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避けられる理由

美来は夢の中にいた。

「……あれ? これって……」

そこは夢と区別ができない程意識がはっきりしていた。しかし、視界はぼやけていてよく見えない。試しに自分の手を見てみるがやはりぼけていた。

「目がよく見えない……夢?」

ぼやけている視界の奥では何かが動いているのが見える。

あの色とシルエットは……バムとレゲインとカクランと……黒髪のロングなんていたっけ? あ、私か。

するとバムのシルエットが何かに当たり物かげらしきところに倒れてしまった。

「ば……!?」

そこで目が覚めてしまった。

ーーピピッピピピッピピピッ……

目覚ましが鳴り響いている。

「……?」

起き上がり目覚ましを止める。

頭が冴えず伸びをしてみるがスッキリしない。まるで半分ほど寝ていない感じがする。

美来は忘れっぽい為、自分では目覚ましをかけない。予定がある日や平日はバムが目覚ましをセットし、翌朝、目覚ましで起きた美来のところに来る。

美来はベットから降り髪を整えて髪留めをつける。服を着替えた所で部屋の扉をノックする音が聞こえた。

「はーい!」

返事をすると扉が開きバムが入ってきた。

「おはよ! 美来ちゃん」

「おはよう、今日何かあるの?」

「ふふっ、美来ちゃんそこは覚えたんだね、目覚ましがなる日は私が来て予定があるって」

「へ? バムは予定なくても無断で入ってくるじゃん」

バムはその話を聞いて時間が止まったように固まる。美来が何度も続くことや余計な事に対して記憶力が働く事を時々疎ましく思っていた。

「どうしたの?」

「べ、別になんでも無いよ……今日は三時に先生と待ち合わせだよ?」

美来は話を聞きながらメモを確認する。

「ケーキ……あ、ねぇレゲインも誘いに行こう?」

「……う、うん……待ち合わせってだけ書けばよかったぁ……」

「なんでバムはレゲインが嫌なの? 嫌いなの? 滅多に笑わないけど冷たくはないじゃん」

「そういうわけじゃ……」

バムは美来を見て少し呆れる。バムにとってレゲインは自分の中で一番の友達である美来を取っていく存在にしか思えないからだ。

けど、今の状況なら私がいないと美来は困るよね? 疎遠になる心配は今の所無いよ


「は? なんで俺も行かねぇと……」

「美来ちゃんが誘おって言ったからだよ」

美来は扉の隙間からレゲインの部屋を覗いた。

「おい……」

「ゲームしてたの? あれ? 他の部屋と色とか雰囲気違う……」

レゲインは美来とバムを扉から離し廊下に出て扉を閉め腕を組んだ。

「部屋の壁紙とかは自分で変えてもいいんだよ、店街に売ってる店もあるし」

「へぇ〜」

バムは美来が感心しているのをみて水を差す。

「美来ちゃん、部屋を寝床としてしか使ってないじゃん。壁紙変えても意味ないよ」

「あ、そっか。ねぇ、レゲイン、カクランがケーキおごってくれるって言ってるし一緒に行こうよ」

「それ、お前らを誘ったんだろ? 俺が行ったらあいつさすがに凹むんじゃねぇか?」

それに、外でたくねぇし……

レゲインは今の発言で美来とバムが驚いているのに気がついた。バムは何故かニタニタしていて気持ち悪い。

「な、何だよ? 行くよ、行きゃあいいんだろ。ケーキ食べたいし」



三人できたのを見たカクランは特に反応は変わらなかった。

そのまま店に行きケーキを頼んだ。

「レゲイン、どうかしたのか?」

「どうもこうも、お前、俺だけ自腹とかにしようとしてんだろ?」

「はい? クスッ……まさか、お前の分も払うよ……そもそも美来誘った時点でお荷物が付いてくるのは予想できたしな」

「お、お荷物……」

レゲインは清々しい笑顔で自分を見て軽くそう言うカクランを見て頭にくる。メニューを取り更にケーキを追加注文した。

絶対一万以上払わせてやる……こいつ……

「先生、美来ちゃん誘ったのに何で私が先生の隣に座ってんの?」

「自然な流れで……僕のせいじゃないよ? レゲインも僕もお互いの隣と向かいに座りたくないからね」

バムは向かいに座っているレゲインが注文したケーキに手をつけようとして机の下で足を払われ道側に倒れた。

「きゃっ!?」

「人のものに手ェ出すなよ、自分で頼みゃあいいだろ」

美来はその光景に食べる手を止めてぼけっとしていた。

「美来、どうしたのかな?」

「えっ? 何か今の見た事ある気がして……うわっ!?」

美来がふと窓側を見るとツノメが当然のように覗いていた。

バムとカクラン、美来は驚いていそれを見ていたがレゲインは前を向いてケーキを食べ続けていた。

ツノメは入り口から入ってきて四人が座っている机の前で止まった。

「へぇ〜レゲインって甘い物が好きなんだねぇ」

「んぐっ!?……ケホッケホッ!」

レゲインはツノメの声に驚きケーキを詰まらせた。

美来は軽くレゲインの背中をさする。

「レゲイン!? 大丈夫?」

レゲインは水を飲み咳が治るまでゆっくり息をする。治ったところで一息つきツノメの方を向く。

「大丈夫なわけあるか! 何で入ってくんだよ!」

「……ん? レゲイン見つけたからだよ?」

美来とバムは訳が分からないと言った表情をしていた。

カクランはそれを見て軽くからかおうとする。

「あれ? レゲイン女の子に興味ないかと思ってたら意外と……」

「てめぇと一緒にすんじゃねぇ! ってえ?」

バムより先に何でこいつが俺をからかいに入ってんだよ?

「君は三年の子だよね? 時々見かけるけど」

「っ……!? か、カクラン……そっか、レゲインのクラスってあなたが担任だったの……」

ツノメは何かを考えるそぶりを見せ何も言わず出て行った。

レゲインはツノメが去っていくのを見てカクランの方に視線を移す。

「どうかした?」

「え……何で避けられてんだ?」

「僕がいろんな人をナンパしてるから避けるんじゃないかな?」

「……ちげっ……そっか、自覚あるんだな」

……もし館でソテが言ってたことが当たってりゃあ、カクランが……

カクランはにっこりして頷くがレゲインは何の反応もせずケーキを食べる。

んなわけねぇか……。

美来はみんなの反応が理解できず首をかしげていた。

「レゲイン、何言おうとしたの? あの子何?」

「……別に何も言おうとしてねぇし、何でもねぇよ、あんな奴」

「へ?」

やっぱり外見だけならモテてるのかな? クールキャラには見えないけど……

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