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行きたかった理由

しばらくして話し疲れた二人は静かになった。

「あ、おいハム、美来迎えに行くぞ」

レゲインはそう言ってスタスタ歩き出した。

「ハムじゃないよ! 待ってって!」

職員室まで来ると美来が落ち込んで出てきた。バムが美来が出てくる時にちょうど迎えに来れたことを不思議に思いレゲインを見る。

「ねぇ、ゲレイン何で終わったって分かったの?」

「何となくだよ。何でもいいだろ」

美来に声をかけると美来は肩を落とす。

「はぁ……無くした分、書かされたよ。その間ずっとぐちぐち言われたし。私、何か悪い事したかなぁ」

「じゃあ気分転換に、幽霊が出るって言われてるところ行こっか!」

バムが楽しそうにそう言った。

「えぇっ!? 何で?」

美来が驚いているとレゲインが言う

「お前は鬼か」

「それってレゲインもだよ、私を売ったくせに」

するとレゲインは依頼の紙を取り出した。

「この依頼行くついでに、その、この地域にある店のフォンダンショコラ食べにいかねぇか?」

そう言うとバムと美来はレゲインをジーと見る。

「な、何だよ」

「ゲレイン、紙はいいの?」

「書かされたつってんじゃん、見つけても意味ねぇよ」

助けてくれたと思ったら裏切って実は探しててくれたんだ。

「ねぇ、これってレゲインが食べたいだけじゃないの?」

「な、なわけねぇだろ! こんな女しかいないような所行くわけないだろ。それに甘い物は好きじゃねぇ……」



そこにはさっきまで全力で否定していたレゲインが店の前のケースに張り付くようにしている。

「ゲレイン? ちょっ……」

バムはドン引きしている。

確かにフードをかぶってガラスケースに張り付いている様子はまるで女性の家の中を覗く不審者のようだった。

「れ、レゲイン、どんな顔してるかは別として」

顔隠れているのでどんな表情をしていても構わない。

「フードを被った変質者みたいな目で見られてるよ? ほら店の迷惑だし皆んな避けてるよ」

美来はレゲインに周りの現状を教えるが全く気に留めない。

「美来ちゃんゲレイン置いて、行こうよ」

「え、でも」

美来はバムに手を引かれて連れてかれそうだがレゲインをこのまま置いて行くわけにはいかないと思い抵抗して引きずられると。

「! お、おい待てよ」

レゲインがその様子にやっと気が付きついて行く。

町の奥の手入れのされていない庭のような細い道を進んでいく。

「あ〜何か不思議な感じだね」

木の隙間から見える空を見上げメルヘンチックな気分で美来がいるとバムも上を見上げる。

「うん! おとぎ話が幕開けそうなかんじだね!」

二人で顔を合わせて笑う。レゲインが脇道に時々見かける少し錆びた黒い鉄柵に目をやりつまらなさそうにしていた。

「そうか? 俺はあんまりこういうの好きじゃねぇけどな」

「なんなの?」

バムは気分が冷めることを言ったレゲインを睨んだように見る。

「三歳ぐらいの時を思い出すから嫌なんだよ、お前にだって知られたくない過去の一つや二つあるだろ?」

レゲインは意外にも素直にそう答え最もなことを言った。

確かにそうだ、その人の知られたくないほどの嫌な事は、他人から見れば大した事がなくとも本人にとってはとても重要な事で他人のメモリでは計れないものだ。もちろん美来にも知られたくない事がある多分誰も気にしないかも知れないだけどもしかしたらと不安になるのだ。

