消えた理由
「こんな所に洋館なんてあったんだな、俺の家に似てんな……」
「へ〜レゲインの家ってお金持ちなの? 荷が重そう」
「多少は……てか美来の頭でよくにが重いなんて言葉出たな」
バムはよっぽど嫌だったのか木のそばでいじけている。
ナーゲルは少し焦ったような様子だ。
「そんな、あり得ない……シャンはこういう所を怖がって入れるはずないのに」
「あいつって何歳なの? いつも幼稚だけどよ」
ナーゲルは顔を上げレゲインを見る。
「答えたくねーのかよ、おい、俺はここで引き返した方がいーと思うけどな」
バムと美来の方を振り向くと、バムは怒りだした。
「ここで引き返すの!? 私の苦労はなんなの!? 行くよ!」
バムはレゲインを押して洋館の中へ入った。
美来、ナーゲルも後に続く。
洋館の中は真っ暗でカビ臭く埃っぽい。
レゲインは魔法陣の書かれた紙を取り出し“リヒト”と唱えた。紙は光る球体へと変化しレゲインの横で浮いている。
「こんな場所に入って正解だと思うか? そもそもこんな所に洋館なんて建ってたの見えたか? 見えてねーだろ」
「ゲレイン、つべこべ言わず捜すよ」
「もし危なくなったら壁破ればいいと俺は思うけど」
レゲインの話を無視して洋館の奥へと入っていく。
レゲインは話を聞聞き入れようとしてくれなかったからか少しむすっとしている。今にも明かりを消してしまいそうだ。
だが、レゲインの言うようにこの場所にこんな建物が建っていたらもっと前から気がついていたはずだ、校舎からはよく見える場所にあるのだから。
「ここって幽霊屋敷とかじゃないね」
「美来ちゃんなんでわかるの?」
「えっと、わかるとかじゃないんだけどなんとなくかな」
ーーキャハハハ
「「!?」」
「何処が幽霊屋敷じゃないんだよ、人間の感覚は当てにならないな」
「ナゲール怖いの? 子供の笑い声がしただけなのに」
ナーゲルは美来を馬鹿にするがバムにおちょくられる。だが、心配そうな表情を浮かべ黙り込む。
レゲインはふとつぶやく。
「幻影の魔女……」
「幻影の魔女? この場所が幻影とでも……」
ナーゲルが言いかけた時、レゲインの明かりが消えた。
「ちょっと! ゲレインいくら聞き入れてもらえないからって私たちは暗闇じゃ動けないんだよ!!」
「は? 俺が消したんじゃねーよ」
バムはレゲインがいらだって明かりを消したものだと思いレゲインに怒るが違うようだ。
「ば、バム皆んないる? な、何にも見えないよ」
美来はいきなりの暗闇に軽いパニックになっている。
突然四人を照らすスポットライトがつく。
「何だ? これ」
「ライト以外の何だってんだ?」
そのスポットライトは四人を囲んで照らすだけで周りは真っ暗なままだ。
そんな中少し離れた場所にもう一つスポットライトがつき、ウサギの人形とナイフを持った女の子が照らされる。
「キャハハハ ようこそ私のパーティーへ」




