~この時、駅まであと約250メートル~
女「あんな、おっきいドンキあるんだね!」
男「そーだね、オレも知らなかった!」
店「いやいや、あれくらいどこにでもあるだろww」
微笑ましい二人と一緒に歩くオッサンの絵面…ツライな。
エスカレーター少し手前の交差点に差し掛かったところで、
男「じゃあ気をつけて帰りなよ」
女「うん、大丈夫…まだ…電車」
店「え、ココ?駅じゃねーんだ」
勝手に一緒に電車で帰る流れに見えてたので急なバイバイに驚いた。でも、なぜか会話の内容をどスルーのまま駅に向かって歩く二人。
男「あ、オレいま嫌な気分にさせること言っちゃったかな?ごめん!」
女「えっ…」
店「はぁ?いやいや、今の会話のどこにそんな要素あったよ??」
男「いや…こっ、こっからもう一人でダイジョブっしょ!じゃーね。みたいな突き放した言い方に聞こえたかと思って…」
店「おいおい、どこの漫画のモジモジ系主人公だよ。キョドり過ぎだってww」
ちなみに、全くそうは聞こえなかったけどな。
やべーこの空気感なんとかしないと的な、あからさまな動揺を見せつつ、かなり恥ずかしそうに必死に取り繕う草食系男子。
ハッと顔を上げながら、これまた焦った様子でカジュアル系女子が
女「えっ、違う違う!全然そんなことないよー」
「ごめんね、私、一時間前くらいからずっと言いたいことがあって、言おうと思ってたんだけど言えなくて、ずっとそれ考えてたから…」
店「えっ!?なにこの展開!?これ、アレじゃん!絶対アレじゃん!実写映画かよww」
いつかの漫画かアニメかで見たような、王道パターン!まるでテンプレかのような展開にオッサン大興奮。
駅へと続く上りエスカレーターに差し掛かる。