しばらくの間少し重たい空気が流れていたが道を抜けるとボロボロになった家や建物が並び、人影も少なく暗い雰囲気で先ほどの美来達の間に流れていた空気よりも重たい。

「ねぇ、ゲレイン、それで何の依頼なの?」

「えっと、この先の洞窟が崩落した原因を奥まで行って調べてこいってよ」

「えっ!? 息抜きになんないじゃん!? 何処の研究員なの!?」

今にもポコポコ殴りだしそうな勢いだ。

ゆっくりしていると夕食に間に合わないのではないかと美来は少し不安になっていた。

「ねぇ、時間って大丈夫なの?」

すると二人が黙って美来を真顔でみる。

「あっ美来ちゃんは、この世界出身じゃないんだった」

「えっ、そうなのかよ? 初耳なんだけど」

レゲインが驚いていた。確かにレゲインには何も言っていなかった人間という事がバレただけだ。

「こっちの方は、一日六十時間で動いてるんだよ、今は…三十七時だから向こうは三時ぐらいだからこっちでならゆっくりできるんだよ」

美来は頭の中が混乱してきていた。

「えっ? あ……へ?」

「一時間だけを計る時計が二つあって片方が二、三週している間片方は半分しか動いてないって状態だよ、この場合ゆっくり動いてるのは学校の方だね」

バムがそう例えてくれたけれどやっぱりよく分からない。

「30時間表示の時計盤の針の位置が3時ぐらいの所を差してれば3時ぐらいなんだよ」

と30時間示されている腕時計を見せる。

「ゲレイン、ゲーム機しかなかったんじゃないの!?」

バムがそう突っ込む。

というか、突っ込むところそこ!? 30時間表示される時計盤って数字小さくない? 針が見えればそれでいいのだろう。

今の時間を答えるときレゲインは目を細めて数字を見ていたので気にした事は無かったのだろう。

どちらにせよ、表示される位置は何処にいても同じようになっているので12時間表示のものでもいいのでは?

「ねぇ、ゲレイン、洞窟の入り口埋まってるんだけど」

バムがどうするんだとレゲインを見ている。

「あ? お前の能力で取り除けばいいだろ?」

レゲインは絶対塞がっていないものだと思っていたに違いない。

バムはため息をつきカメラを取り出しす。縦方向でカメラに写し塞いでいる瓦礫を撮影すると縦に長方形に穴が開く。

周りは微妙なバランスをたもっている。中に入るとレゲインが石ではなく紙で灯りをつけた。

「なんでわざわざこの洞窟を調べるの?」

「この洞窟、本当は外交とかに使ってるらしいんだよ、それが毎回毎回崩落して結果的に陰気な村になったんだ」

レゲインがそう答えた。

レゲインってこういう世間的なこと意外と知ってる。でも、そんなにも大切な洞窟なら国的なものが動くんじゃないのかな?

「小さい村みたいな所に構っている暇なんてないんだよ、美来ちゃん」



「なぁ、いつまで俺の部屋使ってんの?」

カクランがベットの端で膝を立てて座り枕を抱締め小さくなっていた。

「ん? いや、別に、ここにいると楽」

テンスラは武器をいじりながらそう言った確かにすごく楽そうだ。

「って! いや! 僕の買ってきた食材全て使って、落ち着こうと僕の買ってきた入浴剤使ってそりゃあ楽だろうな! 僕が物資買ってくるんだからよ、最近の僕の食事、学生用のものを食ってんだぞ!」

結構突っ込んだが全く反省しない。

「そうか、ここに来たら仕事が舞い込んできてよ忙しいんだわ。にしても、カク、乙女か?」

カクランは枕に顔をうずくめている。

「何処がだよ……普通に男なんだけど。オレな何処が女っぽいんだよ」

最近よく言われるようになったのでさすがに気にする。全くこれもあの人間が来てからというものだ。

「あ、お前、今、美来ちゃんのせいにしただろ?」

からかうのなら笑ってからかってほしい、真顔でからかわれると反応に困る。

「女の子のせいにするなんてらしくないな、この原因作ったのってよ魔女だろ?」

テンスラはそう軽く言うがカクランは、顔を上げ表情が硬くなる。

「なんだよ、僕の気にしてる事掘り返す気かよ」

また、三年前の話題を出される、何でだよ……聞きたくもない。さっきも教頭に言われた。そんなにも僕が悪いと思うのならいっその事殺してほしい。

「先に掘り返したのは、その教頭じゃねーの?」

カクランはうつむき少し汗をかいている。

「……悪い、言い過ぎた」

テンスラは自分が言ったことに反省した。

「はぁ……大丈夫」

「そういやああの三人、仕事に行ったんだってな、教頭から聞いた」

カクランはじっとテンスラを見る。

何でこいつあの教頭と仲良くできるんだ?

