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魔女との遭遇

バムは落ち込んだ様子で木の上に膝を抱え座っていた。美来は居心地の悪さにソワソワしながらも椅子にしている丸太に座って火を見つめる。

すると隣で木の枝を持ち焚き火を突っついて気を紛らわそうとしていたレゲインが痺れを切らし口を開く。

「おい、居心地悪りぃぞ」

「仕方ないよ、いつも元気な人が落ち込んでるんだもん」

レゲインって良くそれ言えるよね。正直?

美来はレゲインが黙りまた焚き火を突っつき始めると美来はさっきから気になっていた茂みを見つめる。

「どーした?」

美来はレゲインの問いにただ頷いただけで茂みを見つめたままなのでレゲインも茂みの方を見た。その途端、茂みからソテが転がる様にして飛び出してきた。

「うわっ!? いってて……な、何よ!? あたしが出てきた途端見て!」

美来が見ている方向を丁度ソテが飛び出す瞬間に向いたレゲインにいちゃもんをつける。

「あんた見てたでしょ?」

「スパッツ履け馬鹿」

レゲインはサラッと認め焚き火を突っつきに戻る。

ソテは起き上がり服を払った。

「ソテ、何してるの?」

「あの光を追ってきたの」

「一人で?」

「そんなわけ無いわよ、私はぼっちじゃないんだからね」

別の方向からクロとエリスンが出てきた。

「私達が居なかったらぼっちですよ」

「正確にはぼっちじゃ無くなったって言うべきだろ? ソテ」

不服そうに頬を膨らませ二人の方を向く。

「エリはいないも同然なのに何を言ってるのかしら?」

「ぉお! これが教師の間でブツブツ言われてる主人公候補か!?」

直ぐに珍しい者に気を取られ、ソテの声など聞こえていないようだった。エリスンは少し引いている美来にくっつくようにして座る。

レゲインは離れようとした美来に押され、倒れないよう足に力を入れる。不機嫌そうに美来とエリスンを鋭い目で見た。

「それで、君は嫌味を言うソテともまともに話しているみたいだけど、苦手な人とかいないのか?」

「へ? 苦手な人?」

今、あなたの行為が苦手なんだけどな。

痺れを切らしたレゲインはそのまま美来を引っ張り立ち上がる。支えを無くしたエリスンは丸太に倒れ込んだ。

美来は驚きながらも心の中で“ナイス!”と叫んだ。

「暑苦しいんだよ、俺も座ってる事忘れんな」

「あ、暑苦しいって、それは焚き火をしているからじゃ……」

ソテとクロは見苦しいものを見る目でエリスンを見ていた。ソテは呆れたため息をつき一歩前に出た。

「そんな事はどーでもいいのよ。本当はクロが魔女を見たって言うからこっちの方に来たのだけれど……」

「あ? 魔女?」

レゲインとソテが魔女の事で話している間、倒れ込んだままのエリスンはクロと美来の無言の連携で甚振られていた。

突如遠くから大きな気が倒れるような音が聞こえ、その場にいた全員が音の方を向く。

「何の音かしら?」

「気が破壊される音ですよ、ソテさん」


ナーゲルはコールの一つである爪のついた武器を両手に持ち、倒れる木から飛び降りる。敵の攻撃によりナイトキャップが外れている。

「シャン!」

シャンは巨大なハンマーのような打撃武器を黄緑色の髪をしてナーゲルの方を向いている女に振りかぶった。

土ぼこりが舞い直撃したかのように見えたが、そこに女は居なかった。

「ナーゲル! 避けられた!」

「言われなくたって分かってる! こっちにいるよ!」

敵の攻撃である、打ち付けに来る太い蔓を爪で弾く。だが当然の如く一本だけ弾き損ねる。

「っ!」

捕まると思った瞬間、別の方向から来た鞭が蔓を絡め取る。鞭の先にはディールスがいた。

「油断すんな、相手は魔女」

「言われなくても、周りの植物を蔓状にする能力から分かる!」

「じゃあ逃げる」

ナーゲルはシャンに呼びかけようとシャンのいる方向を見たが、居ない。

「シャンは?」

「居るだろ? ……! あそこ」

ディールスが見上げた方を見ると蔓に捕まり遠くの方に投げ飛ばされて飛んで行くシャンが見えた。

「シャン!?」

「あ、待てよ」

ディールスは敵の蔓を押さえながらもナーゲルの後を追った。

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