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気に入らないだけ

ルウブ「お前、昔口紅つけた事あったよな」


カクラン「は? ……うん……あったかな」


ルウブ「何でそんな事したんだ?」


カクラン「幼い故の好奇心だよ好奇心……小さい女の子がたまにやるだろ? ビジュアル系とかさ」


ルウブ「お前、ただの男だろ」


カクラン「単なる好奇心だよ!! ワザと僕のトラウマ引き起こしてるだろ!? だいたい、ルウブだって母さんのリップをーー」


ルウブ「幼い頃は……。切れてたし。仕方ねぇじゃん? 仕方なかったんだよ」


カクラン「ほらね、ルウブも同じ反応する。母さんには見た目褒められたんだよ、それだけならいいんだ。それだけなら」


ルウブ「間接キスって一言と狂気的な嬉しそうな目さえ無ければな」


カクラン「しばらく怖くて母さんが使ってる皿とかシャンプーとかに手が出せなくなったから」


ルウブ「使わなくなってもリップを常時装備……」


カクラン「それ、買ってから何十年経ったの? しかも、母さんの物と同じ」


ルウブ「え? ……てめぇら忘れねぇと喰うぞ」


カクラン「うん。分かったから、誤解招くからその言い方やめな。本編よろしくね」


ルウブ「お前の発想が如何わしいんだ」

「ダメね」

「ソテさんは先生の方を心配するんですか?」

ソテは顔を逸らした。そして不服そうに美来から最後の一枚のトランプを引き抜いた。

「私の勝ちね」

「分かってるわよ。運がいいだけのくせに!」

「それで、えっと……」

携帯の画面を何度も確認する美来にしびれを切らしたソテは美来に手を出した。

「質問したのはあなたじゃないんでしょ。繋げなさいよ」

美来は仕方なくレゲインに通話を繋げ、ソテに携帯を渡した。

「あなたが他人の心配なんてね」

『別に俺が知りたいわけじゃねぇし。教えろよ早く。美来が勝ったんだろ』

「最近ね、二年の方が来るのだけれど、アレはあなたの親が決めた相手ではなくて?」

『は? だったらなんだよ? 本題を言えよ』

「今日までに死んだ人はこのクラスを省いて順番に一人づつ、一年一組でも死んだんじゃないかって噂もあるわ。いいかしら? あぁ、二年の方にあなたの居場所教え……!」

レゲインの気に触ることばかりわざと口にするソテを見ていた美来は突然立ち上がりソテが持っていた携帯を蹴り上げ、手で掴んだ。

携帯からはレゲインのソテに戻せと言う声が聞こえたが通話を切った。

「何するのよ!? 蹴り上げて顔に当たったらどうするのよ!」

「言ってること酷いなって思って。大人気ないよ」

美来の言葉にクロが頷くとソテは拗ねたように黙り込んだ。

そこで丁度美来の携帯にカクランからディネを見て来てという着信が入ったため、美来は医療館に向かった。

「ソテさん、レゲインと何かあったんですか?」

「気に入らないだけよ。貴族としての自覚は無いのかしらね」

「親から離れようとするのが羨ましいんですね」

「違うわよ!!」

机に手をつき立ち上がってしまってからソテは後悔した。


美来が医療館の前に着くとディネが出て来た所だった。

「ディネ」

美来が呼ぶと驚いた様子で顔を上げた。

話すため、医療館への道の途中にある噴水の広場のベンチに座った。

「どうかしたの?」

「え?」

「え? ぼくに用があって呼んだんだよね?」

美来は医療館まで行きディネを確認するという事だけを考えて来た為、カクランに頼まれたという事は忘れていた。

「医療館にいる間、ディネと話さなかったから心配して?」

「何で疑問形なの?」

「何処かで心配して来た」

読めない自分の行動を考察した結果出た答えだった。

何も話さなくなったディネを見ると膝に肘をつき顔を両手で覆っていた。

「……ディネ?」

「やばい……君、優しすぎだよ」

カクランに頼まれて来たのだ。

美来は照れ臭そうに前を向いた。すると目の前を医療館に向かってスキップするツノメが通り過ぎた。

「美来? 何かあった?」

「え? うん、二年の人が多分レゲインに会いに行くのが見えた」

ディネはさっき目の前を通り過ぎた人を確認する。女性だということは分かった。



レゲインはずっと部屋の中にいた為ベットにうつ伏せになっていた。起きようと膝を曲げる。

机の方からバムの元気な声が響いてくる。

「何でお前、元気なんだよ」

「何でって?」

「太陽が栄養源みてぇな奴だろ、お前。それともお前自身が太陽なのか?」

「燃えちゃうよ? ゲレインだって暗闇が栄養源じゃん。何でへばってるの?」

レゲインはバムの映る画面に顔を向ける。

「暗闇が栄養源って何だよ。電気ついてるし」

突然バムとの通話が切れた。よくある事なので気にしなかったが、直ぐにリュコスから一方的に通話が入った。

「初めましての方がいいかな? 君と話すのは……」

怠そうにベットから這い出て机に来たレゲインは通話を切ろうとクリックを何度もする。

「ちょ、君?」

消えない事に気がつくと機会のコードを探し始めた。

「まともに話しを聞くきは無いのかね。そんなに探しても見つからないよ、まぁ、座って聞きなさいな」

机の端からひょこっと顔を覗かせる。

「私はヤギとは違ってただの死体には興味ないからね……君の名前は?」

「……興味無いからカルテすら見てねぇのかよ。答えるかよ」

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