大奮発
「さて! それじゃあそんなに時間もないし、交換しよう! プレゼント!」
「賛成―!」
そう言うと女子5人はテーブルの方に移動して、鞄から包装されたものを出した。
「はい、これあっくんね! メリークリスマス!」
と莉乃愛から薄っぺらい箱のようなものを渡された。
「あ、ありがとう…」
「んで直人はこれ! メリークリスマス!」
「ありがとー! メリークリスマス!」
そういうと直人は小さな箱みたいなものを渡されている。
「皆で選んだからね! 開けてみて!」
莉乃愛がそう言うので俺も直人も包装紙を広げた。
「おー!!! GECCIのキーリング! めっちゃいい! 早速使うわ!」
直人はそう言うと、自分の鞄からキーケースを取り出し付け替えだした。
「あ…SHKBだ…。え、結構嬉しいかも」
俺は包装紙の中から出てきた、キーボードを見て言った。
「湯月くんプログラミングやりたいらしいって、りのあちゃんから聞いたからいいかなと思って」
「ちなみに、なんかもう一つ候補あったんだけど名前でこっちにしたよ!」
と雪菜さんと莉乃愛が言った。
「多分、Realtouchかな。でも俺こっちの方が好きそうだったから、嬉しい。少しずつプログラミング勉強してたから早速こっち使うよ…」
もう目まぐるしくあっちこっちに飛んでいく会話について行けず、茫然としていたところ、SHKBのキーボードを見て、俺はようやく現実に焦点があった。
めっちゃチョイスが素晴らしい。
そろそろ買おうか迷ってたところだった。
「さてさて、それでは男子チームからのプレゼントです!」
直人がそういうと俺を連れて、プレゼントが全部入ってる俺が持ってきた大きな段ボールの前に移動した。
そして、GECCIのプレゼント包装がされた紙袋を二つとりだし、彩春ちゃんの方を渡してきた。
そうしてプレゼントを後ろでに皆の前に戻っていく直人の後ろについて、俺も同じように戻ると、もうワクワクとした5人の目がこっちを大注目している。
「ではまずー、彩春ちゃんと茜こっちきてー!」
というと、2人がこっちにやってきた。
「メリークリスマス!」
と、直人が言うので、とりあえず真似して
「メ……メリークリスマス……」
と言いながら、俺達は後ろ手に持っていたプレゼントを2人に渡した。
すると二人は受け取り外装をみて止まった。
「あ…兄貴……ガチ?」
「ちょ、まって…」
と2人が嬉しいというより驚いている…。
「ま、まさか袋だけでぬか喜びを…!」
「まぁ開けてみろよ!」
と直人が言うと、2人はそっと袋から中身を取り出した。そして、
「やばすぎでしょ……」
「こ、これもらっていいの…」
「おう! クリスマスプレゼントだしな! 使ってくれ! 俺と新2人で買ってるから!」
と、直人が言った。
直人からそう言われた2人は、恐る恐る包装紙をとった。
「いろはとお揃いのGECCIのマフラーじゃん!!!!!!」
「え、めっちゃかわいい!!!!!」
「え、兄貴まじでいいの?」
「あぁ、全然問題ない!」
「アークさんもいいの?」
「あ、うん、大丈夫。使って…」
と俺が言うと、
「最高なんだけどーーーーー!」
と彩春ちゃんが良い、
「兄貴が兄貴で良かったと人生で2回目に思ったわー!!!!」
「おい茜、一回目はいつだよ」
「雪菜さんの連絡先でいろいろ買ってもらったとき」
と、当然! みたいな感じで茜ちゃんが言った。
「茜………お兄ちゃんはお金じゃないよ……」
「お兄ちゃんとかキモ。でもこれは最高! ありがとうー!!」
「え、茜写真撮ろうよ!」
と2人が話し出すと、他の皆は「あはは」と笑った。
そして俺達は再び段ボールの前に戻り、直人は俺に莉乃愛と雪菜さんの分を渡してきた。
そしてさっきと同じように後ろ手に戻ると、
「では次にりのあちゃんと華蓮ちゃんと雪菜ちゃん、来てー!」
そう言うと、3人は「私達はなんだろ~」と言いながら席を立った。
「メリークリスマス!」
「メ、メリークリスマス…」
そう言って、俺は莉乃愛に渡した後に雪菜さんに渡し、直人が華蓮さんに渡した。
「…あっくん…プレゼント交換に制限はつけてなかったけどさ……」
と莉乃愛が言い、
「彼女でもないのに、むしろ彼女だったとしてもこれは……」
と華蓮さんがいい、
「こ、こ、こんな高価なもの、う、受け取れないよ!」
と雪菜さんが言った。
それを聞いた直人は、
「まぁまぁもらってあげてよ! ちなみに3人の物は、全て新一人で選んでますので!」
「え、がち? あっくんそんなことできたの?」
「え、いや…」
「えーっとね、無数に選択肢があるとこいつは絶対選べないので、もうセンスが問われにくい外さないものというと、もうブランドにお金を払うしかなかったのさ!」
と、直人が自慢げに言った。
すると、華蓮さんが、
「いや、まぁ、確かにありな選択ではあるけど…そもそも買えないでしょ普通…」
「まぁ、そこは我々無駄に稼いでますから! 既に納税してますので!」
「でも本当…いろはもだけど…こんな高級なもの……」
「高校最後に大奮発なんで、次はないかもしれませんので今回はお納めください~~」
と直人がお辞儀すると、
「ま、まぁ、あっくんが意味不明な大金を持ってることは知ってるから、これ以上言ってもあれだし…今回はありがとうということにしよっか」
と莉乃愛が2人を見て言うと、「むむむ…」と2人とも頷いた。
そして3人は恐る恐る中の箱を取り出し、中身のネックレスをだした。
「え、待って。めっちゃ可愛いじゃん」
「あっくんまじか…刺さるよ普通に…」
「いいね…」
と3人は話していて、とりあえず不評じゃなくてよかった…。
そして3人はそのままそのネックレスをして、お互いを見ながら色々話し出した。
すると莉乃愛がこっちを見て話しかけてきた。
「ねーねー、あっくん! わたしはなんでこれ??」
「…なんか華やかそうな雰囲気がりのあな感じかと…」
「えーえー、あたしは?」
「か、華蓮さんの元気な感じがなんかあってそうだなと……」
「わ、わたしはどう…?」
「鍵ってなんかレトロなので、落ち着いている雰囲気が…」
と、答えると、
「おーーーーー、本当に選んでくれたんだーーーー!」
「湯月くん、直人くん、大事にするね、ありがとう」
「本当、まじでありがとう! ヘビロテする!」
と、3人が話すと、茜ちゃんと彩春ちゃんも加わり、5人で写真を撮りだした。
そして、暫くみんなでイベントの感想なんかを話してパーティーはお開きとなり、皆も帰っていった。
パーティールームを元に戻し、家に帰って部屋に戻ろうとしたら、
「あっくん、これ大事にするね…!」
「う、うん。気に入ってくれた?」
「もち! ありがとね!」
と、莉乃愛がネックレスをつまみながら、少し照れたように言いながら部屋に向かっていった。
俺は早速もらったSHKBをセッティングし、プログラミングの勉強を始める。
あぁ、この押し感好きだなぁ…。
俺はそんなことを思いながらキーボードを少し障り、早く使いこなしたいと思い、プログラミングの参考書を読みだした。




