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逃した理由

美来達の目の前をレゲインとカクランが通り過ぎて行った。

「今の!」

「うん……」

バムと美来は二人のあとを追って行ったが、来た道を戻ってきたカクランとしか会えなかった。

カクランは少し落ち込んでいるようだ。

「先生? どうしたの?」

「やあ、バム、美来……レゲインがこないだの教頭の調査のせいで退学通知受けたんだよ」

その言葉に美来とバムは衝撃を受けた。

態度が悪かったもののそれなりに頭も良くて教頭からも嫌われてはいなかったはずのレゲインが教頭から退学を言い渡されるなんてありえないと思っていた。

「って、校長の判断無しでそんなことできるの?」

「教頭って校長を嫌ってるからな……」



「残念……私に殺られる前に逃げられたわよ」

「逃げた……? 親父が魔女から逃げただと?」

魔女はそばの岩に腕を叩きつけ氷を割り、銃を捨てる。そして地面に沈んでいった。

「待てよ!! ……くそっ」

あの親父が逃げるわけねぇ……何が

急に携帯の着信音が鳴りルウブは一瞬驚いて飛び上がった。

「っ……何だよ」

電源きろっかな……

電話に出るとメアリというドラゴンから呼び出しの連絡だった。



その日の朝食もバムと美来二人で食べていた。

「バム……何でレゲインは自分の母親のこと答えないんだろ?」

バムは美来のその質問に食べ物を喉に詰まらせかけた。

「ケホッ! 美来ちゃん……」

「だ、大丈夫!?」

水を飲み何とか助かった。

「美来ちゃん、前の教頭の調査の内容覚えてたんだ……」

レゲインの様子がおかしくなる前、教頭は全校生徒の生みの母親の種族を調査していた。

レゲインはコウモリと書いて提出したらしいがそんな嘘は直ぐにバレてしまった。

「わ、私だって覚えてる時は覚えてるよ!」

「ごめんごめん、実は魔女か人間だから言えなかったとか?」

「バ……ム……」

「ん?」

バムは美来が見ている方を見てしまったと思った。目の前にレゲインが立っていて美来とバムを見下ろしていたからだ。

「全部聞こえてんだよ」

そう言ってそそくさと外に出て行った。

「ゲレイン!」

バムと美来はレゲインを追って外に出る。

外は雨がしとしとと降っておりレゲインの姿はない。

校舎前の噴水がある広場まで行ったがどこにも居ない。



移動塔付近には最後に到着した水色の髪と目が特徴のウォータードラゴンリーダー、メアリを含めたドラゴン達が集合していた。

「傘はささないのですか?」

「それはフラサがファイャードラゴンだからでしょう? 私はウォータードラゴンなので平気よ」

ファルも傘をさしルウブの横に立っていた、その為ルウブには降り注ぐ雨だけでなく傘から流れてきた雨水もかかり他の者より濡れていた。

「……オレも平気だけど、ここまで濡れるつもりはねぇのに」

「何がだ?」

「わざとオレの横に居るだろ」

メアリがそこで手で静止を促す。

「そんな事より……!?」

メアリが話を始めた途端地面に太い光る線が現れた。

「これって!」

ルウブが驚いて手を離したのでおぶられていたノイが落ちた。


光る線は島全体に広がり一部が欠けた巨大な魔法陣を展開していた。


美来とバムは驚いて光っていない場所に退いた。

「何これ……」

「分かんないけど……なんかやばそ……」

すると後方に魔女が着地した。

「成る程……光から逃げて正解だよ、そこに長時間いると魔力のない人は直ぐに意識をなくしてしまうからね」

バムは美来を後ろにして守るような形でさがる。

「とりあえず、その後ろの子は保護しろと上から言われている……」

灰色の髪をした魔女はゆっくりと近付いてくる。



ーードンッ!!

「っ!?……何だ、今の」

大きな爆音が立ち入り禁止区域の入り口付近の木の上でじっとしていたレゲインの元にまで聞こえた。

魔女らか……戦闘でも始めやがったな

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