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殺される

カクラン「そう言えばさ、牛だけど牛乳飲んでるからーー」


アウラー「飲んでないの! わ、私、牛乳、嫌い……」


カクラン「何故に?」


アウラー「まるで、他人の飲んでる気分になるから。私が子牛なら何とも思わないよ、成人だからね」


カクラン「……てっきり飲んでるからかと思てたよ。でも、シチューは食べられるんだよね?」


アウラー「うん、シチューは食べれる。って! ナチュラルに私の体型に触れないでよ!」


カクラン「あはは、大丈夫大丈夫、胸が膨よかな子なんていっぱい……グフッ!?」


アウラー「か、カクちゃんは時々、そういう弄り方するから殴られるんだよっ!」


カクラン「こんな事言った事そうそう無いよ……痛え」


アウラー「えっ? なんで言ったの」


カクラン「殴られないと思った。って、何赤くなってるの?」


アウラー「ほ、本編よろしくね!」


カクラン「流石に殴られるんだな……」

テンスラはカクラン達が戦っていた場所へ向かっていた。

カクランから聞いていたブラックドラゴンが魔女とケイヴ帝国の中へ入って行くのを見ていたからだ。

あいつらと鉢合わせればどっちかが死ぬ。

だが、カクラン達が戦っていた場所に着いた時目に映ったのは、横たわるカクランと側で膝を抱えて寂しそうにしている魔女だった。

「カク……? おいお前っ」

「ち、違います!! 私、そこまで恩義を忘れるような人じゃないですよ! 助けてくれた人を殺すだなんて……」

テンスラはカクランの側に膝をつき動かなくなったカクランに触れようとする。

「……?」

が、致命傷であろう傷口を見て手を止めた。

「おい、カク。後で本当に殺されるぞ」

「え? 何言ってるんですか?」

シュウイはテンスラの言葉を聞き床に手をつきカクランを見る。

するとカクランは起き上がり目を開け口からビニールを取り出すとテンスラと驚くシュウイを見て笑った。

「正直、あの時に気が付かれたらどうしようかとヒヤヒヤしたよ。助かって良かったねシュウイ」

立ち上がると上着を脱ぎ黒い服の下から血まみれの袋を取り出した。袋の中には何かの肉が詰められている。

「お前、生肉服の下に隠すとかどうかしてんぞ」

「血は自分のだよ? 短期間で用意したから貧血にならかけたけどね」

ズボンのポケットから変わった模様の袋を取り出し中から水とタオルを取り出した。タオルを水で濡らし血で汚れた所を拭く。

上着を羽織ると立ち上がって嬉しさで涙ぐんでいるシュウイの頭を撫でた。

「あはは、ごめんって。ルウブも僕も死なずに済むのはこれしかなかったんだからさ」

「死ぬって、ルウブに嬲られながら死ぬって」

「そりゃあ、僕の横で凄い泣いてたし……あの時、殴られるかと思った」

カクランがいつもの軽い調子で笑いながらテンスラと話しているとカクランにシュウイが抱きついた。

「わ、私、助けてくれた方を私のせいで死なせてしまったと思ったじゃないですか! 事前に言っていただければこんな……ま、魔女にあるまじき事などしなかったです!」

カクランは驚いてシュウイを見ていたが口元に手を当てクスクスと笑いだした。シュウイは訝しげにカクランを見上げる。シュウイの肩を掴み体を離させ言った。

「ほらほら、気の弱そうな子が簡単に男に抱きつかない。危ないよ?」

「き、キスした人に言われたくないです!」

その様子を見ていたテンスラは軽い咳払いをし話しをやめさせた。

「んな事より、お前ら大丈夫なのかよ?」

シュウイとカクランは揃ってテンスラを見て首を傾げた。

「カクはまぁ、助からねぇとして」

「えっ!?」

「魔女の君は、これ裏切りじゃないのかよ? ケイヴ帝国の奴ら黙ってねぇだろ?」

カクランが自分の事について聞き返すタイミングを伺う中、シュウイは俯いて申し訳なさそうに口を開く。

「じ、自分で何とか……出ていくしかないでしょうね。蔓の魔女など私を毛嫌いしていますし」

「いや、しばらくはこいつの側に居れば助けてもらえるよ。求めなくてもな」

皮肉を込めてカクランを見てテンスラがそう言うとカクランは頰を軽く膨らませた。

「そりゃあ、せっかくルウブから助けたのに死なれたら意味無いし。女の子だからじゃないからね?」

「いえ、申し訳ないですし……一人で」

「申し訳ないって思うなら安全な所見つかるまで僕の側にいてよね。ってテン? 僕この後死ぬんじゃ?」

テンスラはさっきの冗談の話しを忘れたフリをし話題を変えた。

「ルウブ追いかけるぞ。あいつ泣いてる時ほんと面倒くせぇし泣かしたお前が何とかしろよ」

「はいはい。あ、シュウイも来て」

歩きだしたテンスラについて行こうとカクランは前に出たがシュウイが動かないのに気がつきシュウイを呼んだ。

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