「だから?」

「いや、あそこってこないだ魔女が出たとかで……大丈夫かと」

「ふ〜ん、なになに、テンスラが人の心配ですか? お前もらしくないじゃんか」

カクランはニヤニヤしながらテンスラをからかう。

「気持ち悪っ……」

テンスラが嫌そうな顔をしてそう言った。

普段は人をおちょくる事が少ないカクランが慣れてきた相手をからかうのはよく知っているが……からかわれる側になるのは嫌だな。

カクランはハサミを取り出しテンスラの後ろに回る。少し長い髪の束をとりハサミを当てた。

「髪切ってやろうか?」

「うわっ!?」

ドンッ……

「うがっ!? いってー」

テンスラはカクランの腹を蹴り飛ばし髪を大切そうに前に回す。

「何すんだよ、この部分羽だぞ、飛べなくなるだろうが、また伸びるまでずっと人の姿でいろってんのかよ」

時々こういう面倒な特徴になる奴がいる。と言っても髪だけだ髪の質感が羽に似ているが羽そのものの形はしていない。

「いてて、冗談に決まってるだろ。今度丸坊主にしてみたらどう……!」

言い終わる前にすぐ横に自分の槍が飛んできて壁に突き刺さった。

「あ、ぁぁ……」

槍は持ち手だけに戻り落ちた。



「ねぇ、この洞窟寒くない?」

美来は少し冷える腕を摩っている。

「寒いの? 結構普通の温度だと思うけどな」

「……!」

レゲインがいきなり止まった。

「どうしたの? ゲレイン?」

後ろを歩いていた美来とバムも止まる。

「…………」

レゲインがじっとして下を見ている。

「な、なに? どうしたの?」

美来が恐々聞く。

すると洞窟全体が振動した。

「何!?地震?」

バムがキョロキョロしていると入口の方から崩れる音がして揺れが収まった。

「崩れたな……なぁ、やっぱり戻らねぇか?」

「え? 何で? どうかしたのゲレイン」

バムはゲレインの横に行き珍しく心配そうにしている。

「いや、別にどうかしたとかじゃねぇけどよ、何かこの先行きたくねぇってか……」

そう言い洞窟の奥を見る。

「あれぇ〜もしかしてゲレイン怖がってる?」

さっきの言葉は撤回しようバムはレゲインを心配しているのではなくからかっていた。

「んなわけあるか! 行くよ行けばいいんだろ」

カチンときたらしく怒って歩き出す。

「ちょっと、バム、レゲイン怒ってるじゃん」

「えっ? 怒るとは思わなかったから……」

え……バム少しは反省しようよ。

洞窟の中の階段を下り奥まで行く。開けたところに出るとそこには明かりがいくつか浮いていた。

「これって、人が入れなかったんじゃないのかなぁ〜?」

「入り口が塞がって閉じ込められたんだろ?」

バムに怒っていたはずのレゲインが、 バムの呟きに反応した。

「え、それじゃあまだ中に人がいるってことじゃ!?」

「そうだな……ん?」

レゲインはふと美来の方を見る。美来は、腕を抱えてうずくまっていた。

「どうしたの? 美来ちゃん大丈夫?」

バムが美来に駆け寄り背中をさする。

「うん……大丈夫だけど、少し寒くて」

確かに美来の体は少し冷えていた。すると、レゲインが美来の前にかがんで片膝をつき顔を覗く。

「大丈夫か? 先に進めるか?」

「多分、大丈夫……」

レゲインは何で先に進めるか?なんて聞いたのだろう?

