魔物との戦い(それぞれの無双)
スミマセン遅くなりました。
~前回のあらすじ~
人払いからの
正体を教えるからの
母参戦からの
母の魔法です
~ヴィネ視点~
やっとヨルン様の役にたてる。あたいはこの高ぶる感情のままに背中から羽根を生やし空を駆ける。それにしてもこの戦闘メイド服は実にあたい達向きに出来ている。
普段着ているメイド服は白を基調しているのだが、この戦闘メイド服は黒を基調としていて普通は開いている筈の無い背中から白い素肌が見えている。
これはあたい達が本気で戦う時に服が破けないよう考慮して作られているのだが....正直、滅茶苦茶はずかしぃぃー!
そんな事思っている内に魔物の群れの上まで来たけど.....うん、ここなら被害が魔物だけで済みそうだね。
あたいは後ろを振り向き後続との距離を確かめた。十二分に距離が空いている事を確認しヨルン様に貰った血塗れの実を食べる。
「いくよ!」
あたいは血の息を魔物どもに振りかける。霧状になっているあたいの血は息を吸い込む様に魔物どもの体内に入っていった。
「これがあたいの....ヨルン様の為に手に入れた力だ。とくと味わいな!美しき血の鮮血花」
ヴィネの血を体内に宿した魔物達の身体がまるで花が開く様に次々破裂していく。
「まだまだ行くよ!」
ヴィネの細い指の爪から真っ赤な爪が伸びる。そのまま魔物の中に突っ込みその爪で切り裂きながら縦横無尽に飛び回る。
魔物達も応戦しようとするのだがヴィネのスピードの方が速く反撃する事も叶わぬまま絶命していく。
もし次々と魔物を刈っていく今のヴィネを人々が見たら恐怖しただろ、何せその眼は真っ赤に色付いており口元は笑みを浮かべているのだから。
勿論その後にその姿の事をネアに聞かされ1人恥ずかしく悶えるヴィネである。
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~ネア視点~
「ヴィネ.....いくらヨルン様に良い所見せたいからって少しはしゃぎ過ぎですね。後でしっかり今の姿を教えてあげないと、フフフ」
恥ずかしさのあまり悶えるヴィネを想像して私は思わず笑ってしまいました。
「ヴィネちゃんすっごい強いのね?私も負けてられないわね」
お義母様はヴィネに負けまいと雷の矢をいくつも魔物に放っています。お義母様は頑固者で意外と負けず嫌いなのですね....そういう私もですけど、ね。
私は背中から足を6本だしその先に致死性の高い毒を纏わせる。
そして魔法を放つお義母様に近づく魔物を突き刺していく。その一突きで絶命する魔物が殆どだが、運よく生き残った魔物は後に毒で死んでいく。
「少し面倒なので一気にいきます。糸生成」
糸の強度を鋼の様にし限りなく細くしてその糸を粗い網状にします。後は群れの中に放り投げ、そして力いっぱい引っ張る....するとどうでしょう、魔物がスパスパ切れていきます。これを繰り返すだけで.....地面いっぱいにバラバラになった魔物でいっぱいになりました。
「ネアさん....ちょっとこれは....くるものが....あるわ...」
そうでしょうか?確かにお腹の中身が出たり、脳みそが飛び散ったりしていますが.....中々グロいですね。ですが1面をスッキリさせたので今回は良しとしましょう。それと今後はお義母様のいる前でこのやり方無しですね。
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~ソル視点~
「何という事じゃ....あの子らは一体...」
唖然とするワシに後ろから声がかかった。
「ネアとヴィネの俺達が魔物と呼んでると存在だよ。まぁ今は魔王だけどね」
「魔物で魔王じゃと!?」
「どうソルじいちゃん?2人の事怖い?気が変わった?」
確かに2人の正体には驚いたが、それだけじゃ。
「誰の気が変わったと言うのじゃ?ヨルンの嫁が偶々魔物だっただけの事ではないか。たかだかそれ位の事でワシの気が変わったりせん。それにあんなにも綺麗で可愛い魔王ならワシは大歓迎じゃ」
「ハハハ....ありがとうでもやらないからな?」
「それは残念じゃ....おっとそろそろワシも行くかの。この大剣を試したくて年甲斐もなくうずうずしておるわ」
「年なんだから無茶しないように」
「分かっとるわ」
ワシは地面を強く蹴る、身体が軽い。多分この大剣に何か特別な力があるのじゃろう、まるで全盛期の様に力が漲るわい。
目の前にゴブリン達が迫る、その手に持つ大剣を横に薙ぎ払う。ワシはゴブリンが絶命するのを確認せずに右にいるオーガを一閃すしそのまま後ろをを振り向き様に一突き、迫って来ていたオーク3体の串刺しが出来上がる。
ワシは直ぐに引き抜きオークを足蹴に魔物の群れに突撃する。
「実に...実に楽しい。血が滾る!来い魔物ども!ワシが黄泉へと送ってやるわ!」
迫りくる魔物を薙ぎ払い、1回転すればそれに合わせて死骸が出来上がる。
「まだまだじゃ!もっとワシを楽しませろ!」
魔物の死骸がある程度たまると次の密集地帯に足を運ばせる。
その先でも死骸の山が出来るまで....
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~ヨルン視点~
「皆、派手にやってるな。ヴィネは新しく力を試しながら戦ってるな。ネアと母さんは....またエグい戦い方を、母さん当分肉を食えないな。ソルじいちゃんはと、うん流石はギルドマスターをやってるだけはある。実に無駄の少ない動きで魔物を捌いているな、これが終わったら俺もあの動きをソルじいちゃんに教えて貰おう」
「さて、俺もそろそろいいかな?」
俺は地面を思いっきり踏み飛び上がる。
「おっ!奥にオークキングがいるな。あれは俺が頂くか」
地面に着地後一直線にオークキングの元まで駆け抜ける。
「取り敢えず、一発殴るか」
かなり抑えて殴ったのだが.....
ドガァァン.....
「あーやってしまった....」
オークキングが消し飛んだまではまだ良かったのだが.....ついでに後続に続いていた魔物までを吹き飛ばしてしまった...後ろがまっさらだ。
ふと後ろから幾多の視線を感じるので振り返えると、驚くことに全ての者が手を止めこっちを見ていた。
物凄く居心地が悪く思わず頭を下げたのだが、この時周りの視線がこっちを見ているが俺に向いていないことに気がついた。
「誰ですか?私の可愛い部下達を殺して回っているのわ」
少し変わった気配が後ろからし、バッと振り返ると空から禍々しい雰囲気を纏った人物が俺の目の前に降り立った。
「俺達だが何か?」
戦闘シーンって難しいですね。