脱出の理由
「な……!!」
地響きと揺れと共に天井、壁にひびが入り崩れ落ちてきた。
天井と共に、氷の瓦礫が降ってきてそれに紛れてルウブとメランが落ちてくる。
積もった瓦礫の山に着地し、ルウブは腹部に刺さったレイピアを引き抜いた。
「くそっ……痛っ……ゲホッ」
「何考えてるんだ、お前まで頭に怪我を負って……」
「敵の心配かよ……気持ち悪い」
少し離れた場所でカクランが瓦礫を押しのけ美来を抱えて上に出る。
「なんだこのありさま……」
壁の向こうにいたバムはカクランと美来の姿を見つけかけよる。
「美来ちゃ……んっ!?」
バムは足を滑らせカクランの目の前で転けた。
「ここどこだよ、何だこれ……」
レゲインはフードが脱げた頭を押さえ目の前に広がる光景に驚愕する。
目の前の床が崩れており、自分が落ちるギリギリの場所に座っていた。更にその下では氷の瓦礫が散乱していて、とても自分が気を失っている間に何があったかだなど全く想像がつかないほどだった。
「ドラゴン同士が?……んな馬鹿な話……!」
左右に足をずらして女の子座りをして前に手をついていたレゲインの首筋に冷たく鋭い刃が突きつけられた。
「動かないでくれるかしら? レゲインちゃん」
「お前は……死者の魔女アン、俺にそんなもんが通じるわけねぇだろ」
アンの持っているナイフはカチカチと音を立てながら強い力で手から離れた。
「何これ!」
レゲインの真横でナイフが浮いている。
ナイフはアンとレゲインの間に深く突き刺さり、レゲインが座っていた床が本人ごと切り落とされた。
「はっ!!」
アンは慌てて下を覗きレゲインが落ちていくのを見ていた。
レゲインは途中でコウモリの姿に変わり飛びたちある場所へ向かう。それを見たアンは笑みを浮かべた。
レゲインは空中で人の姿に戻り両手に探検を握る、そして魔法陣の描かれた紙を一枚前に出す。
「カノーネ」
紙を中心に魔法陣が現れそこから砲弾が壁に向かって発射され壁を破壊した。
壁の向こうには大きなペンを抱え驚いている魔女がいる。レゲインは魔女の目の前に着地しそのまま右、左と斬りつける。持っているペンでなんとか防ぐ。
「いや、やめっ……わ、私は戦えないの」
「知るかよ」
魔女の握っていたペンが強い力で何かに引っ張られる。
「あっ!」
持って行かれないようにしている魔女にレゲインは容赦なく切り掛かり、魔女が仕方なくペンを手放したところを斬りつけ、首を刺した。
魔女は信じられないというように首元に手を触れようとするが、レゲインが短剣を抜き取り血しぶきが舞い、魔女は力なく倒れた。
レゲインは短剣を消し下の瓦礫の上に下りると美来達の方へ歩く。
レゲインが美来達に見える場所までくると、バムは驚いていた。
「ゲレイン! 自力で逃げたの!?」
「何だよ、逃げたんじゃねぇし」
レゲインの頬や服などには血のしぶきが染み込んでいた。
「レゲイン……大丈夫なの? 血……」
「俺の血じゃねぇし、てか、この状況何?」
レゲインは押さえつけられているルウブの方を見て状況を把握しようとする。
「僕もよく分からない……けど巻き添いくらいたくなければ逃げた方がいい」
「……えっと、もう逃げた方がいーと思うけど……もうすぐこの場所崩れるからな」
ルウブはメランに上から馬乗りにされ身動きができないようにされていた。
「ぐぐっ……」
抵抗をすると思いっきり叩くように頭を押さえつけられ、顔を近づけられる。
くそっ気持ち悪い、何だよ!
口が触れそうになった瞬間、建物全体が振動し始め壁や床にひびが入り始めた。
「何で……! アン、君が何であいつを逃した!!」
ルウブは注意が自分から離れたのに気がつき頭を振り手をほどき相手に頭突きを食らわせ、ひるんだところで蹴り離した。
崩れ去る前に外へ向かおうとするが足元が揺らぐ、出血による貧血と頭突きによる衝撃で意識が薄くなっていた。
「何だよ石頭が……いっ」
動きやすいよう周りに転がっていた氷を消し走る。
美来達はレゲインのシールドとカクランの結界で瓦礫を弾きながら外へと逃れる。
崩れていく建物を見ながら砂埃を払う、レゲインは血で汚れていたのではらっていない。
「気持ち悪いな……シャワー浴びてぇ」
「そういえば、ゲレインって何で居なくなったの?」
「知るか、んなことより服洗いたい」
レゲインは話を誤魔化した。
レゲイン




