近くにいるかどうかを確認するために顔を出した瞬間、俺はダウンさせられ部隊は全滅しロビーに戻された。
「すまん。ちょっと油断した! 次から本気! 今のウォーミングアップ!」
「でも、すごいですね。本当どこから撃たれたのかすらわかりませんでした」
「これ多分1枚ですね」
「あぁ、多分saitou_kunだけだな」
「では次いきましょうか」
そしてすぐにランクマッチを開始して先ほどと同じキャラ構成で降下を開始した。




