合流
バム「小さい子って何で癇癪起こすんだろうね」
レゲイン「癇癪って?」
美来「怒ること。バムもレゲインもあるでしょ? 私は覚えてないけど」
バム「6歳ぐらいの時、ダメって言われたから」
美来「ストレスたまるよ?」
レゲイン「小さい頃……?」
バム「怒って叫んだり暴れたりだよ」
レゲイン「ねぇよ。一切身に覚えないし」
美来「可哀想だね」
レゲイン「お前今何想像した。別に人と関わってなかったわけじゃねーぞ!」
美来「ごめんね……」
レゲイン「やめろよっ!」
バム「あ、ゲレイン泣いた。本編よろしくねっ!」
レゲイン「泣いてねぇって!」
美来とレゲインは部屋から出て直ぐにバムと鉢合わせた。
「あれ? ゲレイン泣いてたの?」
レゲインが文句を言おうとすると美来が遮るように言った。
「子供らしいから良いんじゃないかな? レゲインってば……」
「ぅ……おい」
美来が話を遮ったレゲインの方を見るとレゲインはその先を言わず顔を背ける。
「んな事より、お前どこ行ってたんだよ。美来捜しにきたのに一人単独行動しやがって」
「知り合い見つけて追いかけた」
「だから何で……」
バムが珍しく軽く頰を膨らませ赤くして目を逸らした。
「別に何でもいいじゃんか。美来ちゃん見かけたら行くのと同じだよ」
それを見た美来とレゲインは少し目を見開いて顔を見合わせる。
「こっちがどんだけ危なかったか。まぁ、お前自由奔放だし聞いても意味ねぇな」
呆れ気味のレゲインを見ていつもの調子でバムが笑うと、美来とレゲインの来た方向からカクランの声が聞こえた。
二人が振り向いた方にはカクランとシュウイが走ってくるのが見えた。何故かカクランは嬉しそうだ。
「いや、よかった三人とも無事みたいだね。あれ? レゲイン泣いてたのか?」
「うるせぇ! って、そいつ……」
レゲインと目があったシュウイはカクランの背後に隠れる。カクランは背後から覗くように美来達を見るシュウイを見ると苦笑いをする。
「あぁ、シュウイは大丈夫だよ。僕ら側の人ね」
「そ、それだと嫌なので味方と言ってもらいたいです。私はそんな趣味ないです」
レゲインは訝しげにシュウイを見る。すると美来が口を開いた。
「私達もカクランみたいな趣味は無いよ?」
「二人とも酷いなぁ。男の人の顔みて好みの子探すのと同じなのに」
「私そんなことしないよ。話したことない人の顔ジロジロ見るなんて」
「んふふっ僕もだよ女性かって事しか見てなくて顔見たら元男性だったからね」
不幸自慢を始めたカクランを置いて四人は出口の方に向かった。
ルウブはテンスラに説得をされ出口に向かっていた。テンスラが仕方なさそうな溜息をつき聞いた。
「ルウブ、死ぬって事分かってただろ?」
「は? んな事知るわけねぇだろ」
「じゃあ何で彼女捜しなんてしたんだ? 後継ぎ居ねぇと群れが混乱するからじゃねーのか? てか、群れの中にお前気に入ってるやつ何人もいるだろ?」
ルウブは前を向いたまま黙り込んだ。
反応をしないルウブの様子を確認するため顔を見る。
「お兄さんは大変だ。弟のことを気にしていつまでも守る気で居て更に群れのことを第一に考えて二つを天秤にかけられない」
「はぁ?」
「何だよ? 俺は別にルウブだなんて一言も言ってねぇぞ。お前に当てはまったのか?」
ルウブはハメられたと唇を噛んだ。
「綺麗事とか嫌いだけどよ、本当お前一人でやってると身を滅ぼすんじゃね? 助けるのにその相手の助けは斬り捨てるとかやめた方がいいと思うけどな。音信不通になるかもしれねぇし」
ってこんな感じに言わねえとお前ら相談して来たくせにアドバイスすら聞かねぇしな。
全く、迷惑な年上の幼馴染だよな。
ルウブの様子を見てテンスラは見えないように笑った。
「お前、彼女とかつくらねぇの?」
「あいにく、俺もカクランと似た考えなものでね。まだ嫌だ。ってルウブに言われたくねぇんだけど!?」
「最悪だわ。お前らと同じとかよ」
「真顔だとからかってる感ゼロだからやめろよ……な」
ルウブの方を見るとテンスラ自身も見たことのない笑みを浮かべていた。
「オレら、カクみてぇに貢いではねぇけどな」
「うん。あれはできねぇわ。知らねぇ奴とキスして友達的な関係よくやるよな……」




