表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/9

エピローグ

短い余談となります





 とあるお昼の長寿番組に若手芸人コンビが呼ばれた

 二人は緊張していたが超ベテランの女性に促されて話は始まる……



「それでは今日のゲストは……レ○ジャーズのお二人です!」

「どうもー、スモれんじゃーこと○○です!」

「カブれんじゃーこと△△です!」

「近頃人気急上昇中のお二人ですが……」


………………


「いや、全部、ねこマスク先輩のおかげなんですわ。」

「マジでそうですわ。あの人はなんつーか、凄かったし……」

「最後まで名前を出さずに終わりましたよね? 番組でも配役が、ミケれんじゃー:ねこマスクってなっていて、あれは何なんだとそこも受けていましたが……」

「プロレス時代にも名前出してなかったですしね……」

「いや、ほんまに芸のことしか、自分が良い芸をしてみせるってことしか考えてなかった人だったんですわ。あの人の姿勢には勉強させてもらいました。」

「でも流石にお二人なら、本名もご存知ですよね?」

「すいませんけど、それは言わない約束になってますんで……」

「ねこマスク先輩との約束は破れませんわ……」


………………


「スモれんじゃーさんは既にお子さんもおられるとか。」

「はい、今度は二人目が生まれます。みなさん、俺の女房は本当に女ですから! むしろめったにいない美人ですから!」

「これ言っとかんと今でも疑われるんですわ。」

「やっぱ、ゲイれんじゃーって名前は無かったですよね。」

「スタッフ、安易過ぎです。でもそのおかげで俺は良い嫁さん貰えたんですけど。」

「のろけんなアホ!」


………………


「今では人気女優の高良巴さんにも近頃、恋の噂があるようですが。」

「あ、それは無いです。」

「絶対無いやろ。」

「どうしてですか?」

「いや、トモエちゃんは……今でも先輩を待ってるから。」

「他の男とか眼中に無いですって。」

「お二人はご兄妹だったのでは?」

「実際には遠い親戚ですよ。近所で育った幼馴染ってだけで。」

「余裕で結婚できる仲でした。そんでトモエさんは先輩しか見てへんかったし。あんだけあからさまやと誰でも気づきましたよ。」

「そうだったんですか。」


………………


「ありがとうございました、レン○ャーズのお二人でした!」





「まさかこの番組に、俺たちが出られるとはな……」

「ピンで売れへん生活しとったときには想像もしてへんかったわ。」

「本当にな……しかしトモエちゃん、大丈夫かな。」

「いくらなんでも待ちくたびれてまうで。先輩も罪なお人や。」

「早く帰って来たらいいのにな……顔見るだけで喜ぶだろうに。」

「ほんまにな……」




 なお、トモエは30前に芸能界を電撃引退。


 大きな衝撃を業界に与えたが……


 この十年で一生分くらい余裕で稼いだので、あとは故郷に引っ込んだ。


 道場での修行と、後継の育成に専念した。



 そこに……


 待っていた人が今更フラっと帰ってきて……


 紆余曲折はあったが結局、幸せな結婚をして……


 子供も何人も生まれて……




「よし、お前は今日から猫にゃん拳の継承者だ!」

「やめろこのバカ旦那!」




 そんな騒ぎがあったかどうかは、誰も知らない。




 今度こそ本当に



 完


おしまいです


ありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