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地下墓地

地下墓地は二人ほどが通れる幅のレンガでできたトンネルのようになっており、地下に張り巡らされているようだった。

「いつこじ開けられたの?」

「夏休み入って二日目の祭りの日」

「夏休み?」

「貴方達も警備学校の休み期間だよね」

バムはシスターも警備学校の生徒だと気がついた。なるほどとうつむいた瞬間足元で光るものを見つけた。

「どうしたんだ?」

後ろから付いてきていたナーゲルが突然立ち止まったバムを覗き込む。バムは足元に落ちていたものを拾った。

「何だそれ」

「ピアスだよ、多分ルウブのなのかな?」

「魔女の罠って可能性もある」

バムは握った手を開きピアスを見る。耳にかけるフックの部分に血が付いていた。

耳ちぎれたのかな?

「入ったのは間違いなさそうだな。こんなトンネル内でこっちの体力がもつか……」

「貴方達、この中を探索するの? なら崩れた場所とかないか確認してきてほしい、私は教会にいる」

シスターは踵を返し出入り口の方へ向かう。

「ちょっと、こっちも限界。ディールス、エリスンのことは頼んだ。こっちも教会にいるから」

ナーゲルはそう言うとシスターの後をついて行く。すると、シスターは足を止め振り返った。

「このトンネルはどこかでケイヴ帝国と繋がってる可能性があるから。よく人が歩き回った痕跡があるの、気をつけて」

それだけ言って入り口の方へナーゲルと共に向かっていった。それを見送るとディールスはバムの肩に手を置いた。バムが振り返ると口を開く。

「血の匂いなら追える」

「さすが肉食のワニ、て言うか背高いよね何センチあるの?」

ディールスはバムの質問には答えずエリスンを引きずり歩き出した。

しばらくすると分かれ道と下へ向かう階段にさしあたった。

「ここ、あの国の地下牢より入り組んでるね」

「下」

「え、でも、こっちに血の跡あるのに?」

「……そのピアスの持ち主」

ディールスは階段の方を指差す。バムは少し悩み階段の方から感じる冷気に身震いをすると血の跡が付いている方へ行くことを決めた。

「こっち行く」

ディールスは仕方なくバムについて行く。

小さな扉が並ぶ通路に差し掛かった時、一つの扉の中からコンッコンッと何かを叩く音が聞こえる。

「ここ」

「でも、開けれないけど……鍵かかってるみたいだよ?」

開け方に困っているとエリスンが得意げにかけてもいないメガネを指で押さえる仕草をした。

「私の出番のようだな。墓荒らしなんて胸躍るじゃないか!!」

「エリスン。鍵壊さず、条件」

「え、宝探しみたいにぶっ壊すの駄目なの? 仕方ない、じゃあコインを集めて交換でゲットした万能な鍵で開けてあげようじゃないか」

そう言うと懐から分厚い本を取り出しあるページを破り取り手の中で丸めた。手を開くとそこには黒色の鍵があった。エリスンはその鍵を扉の鍵穴に差し込んだ。

「エリスンの能力なの?」

「万能な神と上げ奉ってもいいのだが?」

「開いてから言ってよ」

ガチャっという音と共に扉が開き中から飛び出してきた棺桶にエリスンが吹き飛ばされた。

「どうなってるんだよ……ゲホッ」

バムとディールスは三分の二飛び出した棺桶の下を覗き込む。

「開けたら飛び出す仕組みになってるんじゃないかな?」

「愉快。ストレス解消。他も開け回っていい」

「わ、たしを……何だと思って……」

バムはエリスンを無視して棺桶の蓋のロックを外し開けようとした。蓋は扉のようになっていて扉の枠にぶつかって止まった。

「貸して」

ディールスは重たい棺桶を持ち上げ通路に下ろした。

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