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~この時、駅まで残り約80メートル~
日付が変わる少し前くらいの時間、駅から続くデッキにはまだ結構な人がいた。
駅に向かって走る人、飲み会帰りでご機嫌な集団、スカウトマンらしき若者、カップル、トークに花を咲かせる女子達…駅には本当に色んな人達がいる。そして、ここでも同業の女の子を自然と探している自分を気持ち悪く思う。
男「*+〆|<÷々→:〒」
女「=#+$€〆*×☆÷」
ガヤガヤガヤ
駅の喧騒で二人の会話が聞き取れない。この頃には二人の青春の行く末が気になって仕方なく、いつの間にか付かず離れずの距離をキープしようとしつつ、必死に聞き耳を立てる自分のキモさに恐怖する。
外はまだ蒸し暑く、駅構内に入ると少しヒンヤリして外との温度差を感じた。