バムが膝掛け程度の毛布を出し肩に羽織らせてくれた。

先に進みまた細い通路を通り奥の開けた空間に出る寸前レゲインがまた止まる。

「っ……」

「どうしたの? ゲレ……」

バムが話し出すとレゲインが手で止める。

「静かにしろ、この先に人がいる」

そう小声で言った。美来は声の大きさに気をつけながら聞く。

「人って? ここに閉じ込められた人?」

「いや、違う、そいつらは多分死んだ」

「何でわかるの? ゲレイン」

「この奥に死体があるからだよ。ただ、二、三人は生きてる」

「えっ、そ、それってどういう」

美来は身震いしていたすると奥から声がする。

「そこにいるのはだあれ? うんうん、懐かしい魔力ねぇ、おとなしく出てきなさい?」

三人は声に反応せず息を殺していた。

「出てこ無いの?……フフッ仕方ないね」

そう聞こえるといきなり美来が倒れる。

「!?」

「美来ちゃん!?」

「うぐっ……ぅぅ……」

息ができずに苦しんでいるようだ。

「潰さないようにしてあげてるのよ? 早く出てきてちょうだい」

「美来ちゃん! どうしたの!?」

バムが必死に呼びかける。

「い……きが……」

レゲインは二人に見向きもせず一人で声の方向へと出て行く。

「ゲレイン?!」

「出てきたぞ、これでいいんだろ?」

レゲインは至って普段通り声の主に向かって話す。

「ンフフフフッ……やっぱりレゲインなのねぇ」

目の前にいるのは不気味に顔が照らされた女性だった。レゲインは美来の方をチラッと見る。

「出てきたんだ、美来を解放しろよ」

そう言うと女性は美来の方を見て指を振る。


「うっふはぁっ……はぁ……はぁ……」

何かから解放されたように苦しまなくなり息を吸っている。

「美来ちゃん、よかった」

バムはよっぽど心配していたのか美来に抱きつく。


「これでいいかしら?」

レゲインは周りに息絶えて倒れている人を見て顔をしかめた。

「追放魔女のやることじゃねぇだろ。なぁ、真空の魔女アイレ」


「! ……魔女?」

バムは、ただ驚いていた


「なに? ……知ってるでしょ? あたしが軽くやればその子飛び散ってた事ぐらい、人はできるだけ殺さないようにしてるんだよ?」

アイレはニコニコしながら続ける。

「でも、あなたって本当記憶力がいいね……会った魔女の呼び名から名前まで覚えているなんて」

レゲインは睨むように魔女を見る。

「そんな事どうでもいい。!?」

そしていきなり後ろに飛び退く。

見るとレゲインのいた場所の地面がクレーターのようにくぼんでいた。

「逆恨みだな……俺がお前になにしたつってんだよ?」

「何をした? 何もされてないけど? あなた、何か勘違いしてない?」

「なに?…」

「あたし達があなたを殺そうとしているのは、強い悪魔の憑代にするのに適していて、魔女達に強力な勢力をつけないためなんだけど?」

アイレの横に立っている三人を見る。

「違うだろ? じゃあ何でお前は、その三人を悪魔の器にした?」

「弱くても何人も居れば役に立つの、丁度契約通りでいくと、あと三人分の魂が必要なのよ」

「! 美来、ハム避けろ!!」


バムが声に反応して美来を引っ張って前に動くと真後ろで軽い爆破のような衝撃がして天井が少し崩れてきた。

「バムだって!」

「知るか、てめぇ……」

「ウフフッ、やっぱりあの二人が死ぬのは嫌なの?」

バムがレゲインの方へ行こうとするが美来が止める。

「バム! 危ないって」

ギリギリ止まると自分より前になびいた髪の先がパチっと音を立てて小規模の爆破をするように消えた。

「!? なにこれ……」

「な、何か回りが包まれてるみたいな感じがするよ」

「レゲイン、あなたがおとなしく命を差し出せばあの二人は助かるよ」

「卑怯だな……お前が追放された意味が分からねぇよ、残念だがお前なんかに差し出す命はねぇな」

そう答えるとアリアは、

「まぁ、いいわ断ればあの子達は、そのうち酸欠で死ぬから」

