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助っ人

エリオスは微かに聞こえた銃声を気にしていた。

「今の銃声、さっきの遺跡の方からじゃないか?」

ディネは顔を上げ耳をすます。二、三度小さな音が聞こえた気がした。

「……麻酔銃かな? でも何で」

「美来達と合流した方が良くないか?」

「君、場所わかるの?」

「全く。ディネなら動物になればわかるんじゃないか?」

ディネはエリオスと目を合わせたまま嫌そうな顔をした。



「嫌……です」

美来がそう言ったのは本心からだ。誰も実験台だの奴隷制度があるだの聞けばその国に行きたがらないのは当たり前だ。何をされるか分かったものではない。

「ほう、この中で正直に答えたのは褒めてやろう。けどな、普通こういう状況は了承を得なくても強制的だろ?」

男はゆっくり近づくと美来を嘲笑った。

少し怯えて下を向く美来を見たバムはこの状況から抜け出す方法を考察する。

ど、どうすれば……! 私には何も。

「み、美来ちゃん! 正当防衛だよ! その人に攻撃してもいいの!」

「ふぇ?」

バムがそう言った時、バムの方を向いた美来を見た男は美来麻酔銃を向けた。それと同時に周りの兵も動き出す。

美来は男がこちらに銃を向けているのを見ると青ざめ慌ててしゃがみ針が刺さることは避けられた。

「ーーなにっ!」

「っ!」

美来の後ろからバムが飛び上がり男を蹴り飛ばした。

「美来ちゃんっ! 想像石握って!」

美来は慌ててポケットから無石から想像石に変わっていた石を取り出し両手で握りこむ。バムは美来の横に屈み込んだ。

一斉に銃を乱射する音が聞こえたがバムと美来には一切当たってはいない。

「ば、バム……」

「んっ……!」

美来とバム、レゲインを包むようにドーム状の光の壁が全ての攻撃を弾いていた。こうなる事は把握していたが予想以上の強度にバムは驚いていた。

「美来ちゃん。今想像してるイメージ崩したらこの結界も破れるから気をつけて」

「う、うん」

想像石は持った者の想像源を使い持った者が実体化させようとしたものを想像源の量によって強度を変えながらも創造するものだ。創造源の多い美来になら強度の高い結界を張ることもできる。

っても、想像源の量をコントロールできない美来ちゃんはデタラメにこの結界に想像源を使い込んでるからあまり長く持たないし。ここから抜け出さないと……。

「バム……四面楚歌?」

「美来ちゃん……余裕だね。平然としてるね。焦ろうよ」

美来が余りにもいつも通りの焦りの一切無い顔で熟語を言うのでバムは呆れ切っていた。

「バム!」

「えっ!」

突如、二人の予想をしていなかったバムの死角になっていた地面から人が出てきた。美来がとっさに頭を思いっきり踏みつけたので気を失ってしまった様なので助かりはした。

バムは突然の美来の行動に目を見張っていた。

「凄っ……いつもはそんな事しないのに」

「や、やっちゃった。いきなり来たから」

そんな事って、危なかったみたいだし。そんな事って言わなくても……。

「勝手に体が動いたんだね……」

美来ちゃんに痴漢はしない方が身のためだよ。

バムはカクランに目隠しをされた時の何もしなかった美来を思い出して首を傾げた。

私は殴られたのに。

美来はその場に座り込み攻撃を仕掛けている者達を焦りながら少し眺めた。

自分が結界をこれ以上保たせられない事ぐらい分かってしまう。

「バム、どうしよう。私これ以上」

「だ、大丈夫だよ」

バムが誤魔化す様にそう言った瞬間ヒビが入る音がした。

やばいっ! 美来ちゃんまで想像源の使い過ぎで倒れたら私、助けれないよ!

バムはそう思うと咄嗟に美来の手から想像石を取った。

「わっ!?」

ーーパリンッ!

取ると同時に兵が割れた結界の光を突き破る様にして突撃してきた。

「危険を呼ぶ者の動きを制止したまえ、霊呪縛府(れいじゅばくふ)

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