レゲインは二枚紙を取り出し「フォルム ドルホ」と唱える。すると術式の書かれた短剣が二つ現れるそれを両手に持ち構える。

「あたしと遣り合おうっていうの?」

「それは、こっちのセリフだな…… 」

レゲインは短剣を構えアリアに向かっていく。アリアは三人の悪魔に合図した。すると三人はレゲインに向かって棒を振り下ろす、レゲインはただそれを避ける。

「小鬼程度だな、アリア、お前の悪魔を呼び出す力は低いみてぇだな」

片手に探検を二つとも持ち紙を取り出し唱える。

「シーセン」

すると悪魔三人が銃弾を受けたように殺られて倒れた。その体からは黒く中でピカピカ星のように輝く煙のようなものが出てきて消えていった。

そこから更に短剣を持ち直し黒い煙をくぐりアリアの前に出て短剣を振りかざす。

ーーカキンッ

剣を何かに塞がれ地面を蹴り後ろに飛び退くと目の前で爆破が起きる。

「ぐわっ!」

レゲインは大きなダメージは免れたが片腕が少し削られたようになっている。爆風でフードが脱げていた。

「いっ……」

痛みに耐えながら服の切れ端をその部分にくくりつける。

「フフフッ……普通に来るだけじゃあたしには敵わないって分かったのね、あなたが剣術なんて使うって事は」

アイレの頰には少し切り傷が出来ていた。流れてきた血を拭う。

「レゲイン、腕が」

「どうしたらここから出れるの」

バムは必死に考える。美来はレゲインが戦っているのを見て手で口を押さえ悲痛な表情で震えていた。

「わぁあ、ゲレインが、ど、どうしよう」

バムが焦り出していた。

「ねぇ、レゲイン? こんな事は無駄だと思わない? あたしがちょっとやれば」

と美来達の方に手を伸ばす。

「!」

レゲインはすぐその手の先に立ち切り落とそうとする。

ーードンッ

レゲインは爆破に吹き飛ばされ地面を滑った。同時にアイレの前に出していた手が切れて何処にも無い。アイレは血が滴る肩を押さえる。

「いっ……何で」

痛みに耐えながらレゲインを見る。レゲインは地面に倒れて意識はあるが腹部の痛みに顔を歪めている。短剣には血は全くついていない。そのうえレゲインの体力的に短剣は形を保てず消えた。アイレはまさかと思い美来達の方を見た。

美来は構えていたらしき銃を持った腕を下ろしバムはカメラを下ろしていたがそのカメラからは腕だけが写った写真が出てきていた。

「まさか……あんた達」

アイレの考えでは美来が銃で空気の弾を撃ちそこで空いた見えない穴からバムがアリアの腕をとったのだろう。

「うぐっ……」

肩を押さえていた手を離しレゲインに向ける。

「くっ!」

レゲインはそれに気がつくが遅かった。だがその瞬間アリアの姿が消えその後ろの壁が削られた。

「……」

レゲインはそれを呆然と見ている。バムと美来はその場から動けるようになりレゲインの所へ駆け寄る。

「レゲイン!大丈夫!?」

美来は心配そうに座り込んでレゲインを見る。レゲインは、血が出ている脇腹を押さえながら起き上がった。

「ケホッ……いって、別に何ともねぇよ」

「「いや、重症じゃん!」」

バムと美来が思わずそう言った。バムが傷を見ようとするとレゲインはバムの手を払う。

「大丈夫だつってんだろ」

そして自分で包帯を取り出し巻いていた。

「何なの? 心配してんのにっ!」

そんなバムの声など全く無視だった。

何で、レゲインは人を寄せ付けたく無いみたいに振る舞うんだろう?

「それで?結局依頼の方は、どうなったの?」

バムがイラつき気味でそう聞く。

「あ? 魔女が原因なんて言えないしな、地震とでも言っときゃいいだろ」

適当! いいの? 本当にそれでいいの!?

レゲインは立ち上がりフードを被る。脇腹が痛いのか少し歩き方がぎこちない。

結局レゲインの怪我の事もあり、レゲイン自体は大丈夫と言い張って店に行こうとしたが美来とバムに引きずられ学校へと帰還した。

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